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公開日:2023年11月10日 更新日:2023年11月10日

郷土博物館 出張展示会は千住の横山家で

 大規模改修工事のため、令和7年3月まで休館中の郷土博物館。そこで今回は、代々美術資料を守り伝え、これまでも調査や展示にご協力くださった横山家へ出張して展示会を開催します。

 展示するのは横山家で受け継がれてきた、狩野素川壽信(かのうそせんとしのぶ)の「群鶴図屏風(ぐんかくずびょうぶ)」と、谷文晁(たにぶんちょう)の「楓鹿図(ふうろくず)」などです。

 横山家は江戸時代から続く富裕な商家で、屋号を「松屋」といい、今でいう再生紙を取り扱う地すき紙問屋でした。住宅は江戸時代後期の建造物で、宿場町だった千住の名残を今に伝えていることなどから、足立区登録有形民俗文化財に指定されています。

 個人宅ですので、普段は中の様子を垣間見ることはできませんが、ご当主にご理解いただき、2日間のみ、当時の帳場と土間を展示用に特別開放いただきます。

 見どころは他にもあります。かつての総理大臣・高橋是清(横山家は縁戚の関係)の直筆の書「有備無患(備えあれば患いなし)」や、明治維新の際、上野戦争から敗走してきた彰義隊士によって柱に付けられた3か所の刀傷(逃げる途中で略奪を働いたようです)なども特別公開とのことです。

 ちなみに郷土博物館長が個人的にイチオシとして紹介してくれたのは、蔵の中で保存されていた「明治時代に漬けられた梅干し」。かめ壺に入っていますが、「蓋を開ければ明治の香りが漂う」と申しております。念のため味見はできませんので、ご了承ください。

 11月18日(土曜日)・19日(日曜日)、午前10時から午後4時までの開催です。ぜひこの機会をお見逃しなく。

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