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公開日:2017年6月8日 更新日:2024年9月24日
ユッケ、牛刺し、鶏刺しなど、グルメブームの影響で食肉や内臓を生で食べる、生食(なましょく)が流行しています。生食は食中毒を引き起こす危険性があります。
生の肉や内臓には食中毒の原因となる菌やウイルスが付いているからです。
カンピロバクター、腸管出血性大腸菌(O157など)、サルモネラ、エルシニア、E型肝炎ウイルスなどです。
これらの菌やウイルスは、家畜の腸管内にいるため、と畜場や食鳥処理場での解体作業中に肉の表面に付きます。また、カンピロバクターは健康な家畜の肝臓の内部にまで入っていることもあります。
「新鮮だから安全」とは言えません。肉を腐らせる腐敗菌と食中毒菌は異なるからです。食中毒菌やウイルスは肉や内臓の味、ニオイ、見た目を変えたり腐らせたりしません。
肉や内臓に食中毒菌やウイルスが付いていれば、鮮度とは関係なく食中毒を起こす可能性があります。
飲食店などでも「この肉、内臓は新鮮だから」と生や加熱が十分でない状態で提供することがありますが「新鮮だから大丈夫」というのは間違いです。
平成24年7月1日から生食用牛レバーの提供・販売が禁止され、平成27年6月12日から生食用豚肉(内臓含む)の提供・販売も禁止されています。法の規制があるないに関わらず、食肉や内臓肉を生で食べることはやめましょう。
主に吐き気、おう吐、腹痛、下痢、発熱などの症状がでます。
感染した菌やウイルスによって発症するまでの時間や症状が異なります。
鶏、牛、豚の腸管内にいます。食後2日から3日で下痢、腹痛、発熱の症状がでます。
【ここが怖い】
感染後まれに「ギラン・バレー症候群」という神経疾患がでることがあります。
手足の軽いしびれ感から始まり、筋力の低下、歩行困難などの運動麻痺が起きます。脳神経麻痺、呼吸筋麻痺など重篤化すると死亡することもあります。
牛の腸管内にいます。食後2日から8日で腹痛、下痢、血便、発熱、倦怠感の症状がでます。
【ここが怖い】
ベロ毒素という毒をだします。この毒素は赤痢菌が作る毒素と同じものです。
脳症を起こしたり、溶血性尿毒症症候群(HUS)という貧血、血小板減少、腎機能障害を引き起こすこともあります。重篤な場合、死亡することもあります。
鶏、牛、豚の腸管内にいます。食後12時間から24時間で腹痛、下痢(水様便)、高熱の症状がでます。
【ここに注意】
低温、乾燥にも比較的強い菌です。鶏卵についていることもあるので、卵料理はよく加熱して食べましょう。
豚などの家畜の腸管内にいます。食後2日から5日で発熱、虫垂炎に似た腹痛、下痢の症状がでます。
【ここに注意】
4度以下の低温でも増殖する菌です。冷蔵庫は定期的に清掃しましょう。
生や加熱不十分な豚肉、野生のイノシシ、シカの生肉を食べることで感染します。
食後2週間から6週間ほど経過してから発熱や腹痛の症状がでます。
【ここに注意】
昔から「豚肉はよく加熱して食べましょう」と言われています。
これは万一豚肉にウイルスがいても、十分に加熱を行えばウイルスをやっつけられるからです。
豚肉はしっかり加熱してから食べましょう。
中心部までしっかり加熱しましょう。目安は75度で、1分間以上です。
しっかり加熱すれば菌もウイルスもやっつけられます。
肉屋、弁当屋、給食施設などを中心に一斉監視指導を毎年夏場に行っています。
食肉に関しては、営業者に対して肉の取り扱いや処理方法などを指導しています。
指導結果は区のホームページで確認できます。
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お問い合わせ
足立保健所生活衛生課食品保健係・食品監視係
電話番号:03-3880-5363から4(直通)
ファクス:03-3880-6998
Eメール:seikatueisei@city.adachi.tokyo.jp
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