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公開日:2025年2月8日 更新日:2025年2月8日
長い年月をかけてまちの移り変わりを見守ってきた樹木。季節に合わせて様々な姿を見せるなど、私たちの生活に安らぎを与えてくれる大切な存在です。
区内には514本の保存樹木と30カ所(総面積5万4,764m2=東京ドーム1個分よりやや大きい)の保存樹林があります(令和6年4月1日時点)。今回、長年地域を見守ってきた保存樹木・樹林の一部を紹介します。
※表紙画像は興野神社で撮影(左側8月、右側12月)したイチョウの画像を合成して作成しました。
保存樹木・樹林を訪れるときの注意
約4,185m2の保存樹林。その中には、大人3人が両手を伸ばしてやっと届くほど幹が太いクスノキや、江戸幕府第3代将軍・徳川家光が手植えをしたと伝わるクロマツなどがあります。
江戸幕府第3代将軍・徳川家光が手植えをしたと伝わるクロマツ。クロマツの近くには、「御手植之松」であることを示した看板があります。
保存樹木・樹林制度 |
区では、高さ10m以上で地上1.2mの幹周りが1.5m以上ある樹木や、面積300m2以上の樹林を「保存樹木・樹林」に指定し、維持管理費用などの一部を助成しています。
※そのほかにも要件あり。助成内容など、くわしくは区のホームページをご覧ください。
約20cmもの大きな松ぼっくりがなるダイオウショウ。約50年前に西新井大師で苗を購入し、育ててきました。
通常の松ぼっくり(左)と比べると一目瞭然
樹木を守り、未来へつなぐ「樹木医」 |
樹木の診断や治療を行う樹木医。人が体調を崩すのと同じように、樹木も病害虫による被害や生育環境の悪化などにより、衰弱することがあります。そこで、樹木医が木づちなどを使って幹の中の状態や枝葉、土壌の状況(通気性や透水性)などを確認し、適切な処置を行います。実際に樹木医の活躍によって数々の樹木が救われてきました。より多くの樹木を後世に残していくために、不可欠な存在です。 画像は樹勢が回復傾向にあるクスノキ(千寿本町小学校。令和3年10月撮影) |
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拝殿前にそびえ立つ2本のイチョウは、高さ約35mあり、推定樹齢は400年(令和5年1月時点)。
幹周りは、左が4.7m、右が3.9mで区内最大級
ライトアップされたイチョウ
興野町会の方々にご協力いただきました(令和6年12月)
ちょっと小話 |
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関東東海各地の徳川領支配に活躍した佐野新蔵胤信(さのしんぞうたねのぶ)が、文禄2年(1593年)に拠点とした居館の跡地です。江戸時代から引き継がれてきた屋敷林(約1,181m2)を守るため、昭和49年(1974年)に保存樹林第1号に指定し、その後「佐野いこいの森緑地」として一部を一般開放しました。
24代にわたって受け継がれた自宅の敷地には、ケヤキやクスノキ、ニッケイなど計8本の保存樹木があります。
保存樹木・樹林を守り続けたい |
足立区の保存樹 ・樹林を守る会 田中健雄(たなかけんお)会長
樹木には気温を下げる効果があるほか、季節を視覚的に楽しめるなど、私たちの生活を豊かにしてくれます。そんな樹木を1本でも多く保存樹木・樹林として、次の世代に継承していくために活動しています。
日々、保存樹の所有者・管理者は、剪定や落ち葉掃除などを行っていますが、それでも近隣の皆さんにご迷惑をおかけするかもしれません。しかしながら、都市部で樹木を一度失うと、都市開発などにより再生不可能と言っても過言ではありません。より多くの保存樹木・樹林を残すためにも、ご理解をいただきますようお願いいたします。
【足立区の保存樹・樹林を守る会】 区内に現存する樹木・樹林を良好な状態で保存し、緑豊かな足立区の実現をめざす団体。活動内容など、くわしくはホームページをご確認ください。 |
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