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公開日:2025年10月17日 更新日:2025年10月17日
戦前から戦後にかけて現在の千住五丁目を拠点に活躍した岡本機柳(おかもときりゅう)という俳人がいます。未解明の部分が多いのですが、ご親族から多くの作品・資料を調査する機会を頂戴したことで、千住の俳諧文化の歴史を紐解くキーマンとなる可能性が見えてきたといいます。
足立区立郷土博物館で令和7年10月21日(火曜日)から始まる文化遺産調査特別展「千住宿400年」には彼の「稲荷像図画賛(いなりぞうずがさん)」が展示されますが、ここにはタイトルで紹介した「醒(さ)め易(やす)き酒をうりけり梅の茶屋」の俳句とともにちょっと可愛らしい狐の置物の絵が描かれています。この俳句と絵の関係性が分からず、学芸員に尋ねました。
この句は、2月の句会で読んだ句であることが裏面に記されており、結句に初春の季語「梅」が入っていることからも、初春の情景を詠んだものであることが分かるとのこと。また、古来2月最初の午(うま)の日は「初午(はつうま)」と呼ばれ、稲荷神社の縁日とされているため、2月のモチーフとして稲荷神の使いである狐の置物を取り入れたのだと考えられるとのことでした。
芸術や美術を鑑賞したり楽しんだりするにあたっては、基本的な知識や教養が必要で、我ながら自分の至らなさを情けなく思う次第ですが、それを逆手にとって博物館展示の説明文は「どなたにとっても分かりやすい文章や内容」となることを心がけてチェックを入れています。
特別展にはこの他、以前こちらのブログでも紹介した「千住」という地名の由来になったとされる千手観音立像の「御前立」や、高さ約7.5メートルの千住四丁目氷川神社の山車(だし)など、千住宿の歴史を紐解く約70点の品々が、皆様のご来場をお待ちしています。
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