ここから本文です。
公開日:2025年10月6日 更新日:2025年10月27日
食品ロスとは、まだ食べられるのに捨てられてしまった食品のことです。
令和6年度足立区ごみの組成分析調査によると、家庭から出た未利用食品の廃棄量は、区の燃やすごみ全体の4.1%を占めており、年間約4,600トンになることがわかりました。これは、区民1人あたり年間約7kg(お茶碗約44杯分)の食品が手つかずのまま捨てられていると推計されます。
ちなみに、日本全体の食品ロス量は、年間約464万トン(農林水産省食品ロスの現状令和5年度推計値参照(外部サイトへリンク))発生しています。
この問題を解決するためには、家庭だけでなく、食品を取り扱っているお店でも食品ロスを減らす工夫が必要です。
今回は、「食品ロスを減らすための取り組み」をテーマに、区内の店舗を取材してきましたのでご紹介します!!
2020年開業。椎茸農家が直営する本格中華料理店です。椎茸農家の新鮮で肉厚な椎茸料理や最高ランクの麺点師が皮から手作りした飲茶もおすすめとのこと。店頭でお弁当、新鮮野菜も販売しています。
【店舗名】香菇王(コウコオウ)
【住所】足立区中央本町4-11-29
【電話】03-5845-2808
【Instagram】https://www.instagram.com/koukoou1223/(外部サイトへリンク)

香菇王(コウコオウ)では、食品ロス削減の取り組みとして、ごはんの量の確認や、さまざまなハーフサイズメニューの用意も行っています。ハーフサイズメニューは、少人数のお客様にも「いろいろな料理を残さずに食べられる」と大変喜ばれているそうです。

美味しそうなメニューがあるとついついたくさん注文してしまうもの。そこで、香菇王(コウコオウ)では、ドギーバッグ(外食した料理を持ち帰るための容器)を用意しています。店長は、「当店では、料理をボリューム満点で提供しています。食べきれないときはお気軽にお声がけ下さい。」とのこと。
食べきれなかったお料理を、捨てずに持ち帰って食べることも個人でできる立派な食品ロス削減の取り組みです。

店頭で販売している農家直送の新鮮野菜は、店舗の材料としても使用できる野菜を選んで仕入れており、野菜の売れ残りを廃棄することがありません!
また、お弁当の売れ残りによる食品ロスが出ないよう、売り切るための割引も行っており、廃棄するお弁当はとても少ないとのこと。
このように、香菇王(コウコオウ)では、食品ロス削減に取り組みSDGsに貢献しています。

足立区役所から徒歩6分にある本格中華料理店です。
お店には、10~20人程度の完全個室があり、お子様が騒いでも問題ない場所であるため、子連れのママ会にも好評とのこと。
また、ボリュームのあるランチが約1,000円、夜もおつまみ2品とお酒が1,000円でいただけるそうです。
環境にやさしく、高コスパ間違いなしの香菇王(コウコオウ)でガチ中華をぜひお試しください!!

お米・塩・のりにこだわった「おにぎり」のテイクアウト専門店です。「毎日作る心のこもったおにぎりで、日本の毎日に活力を」という気持ちを込めて、2022年よりお店を開業されました。
【店舗名】おにぎり1010(せんじゅう)
【住所】足立区千住龍田町30-6
【ホームページ】https://www.onigiri1010.com(外部サイトへリンク)
おにぎり1010は、フードシェアリングアプリ「TABETE」(タベテ)の登録店舗です。「TABETE」(タべテ)とは、食品ロスを防ぐために消費者がリーズナブルな価格で商品を購入できるフードシェアリングサービスのこと。
おにぎり1010は、「TABETE」(タベテ)を活用することで、食品ロス削減に積極的に取り組んでいます。店長は『TABETE(タベテ)をきっかけに新しいお店を知っていただき、地域の活性化に皆さまのお力を少しでもお貸しいただけたら』とのこと。
1.アプリをダウンロード
ダウンロードはこちらから⇒https://tabete.me(外部サイトへリンク)
2.お店を検索
近くで助けを求めているお店の商品を、アプリで検索できます。お店をお気に入り登録しておけば、出品したときに「レスキュー依頼」が通知されます。
3.クレジットカードで決済
食べたい食事を見つけたら、引取時間を設定してその場で決済。
4.お店へGO!
指定の時間になったらお店に行きましょう。決済は済んでいるので、引き取りはアプリ画面を見せるだけ!
5.レスキュー完了!
おいしい食事を持ち帰って楽しみましょう!

