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公開日:2026年3月23日 更新日:2026年3月24日

【ワーク・ライフ・バランス情報誌インタビュー】沼田光器株式会社

区内でワーク・ライフ・バランス推進に積極的に取り組む企業を訪問し、お話を伺いました。今回Vol.2でご紹介するのは、江北にあるサファイアガラスの研磨・加工に強みを持つ「沼田光器株式会社」です。
(令和4年から令和7年まで 足立区ワーク・ライフ・バランス推進企業)
※「足立区ワーク・ライフ・バランス推進企業認定制度」は各企業の認定期限満了をもって終了

【企業概要】
沼田光器株式会社
所在地:足立区江北2-41-7
電話:03-3898-4119
業務内容:各種サファイアガラスの成型・研磨加工
従業員数:30人(令和8年2月現在)
ホームページ:https://www.numatakouki.com(外部サイトへリンク)

 

 

主要部署の課長に複数の女性社員を登用
自由度の高い働き方で、事業拡大の可能性が広がる
サファイアガラス加工のエキスパート企業

時計のカバーガラス、半導体、スマホ・カメラの保護ガラスなどに利用されるサファイアガラスの加工技術において日本で唯一の存在感を示す沼田光器株式会社。製造業において、近年、女性の活躍が目覚ましい同社のワーク・ライフ・バランス推進の取り組みについて、社長と経理課のお二人にお話を伺いました。

代表取締役社長
下川 貴之 さん
下川社長1

経理課
下川 裕子 さん(左)、宮川 啓子 さん(右)
下川さん宮川さん2

認定取得を機に動き出した職場改革

Q1.ワーク・ライフ・バランス(以下、WLB)の取り組みを始めたきっかけ

下川さん:ワーク・ライフ・バランスという言葉が聞かれるようになり、弊社の環境が客観的にどう評価されるかを知るために、足立区ワーク・ライフ・バランス推進企業の認定制度に申請を出しました。実際どう評価されるのか不安ではありましたが、認定を受けることができ、そこから本格的にワーク・ライフ・バランスの取り組みがスタートしたと言えるかなと思います。

 専門家の助言で就業規則を刷新

Q2. WLB取り組み後の変化

宮川さん:ワーク・ライフ・バランスの取り組みの一つとして、区の専門家派遣制度を利用し、社会保険労務士の方を派遣していただきました。そこで就業規則の見直しを行ったのですが、知らなかったことや古くなっていた認識を改めることができ、社員の皆さんにもきちんとしたことを伝えることができました。これまで無かった介護休暇制度などについても、こちらから情報発信することで、社員の皆さんの認識も進み、安心していただけたと思います。これまでも育休を取得する方のサポートを協力して行う環境にありましたが、介護の場合でも、認識が広がったことで、同じように全社的に支えある環境が整っていると思います。

Q3. 区の専門家派遣制度はどのような理由で利用されたのか、利用されてどうだったか

宮川さん:WLB推進企業の交流会の講演で、育児・介護休業法改正のことを知り、整備が必要だと知りました。自前で就業規則の改定を試みましたが、不安もありましたので派遣を依頼しました。

下川さん:弊社は足立ブランドの認定を受けているのですが、再認定を受ける時期に就業規則の見直しが必要となりました。有休付与のルールや残業の計算、メンタルの問題で休職される方の対応であるとか、さまざまな面で必要なことを社会保険労務士の先生にご指導いただきました。修正、改定を考えていたのですが、最終的には就業規則をほとんど作り直すことになりました。法令に関しては、それこそ半年単位で変更になるようなので、今後も情報収集を怠らず、制度作りなどに取り組んでいこうと考えています。

下川さん宮川さん2

Q4. WLBの取り組みのなかで苦労された経験

下川さん:社会保険労務士の先生とは、数回打ち合わせをさせていただいたのですが、就業規則の改定案を提出すると、毎回たくさんのご指導をいただきました。最終的には、新たに作成するぐらいの気持ちで進めましょうということで、ほぼ刷新する形で就業規則が完成しました。その後、新たな就業規則をもとに、社員の方に時間をとっていただいて、新しい制度、介護休暇などについて説明をするようにしました。わからない点に関しては、いつでも相談できる体制を整え対応しました。

