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公開日:2020年6月23日 更新日:2020年6月23日
冒頭の画像は荒川・江戸川が同時に氾濫した場合のイメージです。
「どうせ氾濫(はんらん)しない」「結局なんとかなる」。本当にそうでしょうか?平成30年7月の西日本豪雨では、荒川で想定する「千年に一度の雨量(72時間632mm)」の約2倍の雨が降りました。
また、昨年(令和元年10月12日)、全国的に猛威を振るった台風19号では荒川河川敷は完全に水没。西新井橋の橋脚もほぼ水に隠れるほど水位が上昇し、もう少しで氾濫してもおかしくないという状況でした。
多数の死者を出す水害が毎年のように発生しています。大切な人・財産を守るために、正しい知識を身につけましょう。
東京大学大学院情報学環 総合防災情報研究センター客員教授 松尾一郎さん |
水害は足立区でも必ず起こる 平成30年7月の西日本豪雨など、近年、記録的な豪雨が続いています。
行政だけでは限界がある 災害は、極端化・激甚(げきじん)化しています。命を守るためには、行政・区民が一緒になって考え、さらに、それぞれが対策を講じていくことが重要です。
ハザードマップは大切な人を守るための備え 洪水ハザードマップが区内全戸・全事業所に配られました。地区全体の取り組みに加えて、一人ひとりが自ら考えることが大切です。「自宅・会社・学校などが河川氾濫時にどうなるか」「緊急避難建物がどこにあるか」。 |
「洪水ハザードマップ」とは、大雨で河川が氾濫した場合などの水害リスクや避難に関する情報等をまとめたものです。足立区では最大規模の大雨等による浸水想定を踏まえたハザードマップを作成して、区内全戸・全事業所に配布しています。ぜひ、区民の皆さんが日頃の備えや水害時の避難の際にご活用ください。
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水害から命を守るための3つのポイントを紹介するなど、洪水ハザードマップを確認する上での大切な内容をまとめています。また、荒川の氾濫を想定した北千住駅前の様子のCG映像を使用し、水害のこわさをよりイメージしやすい仕上がりとなっていますので、ぜひご覧ください。
Check1 |
洪水ハザードマップ |
荒川、利根川、江戸川、中川、綾瀬川、芝川・新芝川の氾濫や内水氾濫、高潮。あらゆる角度から水害を想定しています。氾濫時の自宅周辺の影響を確認し、自宅にとどまる在宅避難や親戚や知人宅への避難など、どこに避難するか事前に検討しましょう。
また、浸水しない地域へ避難する時間的余裕がない場合の緊急避難先である緊急避難建物を把握しておきましょう。
荒川と江戸川が同時氾濫した場合
Check2 |
洪水ハザードマップ |
「水害発生時や日ごろの心得」のほか、チェックリスト形式で「非常持ち出し品」を紹介しています。このほかにも、「室内履き」や感染症対策として「マスク、手袋、ビニール袋等」もあるとよいでしょう。
また、「家族の連絡先」「予想されるわが家の浸水の深さ」が記載できる「避難行動メモ」も用意しました。水害時に慌てないために、事前に備えておきましょう。
Check3 |
洪水ハザードマップ |
水位などの事前確認が、スムーズな行動につながり、あなたの命を守ります。刻々と変化する状況の中で適切な避難行動をとるため、あらかじめ情報収集手段を確認しておきましょう。
近くの水位がすべてじゃない!
川の水は上流から下流へ流れるので、上流の観測所の水位が重要です。雨が弱まった後でも、上流での大雨による急な増水で氾濫する危険があります。
避難情報等 | 住民がとるべき行動等 |
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【警戒レベル5】 緊急安全確保 |
災害発生又は切迫(必ず発令される情報ではない)
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【警戒レベル4】 避難指示 |
災害のおそれ高い
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【警戒レベル3】 高齢者等避難 |
災害のおそれあり
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【警戒レベル2】 大雨・洪水・高潮注意報 |
気象状況悪化
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【警戒レベル1】 早期注意情報 |
今後、気象状況悪化のおそれ
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令和元年に猛威をふるった台風第19号の教訓を生かし、区の水害対策を強化しています。その一部をご紹介します。
台風第19号では、過去最大の約7,000袋が利用されました。周辺道路の混雑緩和のため、区役所1カ所での配布を中止し、東西2カ所で配布します。また、いつでも自由に使える土のうステーションを4カ所増設しました。
台風第19号の際はつながりにくいという声が多かったため、システムを変更。数千件以上の方が同時に利用できるようになります。
電話番号:0120-966-944
※通話料金は自己負担。最新の放送内容が繰り返されます。電話をかけたタイミングにより途中から聞こえる場合があります。
放送内容はホームページでも閲覧可。
最大でどれくらいの高さまで水がくるのか、水害のリスクを実感してもらうため、令和2年6月初旬から順次設置しています。
皆さまが必要な情報が入手できるように、ホームページ、メール、SNSなどの広報媒体を活用して区の情報を積極的に提供しています。
大規模地震や台風などの災害が発生した場合や緊急事態が発生した際には、Twitter、Facebookを利用してリアルタイムに情報発信をおこないます。
⇒足立区役所公式Twitter「@adachi_city」(外部サイトへリンク)
河川氾濫などの恐れがある場合は登録者全員に状況を「電子メール」で配信するほか、希望者には気象情報や区からのお知らせなどもお届けしています。
河川氾濫などの恐れがある場合、対象地域の登録者に電話で情報を発信します。どんな電話機でも登録可能です。
関連リンク
※本記事は、あだち広報2019年5月10日号を再編して作成しています。
このページに知りたい情報がない場合は