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公開日:2019年9月13日 更新日:2020年10月5日
ノロウイルスは感染力が非常に強く、ごく少量のウイルスでも口から体内に入ることで感染します。都内で発生している食中毒のうち、ノロウイルスを原因とする患者が10年以上最多となっています。
ノロウイルスによる食中毒は年間を通して発生していますが、統計上11月から3月に多く発生します。ノロウイルス食中毒に備え、その特徴と予防方法を知って、対策をしましょう。
国内食中毒患者数のうち、約半数はノロウイルスが原因です。
小さな球形をしたウイルスで、カキ等の二枚貝の消化管に蓄積されます。
ノロウイルスは食品の中で増えることはありません。しかし、感染した人の腸内で増え、おう吐物や便に混じって多量に放出されます。
特に11月から3月にかけて多発し、吐き気、おう吐、腹痛、下痢などの症状を引き起こします。感染力が強いため、大規模な食中毒を引き起こす可能性があります。
人から人へと感染する場合と、ノロウイルスが付いた食品を食べて感染する場合があります。
感染した人の手洗いが不十分で、食品を汚染した。
注意)パンや餅つきの餅など、加熱後に素手で作業したことが原因で、食中毒が発生したことがあります。
ノロウイルスを消化管に取り込んだカキ等の二枚貝を、生または加熱不十分で食べた。
「手洗い、食品の加熱、おう吐物の処理」の3点が重要です。
石けんを使って30秒以上洗いましょう。指の間、指先、つめの間、手首、親指は洗い残しの多い所です。
調理前、食事前、トイレの後は特に念入りに洗いましょう。
【参考】
食材は中心部まで、85から90度で90秒以上の加熱をしましょう。特にカキ、アサリ、シジミなどの二枚貝は中心までしっかり火を通しましょう。抵抗力の弱い小さな子どもや高齢者は二枚貝の生食を控えた方が安全です。
感染の拡大を防ぐには、おう吐物の適切な処理が重要です。
使い捨てのビニール手袋、マスク、ペーパータオルを使いましょう。ふき取ったおう吐物や使用した手袋などは、すぐにビニール袋に入れて廃棄しましょう。作業中は換気を十分に行い、処理が終わったら、着衣を交換し石けんでしっかり手を洗いましょう。
消毒には濃度0.1パーセントの次亜塩素酸ナトリウムが有効です。
市販の塩素系漂白剤を薄めて作ることができます。
用意するものは次の3つです。
500ミリリットルのペットボトルに水を半分くらい入れておきます。
そこへ、ペットボトルのキャップ2杯分の塩素系漂白剤を入れます。
最後に水を加えて全体を500ミリリットルにします。
おう吐物で汚れた床は、消毒液を染みこませたペーパータオルで拭きましょう。10分後によく水拭きしてください。
おう吐物を入れたビニール袋に消毒液を染みこませたペーパータオルを入れましょう。ビニール袋の口をしっかり縛って廃棄してください。
かかりつけの医師に相談しましょう。風邪に似た症状でも自己判断で下痢止め、風邪薬を飲まないでください。症状が長引く危険性があります。また、こまめに水分を補給し安静にしましょう。
症状がおさまっても、ノロウイルスは2週間から1ヵ月間便とともに排出されます。食品を扱う前には石けんで十分に手を洗いましょう。
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お問い合わせ
足立保健所生活衛生課食品保健係・食品監視係
電話番号:03-3880-5363から4(直通)
ファクス:03-3880-6998
Eメール:seikatueisei@city.adachi.tokyo.jp
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