おにぎり1010では、こだわりの「紅鮭」を使用しているそう。「紅鮭」は、旨味が強く美味しい鮭おにぎりを作れるとのこと。また、その大切な食材を無駄にせず使い切るため、同じ「紅鮭」を使った様々なメニュー作りをされており、お客様にもとても好評だそうです。

おにぎり1010では、商品にエコ容器を採用。さらに、これまで別にしていた「おにぎり」と「お惣菜」の容器を共通化し、余った容器を廃棄することがないよう工夫されたとのこと。経済的にも環境的にも良い取り組みです。
また、半年ほど前には生ごみ処理機を購入し、ごみの減量にも取り組んでいるそうです。生ごみ処理機の使用は、夏場の虫対策や廃棄にかかる費用削減にもなるため、とても有効とのこと。
取材では、店長が常に創意工夫を行い、積極的に新しい取り組みを模索している様子を伺うことができました。

地元のお客様に愛される「おにぎり」専門店です。
店長は、究極の地産地消という思いから商品に「おにぎり」を選ばれたとのこと。
およそ30種類のおにぎりは、毎朝店長がすべて手作りでにぎっているそうです。たくさんのメニューからお気に入りの一品を見つけるのも楽しそうですね。
北千住駅から徒歩17分、千住竜田町バス停からは徒歩約2分。
お散歩がてらこだわりの「おにぎり」はいかがですか?
五反野駅から徒歩2分、首都圏で多数店舗を展開しているスーパーマーケット「サミットストア」の五反野店です。
2020年の開業以来、5周年。経営理念に掲げた「嘘のない仕事」と、「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」という事業ビジョンのもと、店舗を運営してきました。
【店舗名】サミットストア五反野店
【住所】東京都足立区中央本町2-26-13
【電話】03-3848-0841
【ホームページ】https://www.summitstore.co.jp/(外部サイトへリンク)

サミットストア五反野店では、食品ロスを減らす取り組みとして、「もぐもぐチャレンジ」を導入しています。
「もぐもぐチャレンジ」とは、商品に貼られている「もぐもぐシール」を目印に、賞味・消費期限が迫った商品を先に買ってもらうことで、売れ残り捨てられてしまう食べ物を減らすための取り組みです。
<参加方法>
step.1 「もぐもぐシール」が貼ってある商品を購入
step.2 台紙にシールを10枚貼ってサービスカウンターへ
step.3 「寄付に参加」または「ゲームに参加」を選ぶ

1.「寄付に参加」を選ぶと、台紙1枚につき、10円を国連WFP協会が実施している「学校給食支援活動」に寄付することができます。
2.「ゲームに参加」を選ぶと、ガチャガチャなどのゲームに参加できて景品がもらえます。

サミットストア五反野店では、ほかにも様々な方法で食品ロス削減に取り組んでいました!
その中から3つご紹介します。
必要な分だけお買い物すれば食材を余らせることがありません。
例えば、キャベツやレタスは「半分」「4分の1」等のサイズを取り揃えており、ご家庭の台所事情に合わせて選ぶことができます。

