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公開日:2025年4月10日 更新日:2025年4月10日

子どもの「わくわく」追求した献立1万食

 57年間にわたって足立区の小中学校で栄養士として活躍してきた前田啓子さん(77)が、3月末で退職されたとの記事が新聞に掲載されました。

 前田さんは2019年以降、区の初代「おいしい給食指導員」として小中学校を周り、特に若手や区外から転入してきた栄養士に、ご自身の経験を活かした具体的な提案や指導を行ってくださいました。その前田さんが、57年間の勤務にピリオドを打ったのです。この間考えた献立の数は1万食以上とのこと。いつも笑顔の明るい、前向きな方でした。

 前田さんが区に採用された当時の1968年の給食は、脱脂粉乳とコッペパンの時代。おかずは「化学調味料オンパレードの加工食品だった」と記事にあるのを読むと、天然出汁が中心で、ドレッシングも手作りの現在の給食とは、まさに隔世の感があります。

 前田さんは「残菜の量は、校長先生のリーダーシップに大きく左右される。校長・担任・栄養士がチームとして機能している学校は、給食時間の雰囲気も良いし、残菜量も少ないんです」と、学校に出向いた際はベテランらしく、校長先生にもハッキリと意見を言ってくれていました。

 足立のおいしい給食事業の屋台骨を支えてきた第一人者が現場を去ることは、正直心細くはありますが、前田さんが長年かけて培ってきた基本を大切に、次の世代へとバトンはしっかりと渡されています。

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