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公開日:2026年11月8日 更新日:2026年11月8日

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みんながあつまる 子ども食堂の「イマ」

現在、47の団体が区内59カ所(令和8年9月30日時点)で子ども食堂を開催しています。子ども食堂は、子どもたちがただご飯を食べるだけの場所ではありません。食を通じた交流のなかで、世代や立場をこえたつながりが生まれ、「みんなの居場所」にもなっています。この機会に、子ども食堂の「イマ」を知り、その将来について、私たちと一緒に考えてみませんか?

地域のチカラで居場所をつくる 子ども食堂の「イマ」

 

 

私たちは「でっかいファミリー」

私たちの活動は、平成15 年に青少年の居場所として始まりました。共働き家庭の子どもをはじめ、困難を抱える家庭の子ども、居場所がないと感じている子どもなどが孤立しないよう、週末に集まって遊べる場です。そこで、子どもたちとかかわるうちに気になったのが、「ご飯を食べていない」という子があまりにも多いこと。居場所の運営に参加してくれていた地域の大人たちから「子どもたちのお昼ご飯をつくって行くね」という声があがり、それが自然と食堂の形になっていきました。すると、その様子を見た地域の高齢者から「私たちもここで食事がしたい」と要望が出て、「なら、皆でご飯をつくって皆で食べよう!」ということになったのです。こういった経緯から、私たちの活動は「子ども食堂」という型にはまらない「地域食堂」なのです。

“がきんちょ”ファミリー代表 大山 光子(おおやま みつこ)さん

スタッフは皆、「子どもたちのために何かしたい」という思いはありますが、子どもたちに食事を提供するという一方向の活動ではありません。親が忙しくて子どもの食事のことを考える余裕がないのなら、調理実習のように子どもたちが主体的に食事づくりをすればいい、というスタンスでやってきました。子どもたちは喜んで参加してくれているし、親が手伝うこともあります。多いときには、参加者が80人になることもありましたが、皆で用意して皆で食べるので楽しかったですよ。皆でワイワイご飯をつくって食べていると、ある子が「でっかいファミリーだよね」と言いました。まさに私たちのめざす姿だと思い、この言葉をずっと大切にしています。

食事をするときくらいは楽しく

貧困や親子関係など、子どもたちは様々な事情を抱えており、彼らを取り巻く厳しい現実に直面することも少なくありません。生活が苦しくて「電気もガスも止まっている」と打ち明けてくれた子もいましたし、学校から「この子を支援してほしい」と連絡をもらうこともあります。学校から私たちにこうした連絡が入るようになったのは、ここ数年のこと。本人や家庭はなかなか「困っている」とは言い出せないし、私たちだけではそういった情報をキャッチすることは難しいですが、私たちが活動を続けて来たことで、学校との信頼関係ができ、学校が支援を要請してくださるようになったのだと思います。

必要な子には弁当や食材を持たせますが、「またおいで」とは言いません。プライドのこともあるし、支援しすぎてもいけない。自活できるように手助けするのが私たちの活動の土台ですし、姿勢でもあります。厳しい現実に胸を痛め、いくら助けたいと思っても、各々の家庭の問題は第三者が手出しできるものではないのです。でも、問題を一旦切り離して、食事をするときくらいは楽しく過ごしてもらう。そういう支援の仕方もある、ということに行き着きました。楽しく、おもしろく――そんな気持ちで地域食堂を運営してきたことが、ここまで長く続けてこられた理由だと思います。

食事をするときくらいは楽しく

様々な苦難を乗り越えて

使う食材のほとんどは、企業・団体などからの寄附によるものです。今までたくさんの方々の寄附と支援に恵まれてきました。とても感謝しています。一方で、何をやっても批判する人は必ずいます。寄附していただいた食材をスタッフが自分たちのものにしている、などと誹謗中傷されたこともあります。体の疲れなどより、そうした心ない言葉が一番こたえます。考えても仕方がないので、考えないようにしていますが…。

またコロナ禍では、食堂という活動形態を変えざるを得ませんでした。夕食をつくれない家庭に家族分の弁当を用意して、取りに来てもらうことにしました。1回で200食用意したこともあります。利用する人たちも私たちも不安だったし疲れていましたが、弁当の受け渡し時にちょっとした会話を交わし、「これで今日の食事の心配はしなくていい」とホッとしてもらえる――そんな活動を4年間、毎週続けました。コロナ禍を乗り越えたとき、スタッフは「お互い一気に歳をとったね」と笑い合ったものです。