「見た目が少し悪くても、味は同じ」。そんな商品を通常よりも割安で販売しています。
物価が何かと高騰している昨今、購入者が増えているそうです。


おすすめ商品を店内で味見できる「おためし下さい」コーナーを見つけました!
試食してみたい商品をリクエストすることもできるそうです。
「新商品だから買ってみたけど、口に合わなかった…」なんて経験、誰もが一度はあるはず。
『食べられる商品を購入する』これも食品ロス削減に向けた大事な取り組みです。
店内は開放的で清潔感が漂っており、店員さんはみんな明るく元気よくお客様に声かけをされていました。
取材のなかで、「お客様に和んだ空間を提供する。生きる過程を分かち合う。」という角谷店長の言葉がとても印象に残りました。
その言葉に象徴されるとおり、サミットストア五反野店にはお客様に寄り添う「案内係」という専門のスタッフがいるとのこと。案内係は、商品やサービスに関する質問を受け付けるだけでなく、世間話を聞いてくれる(!)なんてことも。
また、「もぐもぐチャレンジ」は、子どもから大人まで誰もが楽しく取り組める食品ロス削減アクションでした。「普段のお買い物のなかで気軽に参加できる」というのは、継続して取り組むうえでとても大事なポイントですよね。
皆さんもサミットストア五反野店に立ち寄られた際には、ぜひ「もぐもぐシール」が貼られた商品を探してみてくださいね。
「デニーズへようこそ!」でお馴染みのファミリーレストランチェーン、デニーズでは、食べ物を捨てない社会を目指し、「mottECO(モッテコ)」という取り組みをはじめとする様々なSDGsに取り組んでいます。
そんな「mottECO(モッテコ)」を全国のデニーズのなかで初めて導入したデニーズ梅島店にお邪魔し、食品ロスの削減に向けた取り組みを取材してきました!
【店舗名】デニーズ梅島店
【住所】足立区中央本町1-12-7
【電話】080-3457-3367
【ホームページ】https://shop.dennys.jp/map/21930/(外部サイトへリンク)

デニーズでは、食品ロス削減のため飲食店で食べきれなかった料理を利用客が自己責任で持ち帰る「mottECO(モッテコ)」の普及啓発に取り組んでいます。
「mottECO」には、「持って帰ろう」と「もっとエコ」の意味が込められているとのこと。
容器のサイズは、人気メニューの高さや幅に合わせて試行錯誤を重ねて作られています。さらに、油などでお客様のバッグを汚さないために、容器の内側にコーティングが施されています。それに加えて、資源ごみで捨てられる環境にやさしい容器で作られているのです!

食品ロス削減のため、食べきれる量を注文していただくことが大切ですが、どうしても食べきれないお料理は環境にやさしい容器でお持ち帰りしてはいかがでしょうか。

デニーズ梅島店では、他にも食品ロス削減に取り組んでいます!
「過去の売上・メニュー販売実績」と「未来の売上予測・メニュー販売予測」をもとに7日後までの食材発注数を自動で算出しているそうです。
豊富な品揃えのファミリーレストランだからこそ、食品ロス削減には欠かせないシステムですね!
メニューの改定などにより使用しなくなった一部の食材を、フードバンクを通じて福祉施設などへ寄贈しています。
また、レジ前での食品の販売開始に伴い、個包装食品の裏面に「食品表示」が記載されるようになりました。これにより、個包装された食品もフードバンクへの寄贈が可能となりました。
お客様に満足してもらう多彩なメニューを実現する一方で、食品ロス削減に配慮した取組が行われているのですね!

※ 店頭販売している商品の一例です。
デニーズ梅島店では、ライスの「少なめ」対応や、ミニサイズ(ハーフサイズ)のメニューを用意しています。
食べきれない料理を持ち帰ることも食品ロス削減には有効ですが、食べ残しを防ぐことができる小盛メニューも選択肢に入れてみましょう!
通常のオムライスの半分の量で提供しています。
トマトピラフと卵の一体感が絶妙です!

デニーズ梅島店ではコーヒー豆かすの再利用にも取り組んでいます!
店舗で排出されるコーヒー豆かすを飼料化し、その飼料で育てた牛から採れる牛乳を仕入れ、ホワイトソースに加工しメニューとして提供しているそうです。
皆様も環境に寄り添ったデニーズこだわりのコーヒーをぜひお試しください!

お客さんとのやりとりひとつを見ても非常に丁寧な接客でとても好感が持てました。
そんな誰もが知る身近なファミリーレストラン「デニーズ」ですが、食品ロス削減にも積極的に取り組んでいる姿を知ることができました。
また、デニーズは「mottECO普及コンソーシアム(※)」に中心企業として参加し、多様な業界と手を取り合いながら「社会全体で取り組む食品ロス削減」を実践しています!
皆さんもデニーズ梅島店を訪れた際には、美味しい料理を楽しみながらも、もしもの時には「mottECO(モッテコ)による持ち帰り」を活用してみてくださいね。
※ 外食産業やホテル事業、自治体や大学等の様々な業界の団体からなる、食品ロス削減推進を目的とした産官学連携アライアンスのこと
<mottECO普及コンソーシアムのメンバーと>

こちらの記事も読まれています
お問い合わせ
このページに知りたい情報がない場合は