社長に直接相談も。部署の壁を越えて一人で悩ませない環境

Q5. 人間関係や社内コミュニケーションなど、職場環境への取り組みや変化

下川さん:いつでも社長や役員に相談できる体制を整えておくことが大切だと思っています。ベテランの従業員の方は、直接、社長に相談することもありますし、比較的年数の浅い社員でも直属の上司に声をかけ、話をつないでもらうなど、一人で悩むこともなく気軽に相談できる環境にあると思います。弊社には製造、品質保証、管理の3つの部署があるのですが、そのうち2つの部署の課長とその3部署の課長をまとめる課長統括というポジションを担うのは女性社員です。どの方も細やかに目が届く方で、そういったことも相談しやすい雰囲気の醸成に影響しているのかなと思っています。

課長の3人

細やかな視点でコミュニケーションを活性化させる、頼れるチームリーダー

通訳から特許取得まで。多才な女性社員が活躍する挑戦のステージ

Q6.女性の登用やキャリアアップの事例な

下川さん:先ほどご紹介した統括課長というポジションを務める女性社員の方は、もともとは品質保証の部署でパートタイマーとして仕事をしていました。その後、その働きが評価され社員となり、さらに品質保証の部署で課長に昇格。そして昨年、その実績により課長統括に就任しました。パートタイマーから課長統括に就任したロールモデルの存在は、性別を問わず働きを平等に評価するというメッセージとなり、他の社員の方のやりがいにもつながっていると思います。余談ですが、新しい事業の展開を模索するなか、弊社の強みであるサファイアガラスを独自の加工技術で社章に活用するアイデアを発案したのも現統括課長です。時計のカバーガラスに使用するには品質的にNGなサファイアガラスを活用するというSDGsの観点からのスタートでもあるのですが、社長以下、その社章をつけてアピールすることで製作の依頼があり、事業としての展開が広がっています。また、その加工技術に関しては、特許を取得することもできました。アイデア次第で女性の活躍の場も広がっています。

宮川さん:材料購入などで海外出張が多いのですか、通訳を兼ねて社長に同行して多岐に渡って能力を発揮している社員もいます。
 

課長統括のアイデアで製品化された時計カバー用サファイアガラスを独自レーザー加工で製作した社員証

社章1

沼田光器株式会社の社員証(上)

他社からの発注も(下)

社章2-1社章2-2社章2-3

衣川さん

スーツなどにマグネットで装着
「高級感もあり、取引先からも『素敵ですね』と声を掛けていただいています」(パートタイマーから課長統括へ 衣川さん)

 

社内イベントで深まる信頼関係

Q7. 人材確保におけるWLBの取り組みの効果

職場風景

下川さん:採用は、随時行っているわけではなく不定期で行っています。中途採用、キャリア採用という形にはなるのですが、例えば製品検査などに関しても特殊な内容になるので、社長が面談をして、弊社にあった人材かどうかを検討することになります。入社して、うまく定着された方は、本当に長くお勤めいただけていると思います。

宮川さん:全社的に結び付きが強く、社内でのイベント、例えば運動会であるとか、懇親会、お花見などを開催すると、ほとんどのメンバーが参加してくれます。そういう社内の雰囲気や時代に合わせて刷新した就業規則などは、人材確保においてアピールできるところだと思っています。

集合写真

 社員の「やりたい」を応援する信頼の絆

Q8. 今後取り組んでいきたいこと

下川社長:弊社の売上の多くを占めるのがサファイアガラスを加工した時計のカバーガラスになりますが、時計業界が今後も大きく成長していくことが確定しているわけではありません。そのような状況のなか、新たな挑戦としてスタートしたサファイアガラスを独自の加工技術により社章に仕上げる事業への反応が思いのほか良好で、さまざまな動きが出ています。加工技術の特許も取得できましたし、社章以外にもペットタグなどの提案も行い、その可能性を広げていければと考えています。また、今回の案件では、課長統括に任せるところが大きく、ある程度自由に進めていただいたのですが、想像以上の反響、展開があり驚いています。今後も会社のなかでやりたこと、やってみたことがある人が、情報を発信して、自由に活躍できるような体制を整えていければと考えています。社員を信用してフレンドリーに、コミュニケーションを大事に意識してやっていきたいです。

下川社長

 

下川さん宮川さん3

取材に訪問した扇工場前にて 

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