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公開日:2024年4月1日 更新日:2024年4月1日

かこのテーマでしらべる 2024年1月

あだちくりつとしょかん「こどもぺーじ」

 

しらべる見出し

としょかんには、たくさんの本があります。

そのとしょかんにある本をつかって、しらべてみよう!

今回のテーマ 

りゅうタイトル

 今年の干支(えと)は、辰(たつ)です。辰には、龍(竜)*という意味はありません。むかしは、文字を読める人が少なかったので、十二支(じゅうにし)のそれぞれの文字に、動物の名前を当てはめて、おぼえやすいようにしました。辰という文字には龍が当てはめられました。年の始め、龍について調べてみましょう。

*「龍」は「竜」の旧字体(きゅうじたい)です。ここからは、地名などをのぞいて「竜」を使います。

竜はどこから来たの? 

 十二支の中で、ただひとつ想像上(そうぞうじょう)の生物である竜は、中国から朝鮮半島(ちょうせんはんとう)をへて、日本につたわりました。雨をふらせることができるという竜は、水の神でもあります。地中や水中に住み、時にこう水を引き起こし、竜巻(たつまき)となって自由に空をかけのぼります。

 竜の強いイメージは、中国では皇帝(こうてい)のシンボルとして崇(あが)められ、敬(うやま)われていました。日本でも、武士(ぶし)がこのんで刀のかざりや、楽器(がっき)などに竜の絵を描(か)きました。仏教(ぶっきょう)ともむすびつき、仏様(ほとけさま)を守るものとして寺の天じょうに描かれたり、柱などに竜の彫刻(ちょうこく)がほられたりしました。

竜のすがた

竜は、ヘびの体をもとに、力のある9しゅるいの動物を組み合わせて、何年もかけて形作られました。

つの=シカ  うなじ=ヘビ  うろこ=コイ  てのひら=トラ  はら=ダイジャ  つめ=タカ  め=ウサギまたはオニ  あたま=ラクダ  みみ=ウシ

竜の玉とは?

りゅうのたま

 竜は、よく玉を持ったすがたで描かれています。この玉を宝珠(ほうじゅ)と言い、ねがいをかなえる玉だと考えられています。仏教でも、宝珠は人々のねがいをかなえると言われています。竜は、玉を手放すと、力をうしなってしまうそうです。

竜とドラゴン

 竜を英語(えいご)にすると、ドラゴンになりますが、ちがう部分がたくさんあります。まず、ドラゴンは神様ではありません。ドラゴンは、悪の象徴(しょうちょう)で、わざわいをもたらします。英雄(えいゆう)によってたおされる存在(そんざい)です。足も2本だったり4本だったり、翼(つばさ)もあるのがとくちょうです。口から、どくや炎(ほのお)をはきます。キリスト教が、ドラゴンのことを異教徒(いきょうと)*を表すものとしたことで、ますます悪いイメージが広がったと言われています。

*キリスト教から見ると、異教徒とはキリスト教いがいをしんじる人たちのこと

地名に見る竜

日本かく地に、竜(龍)のつく地名があります。

・茨城県 龍ヶ崎市(いばらきけん りゅうがさきし)

・和歌山県 田辺市 龍神(わかやまけん たなべし りゅうじん)

・鳥取県 日野町 竜王滝(とっとりけん ひのちょう りゅうおうたき)

竜と故事成語(こじせいご)

 竜にまつわる故事成語は他にもたくさんありますが、その中からよく使われているものをしょうかいします。

・登竜門(とうりゅうもん)

むずかしいが、そこをとっぱすれば、出世できる関門(かんもん)のこと。

魚でも登りきることができない、*黄河上流(こうがじょうりゅう)にある急流。そこをこえた魚は、竜になると言われたことから、のりこえるのがむずかしいことを竜門(りゅうもん)と言う。*黄河は、中国北部にある河(かわ)。世界で6番目の長さ。

・画竜点睛(がりょうてんせい)

さいごに大切な部分をくわえて、何かをかんせいさせること。

画家はお寺のかべに、4ひきの竜を描いたが、ひとみを描いたらとんで行ってしまうと、さいごまでひとみを描かなかった。それをしんじない人たちが、画家にひとみを描かせると、描いた2ひきの竜は雲に乗って天に行ってしまった。

・逆鱗(げきりん)にふれる

目上の人などの、いちばんふれてほしくないことにふれ、おこらせること。

竜ののどの下には、さかさまにはえた鱗(うろこ)があり、そこをさわると、竜はおこって人をころすと言われている。

足立区で見つけた竜

・千住龍田町(せんじゅたつたちょう) 

町の大部分が、龍田道の両がわなので、龍田町と名づけられた。

龍田道とは、ひとつの説(せつ)として、奈良県(ならけん)にある龍田大社(たつたたいしゃ)に由来するものがこの地にあったからではないかと言われている。

・辰沼(たつぬま)

いいつたえでは、昔、大きな沼があり、細長くて竜ににていたことから名づけられた。

・舎人氷川神社本殿(とねりひかわじんじゃ ほんでん)足立区登録文化財(あだちくとうろくぶんかざい)

向拝柱(こうはいちゅう)にほられた昇竜(しょうりゅう)降竜(こうりゅう)の彫刻

・大鷲神社本殿(おおとりじんじゃほんでん)(花畑)足立区登録文化財

向拝柱にほられた竜の彫刻。

 

 調べていくと、いろいろなところに竜にまつわるものがありました。アニメの「千と千尋の神隠し(せんとちひろのかみかくし)」に出てくるハクも、「コハク川」の神で、緑色のたてがみの白竜です。竜は想像上の生物ですが、あんがい身近な存在なのかもしれません。みなさんのまわりにいる竜をさがしてみませんか。

 

このページの内容は

1『もっと知りたい!十二支のひみつ』 大高成元・川口幸男・中里竜二/著 小学館

2『それ日本と逆!?文化のちがい習慣のちがい 第2期3』 須藤健一/監修 学研プラス

 3『玉の図鑑』 森戸祐幸/監修 学研教育出版

4『身近な地名で知る日本 2』 黒田祐一/著 小峰書店

5『絵で見てわかるはじめての漢文 3巻』 加藤徹/監修 学研教育出版

6『和の文化をうけつぐ日本の伝統もよう 1』 小山弓弦葉/監修 汐文社

7『足立区町名のうつりかわり』 足立区役所区民部管理課/編 東京都足立区役所

8『足立区の文化財』  東京都足立区教育委員会生涯教育部郷土博物館/編集 東京都足立区教育委員会生涯教育部郷土博物館

を参考に、小学生にもわかりやすいよう、一部編集したものです。

「もっといろいろ知りたいな」という人は、ぜひ図書館に来てこれらの本を読んでみてください

 

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