居場所時代から数えると、活動を始めて20年以上。スタッフも後期高齢者になりました。これからは無理することなく、やれる時にやれる形で活動しようと思っています。始まりは居場所づくりだったのですから、食堂という形に限定しなくてもいい。できる範囲で、楽しんでやれればいいのではないでしょうか。

皆さんとつながれる食堂でありたい

元々は貧困対策として始まった「子ども食堂」という事業自体、運用の形だけでなく、役割そのものが変わってきているように感じます。区民の皆さんには、その変化、子ども食堂の役割が「食事の提供」から、「居場所づくり」へと変わってきているということを知ってほしいと思います。

それから、こうした場所に来ることができるのは、ある程度パワーのある人。本当に困っている人は出て来づらいということも知っておいてほしい。そして、もし身近に支援を必要としている人がいたら、“がきんちょ”地域食堂のことを教えてください。口コミが一番です。私たちは、区民の皆さんとつながれる食堂でありたい。見守る目が増えると、足立区はもっと温かいまちになるはずです。

皆さんとつながれる食堂でありたい

 

“がきんちょ”地域食堂

 

 

 

おうち食育協会代表 阿部 あきな(あべ あきな) さん

ここは「食育体験ができる場所」

子どもの頃から料理やお菓子づくりに熱中し、出産後は離乳食も楽しくつくっていました。飲食業界や学校給食で、20年の経験もあります。私の強みを生かして、食に関する仕事がしたい。そのなかで子育てや食育で悩んだり、壁に突き当たったりしている保護者の話を聞くこともできるのではないかと思い、令和元年に親子向けの食育教室を始めました。その活動の延長線上で誕生したのが、「すまいる食堂」です。

食育への姿勢は食育教室のころから特に変えずに活動しています。子ども食堂のコンセプトは、「食育体験ができる場所」です。食育体験といっても難しく考えたり、がんばって取り組むのではなく、親子で一緒に野菜を切る、簡単なおやつをつくるなどの調理体験が中心です。

また調理体験のほか、子どもには野菜の「はじっこ」部分を使った野菜スタンプで遊ぶ体験を提供することもあります。野菜が嫌いな子どもも、楽しく遊びながら食や野菜に親しみを持ってもらって、それが「食べてみようかな?」と思うキッカケになればうれしいですね。食物アレルギーにも対応もしているので、安心してご参加いただけると思います。また、保護者には栄養バランスやレシピの話をしているほか、参加者同士で子育ての悩みも話せる場にもしています。

親子の会話のキッカケをつくりたい

活動する中で大切にしているのは、親子のコミュニケーションです。親子共に、動画の視聴やSNSの利用によって、会話が減っている家庭も少なくありません。意識して親子でコミュニケーションをとれば、何かが変わるのではないか。食育体験で、親子で相談しながら作業するように促すのは、そんな想いからです。「すまいる食堂で食べたあの料理を家でつくった」「レシピを活用した」といった声が参加者から聞こえてくると、この場所でのことをキッカケに親子の会話が生まれたんだとわかってうれしくなります。参加者からの反応を求めているわけではありませんが、「私たちの想いは届いているのか?」と思うこともあるので、何かしら反応があると活動の意味を実感できるのです。

お腹いっぱい食べてほしい

私は中高生のころ、貧しくて満足に食事ができなかった経験があります。当時は、子ども食堂などの支援も情報も見聞きする機会がなく、自分たちでなんとかするしかありませんでした。そういった経験から、子ども食堂を利用することで地域の情報を得ることができたらと思いますし、子どもたちにはお腹いっぱい食べてほしいという思いがあります。

食べ物を食べている人、食べ物の話をしている人の顔が好きなんです。つらいことがあっても、おいしいものを食べて、おいしいものの話をして、楽しく暮らせるといいなと思っています。すまいる食堂でも、参加者がご飯を食べている姿を眺めているだけで幸せな気持ちになります。おかわりをしてくれたり、「どうやってつくったの?」と聞かれたりすると、子ども食堂をやってきてよかったと感じます。何より、運営する私の方が参加者の家族とのやり取りで元気をもらっています。知らなかった地域の情報をもらえることもあります。そう考えると、活動するうえで、参加者からいただいているものの方が大きいかもしれません。

