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公開日:2020年2月7日 更新日:2024年11月13日
DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、夫婦や恋人など親密な関係の中で振るわれる暴力のことです。 暴力というと、殴ったり、けったりという身体的なものをイメージしがちですが、「心を傷つけられる」ことや、精神的に「支配される」ことなども含みます。
また、多くの場合、DVは複数の種類の暴力が重なって起きています。
DVの被害者の約9割は女性です。DVが起こる背景には、夫が妻に暴力を振るうのはある程度は仕方がないと容認する社会通念や、男女の経済格差など、個人の問題として片付けられないような構造的な問題も大きく関係しています。
DVは決して特別な家庭に起こる暴力ではありません。実は、多くの女性が配偶者等から被害を受けています。内閣府の調査によると、女性の3人に1人が配偶者などからなんらかの暴力を受けた経験があり、20人に1人が命に危険を感じたことがあると答えています。
DVは家庭という私的な場で行われるため、表面化しにくい暴力です。被害者自身も日々の暴力に疲れ果て、自分を責め、逃げればもっとひどいことをされるのではないかという恐怖心などから「力を奪い取られた」状態になっていきます。DVは、自分のことを一番大切にしてほしいパートナーから繰り返しふるわれる暴力ですので、心に受ける傷も大きいのです。
DVを目撃することは、子どもの心に大きな傷を残します。直接自分が暴力を振るわれなくても、親の暴力を見て育った子どもは、虐待を受けて育った子どもと同様の身体的・精神的な症状を示すと言われています。
DVの相談を受けたときには、被害者を責めたり、自分の意見を押しつけたりせずに、被害者の声に耳を傾けてください。そして出来るだけ早く専門家に相談するように勧めて下さい。
悪気のない言葉が、被害者を更に傷つけてしまうこともあります。「あんなにいい人が暴力をふるうなんて」という言葉は、やはり分かってもらえないのだという無力感につながることがあります。「なぜ逃げないの」と言うのは当事者が責められていると感じる言葉です。DVから逃げるということは、これまでの生活や人間関係を全て失って、ゼロから始めることを意味することも少なくありません。逃げたくても『逃げられないのがDV』なのです。
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