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公開日:2019年4月3日 更新日:2019年4月3日
(株)マーヤは婦人服の縫製を主に行っている。生産コストなどから、衣類製造の大半が海外工場にシフトする中、安定した成長を続けている。その秘訣の1つに同社の技術がある。その繊細かつ多様な縫製技術は厚物から薄物まで、オールアイテムの製作を可能にし、特に超極薄の「メロウ加工技術(※)」は業界で高い評価を得ている。また、「都内に立地」していることで東京に集中する取引先に即応することが可能で、「短納期・高品質」な衣服の納品を実現している。
こうして海外工場では難しい部分を強みとし、業界で地位を確立している。
(※)…生地の端を巻かず、かがり幅を細くし、針目も細くした状態でほつれ止めすること
(株)マーヤの創業は昭和34年。当初は子ども服の製造を中心としていたが、ジャケット専門に移行し、高価格化にシフトしていった。その後、取引先の拡大によるリスク分散などのため、現2代目社長の智さんがスカートやコート等、アイテムを拡大しつつ、高級品に特化し現在に至っている。
東京工場長を務めるのは社長の息子である、正さん。アパレル販売店で、業界の課題などを目の当たりにする中で「日本製の良さを伝えたい」という想いを抱き、同社を支えることを決意したという。誰もが知る有名グループの衣装製造の受注等、様々な挑戦をする中で、現在は自社ブランド「マーヤ」の立ち上げに取り組んでいる。これは、一般販売だけでなく、同社の技術の広告塔の役割も担っている。
「国産ジーンズの発祥の地」の倉敷市など、地域ブランドは高い付加価値を生み出し、地域の活性化・PRにつながると分析する正さん。高い技術力・発想力を持つ足立ブランド認定企業と連携することで、「足立区といったら○○」という製品を生み出し「足立区の魅力向上に貢献したい」と話す。
「足立区の良さは人の良さ。足立区が実施している経営塾でも、いつも良くしてもらっている」。同世代の経営者や先輩経営者などから常に刺激を受け、積極的に勉強する正さんは29歳。メイドイン「ジャパン」の地位をより高め、ゆくゆくはメイドイン「アダチ」、メイドイン「マーヤ」と呼ばれることを夢見て、正さんの挑戦は続いていく。
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