特集
2024年3月・4月【世界を巡る】
今回の特集テーマは、「世界を巡る」です。勉強に部活、毎日時間に追われているかもしれませんが、ちょっとしたすきま時間に、本で世界を巡りませんか。地理上の世界でも、あるテーマに沿った世界でも、自分にとって魅力的な世界を見つけてください。
『わたしの外国語漂流記 未知なる言葉と格闘した25人の物語』
河出書房新社/編 阿部賢一/ほか著
河出書房新社
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プナン語では、「川」を表す言葉がありません。熱帯では、いつも雨が降り、大雨ごとに川の流れが変わるため、「川」は「水」と区別されないそうです。あるのが当たり前と思っていた言葉が無いことに驚かされます。
本書では、25人の人たちが、聞いたことも無いような言葉を含めて、外国語を習得するまでの過程が書かれています。そして、複数の外国語を習得することで、別の自分に出会え、世界を広げることが出来ると教えてくれます。英語が苦手な人も、自分に合った言葉を発見できるかもしれませんよ。
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『目で見ることばで話をさせて』
アン・クレア・レゾット/作 横山和江/訳
岩波書店
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ボストンの南にあるマーサズ・ヴィンヤード島では、ごく普通にみんなが手話を話していた。そこに住むメアリーは、物語を作ることが大好きな少女だった。しかし、兄を事故で亡くして以来、兄が自分をかばって死んだことを両親に言えずに苦しんでいた。そんな頃、若い科学者が、この島に聾者(ろうしゃ)が多いのはなぜか、原因を調査に来た。しかし、彼は、聾者を見下し、メアリーを生きた標本として船に閉じ込め、言葉を奪い、誘拐してしまう。メアリーは、どうやって助けを求めればよいのか? 本書はフィクションですが、みんなが手話を話すこの島は、実在します。
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『かならずお返事書くからね』
ケイトリン・アリフィレンカ、マーティン・ギャンダ/著 リズ・ウェルチ/編 大浦千鶴子/訳
PHP研究所
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アメリカに住むケイトリンは、勉強よりも学校に何を着ていくかに興味のある12歳の少女。一方、ジンバブエに住むマーティンは、いつもお腹を空かせ、靴さえ買えない生活をしていた。そんな2人が英語の課題で、文通をすることになった。マーティンは、自分の暮らしについて語らず、いつも明るく彼女のことを励ましていたが、父が失業し、初めて苦しい生活について手紙に書く。ケイトリンは、何も気づかずにいたことを悔やみ、支援を始める。支援する側される側という関係を超えて、強い絆で結ばれた2人は、それぞれの人生を大きく変えていく。実話です。
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