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公開日:2019年3月6日 更新日:2025年4月25日
百日咳は、百日咳菌による感染症です。一年を通じていずれの年齢でも発生がみられますが、近年、乳幼児期の予防接種の効果が減弱した学童期を中心とした子どもの発病が問題になっています。
都内の2023年の報告数は116件でしたが、2024年は400件と3倍以上に増加しています。2025年4月13日時点で既に506件と増加傾向が続いています。
病原体は百日咳菌です。患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌によって感染します(飛まつ感染)。
7日から10日程度の潜伏期間を経て、風邪症状がみられ、徐々に咳が強くなっていきます(カタル期:約2週間)。その後、短い咳が連続的に起こり、咳の最後に大きく息を吸い込み、痰を出しておさまるという症状を繰り返します(痙咳期:約2週間から3週間)。激しい咳は徐々におさまりますが、時折、発作性の咳がみられます(回復期:2週間から3週間)。
乳児の場合、無呼吸発作など重篤になることがあり、生後6か月未満では死に至る危険の高い疾患です。成人では、咳は長期間続きますが、比較的軽い症状で経過することが多く、受診・診断が遅れ、周囲の感染源となることもあり、注意が必要です。
治療は抗菌薬を使用します。
有効な予防法は予防接種です。予防接種法に基づく定期予防接種が行われており、百日咳の予防接種は、五種混合ワクチンに含まれています。
決められた回数(4回)しっかり接種しましょう。予防接種による免疫効果の持続は5年から10年程度といわれています。飛まつ感染予防に、手洗い、うがい、咳エチケットを心がけましょう。
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