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公開日:2022年1月21日 更新日:2022年1月21日
第6回目は、知的障がいのある方の区内サッカーチームADISCの代表を務める鵜沢勝さんに、オランダ連携プロジェクトで印象に残っているオランダのパラアスリートの言葉や、スペシャルクライフコート※を利用した感想についてお話を聞きました。
※スペシャルクライフコートとは、オランダの伝説的サッカー選手、ヨハン・クライフ氏が設立した「ヨハン・クライフ財団」が世界各国に展開しているコート。子どもから大人まで、障がいの有無にかかわらず誰もが安心してスポーツを楽しめるようバリアフリー対応の施設です。2020年11月1日にオランダ連携プロジェクトが縁で、足立区総合スポーツセンターにオープンしました。
私は、普段足立区内の障がい者施設で支援員として働いています。施設に通われている方たちの余暇を過ごす場所として、区内にはフライングディスクや、トランポリンが体験できる場所があるけれど、サッカーができる場所がないなと思っていました。私がサッカー経験者ということもあって、足立区内でサッカーができる場所を作ろうと思ったことがADISCを結成したきっかけです。活動ではサッカーを通してメンバーが自立した行動ができるように、自身で練習メニューの意味や、一人ひとりの課題を考えてもらうことを大切にしています。
オランダ連携プロジェクトでは、地域スポーツミーティング※に参加し、オランダの障がい者スポーツ専門家のリタさん、パラ陸上マルレーネ選手と意見交換しました。マルレーネ選手は、会話のなかで「Do it 」意味は「まずは、やってみる」という意識が大切だとよくお話していました。実は、「ADISC」というチーム名は、「Adachi Do It Sports Club」という言葉の頭文字を並べた名前となっていて、マルレーネさんが話した「Do It」と共通する意味が込められているんです!私たちはミーティングに参加する前から「まずは、やってみる」という意識を大切に活動していました。一流のパラアスリートの話を聞いて、これまで自分たちがやってきたことは間違っていなかったんだと実感することができて本当にうれしかったです!
ADISCを結成してからは、活動場所の確保が一番の課題でした。足立区外の施設を利用しようと思ったことがあったのですが、その施設が所在している自治体の住民しか使えなかったりと、活動場所探しに苦労していたことを覚えています。2020年11月にスペシャルクライフコートができてからは、活動場所の確保に困らなくなり定期的に活動ができるようになりました。活動する回数が増えて、メンバーに楽しい思いをたくさん経験させてあげられることは本当にうれしいです。いままでシュートを決めたことがない子がシュートを決めると、本当にいい笑顔を見せてくれるんですよ。その笑顔を見ると活動を続けてきてよかったと思いますね。
また、2020年11月1日に行われたスペシャルクライフコートの完成記念式典では、ADISCのメンバーも参加し、サッカーのデモンストレーションを披露させていただきました。式典には、オランダ王国大使もご出席されるということで、スタッフみんなでオランダ代表ユニフォームをかき集めてメンバーに着てもらったんですよ。コートの緑色とユニフォームのオレンジがうまくマッチしていました。きっとオランダ王国大使にも喜んでもらえたと思います。
スペシャルクライフコート完成記念式典の様子
今後挑戦してみたいことは、同じように足立区外で活動している知的障がい者のサッカークラブと交流して、試合をしたいと思っています。ADISCのメンバーには、試合をすることの楽しさ、勝つ喜び、負ける悔しさを経験し、さらにレベルアップしてほしいと思っています。
※地域スポーツミーティングとは、区内を6ブロックの地域に分け、各地域のスポーツ推進委員や施設の指定管理者、総合型地域クラブスタッフ、障がい者アスリート、障がい者施設職員、医療関係者などが集まり、障がいのある方への運動・スポーツ推進を議論する会議です
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