お腹いっぱい食べてほしい

地域に浸透しつつある「すまいる食堂」

赤ちゃんのころからずっと来てくれている子どももいます。すまいる食堂と一緒に成長しているようで、子どもたちの成長の過程を見ることができるのも運営者冥利に尽きます。すまいる食堂は、ここに来られない家族の分を持ち帰ることができるようにしているのですが、当初、すべて自宅に持ち帰っていた方が、今年になってから食堂で食べてくださるようになりました。私やほかの参加者との会話が生まれ、少しずつ距離が縮まっているのを感じています。

地域の方から「子ども食堂をやってるよね」と声をかけていただくことも増えました。小学校の秋祭りに出店することになったり、保育園の父母会から食育教室の依頼があったりと、ジワジワとすまいる食堂や食育活動の存在が浸透している手応えがあります。とはいえ、まだまだ私も運営するだけで精一杯。ボランティアの皆さんに助けられています。今後はもう少し余裕を持って、安定して続けることが目標です。

普段のつながりが いざというときの安心に

普段のつながりが いざというときの安心に

いつ誰が困窮してもおかしくない時代。困ったときには行政に相談することが必要な場合もあるけれど、その一歩を踏み出すには勇気がいるし、ハードルが高いと感じることもあると思うんです。でも、普段から顔を合わせている人になら、そのハードルを感じずに助けを求められるかもしれません。すまいる食堂が「子育て中の方なら誰でも来てください」と呼びかけているのは、ここでつながった関係がいざというときの安心になれば、という願いからでもあります。

同じ立場の仲間や、地域で活動している人とつながっていると安心ですよ。会話をするのが苦手であれば、まずは同じ場を共有するだけでもいいのです。皆で子どもたちを見守り、皆でご飯を食べましょう!

 

食を育む親子の居場所「すまいる食堂」

 

子ども食堂と歩む区の想い

もっと近くで もっと笑顔が広がるように

あだち未来創造室・神保室長
あだち未来創造室・神保(じんぼ)室長︎

区内には現在、59カ所(令和8年9月30日時点)の子ども食堂があります。4年前には13カ所だったところから4倍以上に増えていますが、地域によっては、近くに数カ所あるところ、逆に1つもないところと様々です。

子どもたちはもちろん、保護者や地域の皆さんが「食」を通じて楽しく交流し、笑顔あふれる居場所となる「子ども食堂」がさらに区内全域で展開されるよう、区はこれからも全力でサポートしていきます。

「一度様子を見てみたい!」「活動資金はどうするの?」「寄附に協力したい!」など、まずはお気軽にご相談ください。

 

区内の子ども食堂

区は、区内のすべての子どもが歩いていける距離に子ども食堂がある自治体を理想とし、事業を推進しています。目標達成にはおよんでいませんが、着々と数が増えています。

区内の子ども食堂map

 

 

興味を持った皆さんへ

私たちと一緒に、支援の第一歩を踏み出しませんか?運営に限らず、「何かしてみたい!」というあなたの想いをカタチにする方法があります。

子ども食堂を始めたい方

運営方法や利用者の雰囲気など、子ども食堂にはそれぞれ個性があります。まずは実際に子ども食堂に行ってみることが、イメージをつかむ近道です。

ステップ2 子ども食堂のスタッフを体験してみる!

イメージがつかめたら、次はスタッフとして運営に参加してみましょう。区が実施する講座を活用するのもオススメです。

 

迷ったら、まずはNPO活動支援センターにご相談を!

ステップ1 あだち子どもの未来応援基金について知る!

区では、生まれ育った環境に左右されることなく、すべての子どもが夢や希望を持てる地域社会の実現をめざし、令和3年3月に「あだち子どもの未来応援基金」を設置しました。

【基金を活用して行っている支援例】

子ども食堂・学習支援等を行う団体の活動支援/課題を抱える若者の自立促進をめざす支援/欠食児童・生徒・若者への食の支援 など

【令和7年度 寄附状況】

  • 寄附件数:777 件 ※団体49 件、個人728 件
  • 寄附合計額:1億1,002 万2,776 円

ステップ2 オススメはインターネットでの寄附!

個人:インターネットでの寄附

団体・企業:金融機関の窓口での寄附

 

みんながあつまる子ども食堂に!まずは一度きてみてね!

 

お問い合わせ

あだち未来創造室 総合事業調整担当課
電話番号:03-3880-5717
ファクス:03-3880-5610

  • PICK UP! あだちの【魅力】や【お役立ち情報】をわかりやすくお届け
 

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