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公開日:2020年2月5日 更新日:2023年3月14日

魅力ある地域の公園づくり 「パークイノベーション」 とは?

パークイノベーションとは?

パークイノベーションとは、「だれもが”お気に入り”の公園を見つけられるよう、足立区の公園を変えていく」ことを目指し、平成25年度から進めている取組みです。目的に合わせて選べる公園整備、計画的で効率的な公園改修、公園利用のきっかけづくりの3つを柱としています。

パークイノベーションはどのように進める?

目的に合わせて選べる公園整備

目標は、だれもがお気に入りの公園を見つけられるようになること。これを実現させるため、まず、公園改修や整備に合わせて、「にぎわいの公園」と「やすらぎの公園」に大きく分類します。次に、公園ごとに「児童の遊び」、「休憩」などの機能を割り振ります。さらに、「児童が遊具で遊べる公園」などのテーマを設定することで、特色ある公園づくりを進めていきます。個々の公園の特色を明確にすることで、個性に乏しい、公園施設が偏在しているという課題を解消していきます。利用者が目的に合った公園を選べるようになり、足を運ぶうちに、お気に入りの公園になっていく。そんな姿を目指しています。

にぎわいの公園

にぎわいの公園イメージにぎわいの公園とは、多くの人が集い、活発に活動できる公園です。

 

  • 子どもは、のびのびと遊具や広場で遊べます。
  • 大人や高齢者は、スポーツや健康づくり、仲間とのふれあいなどを目的に利用できます。

やすらぎの公園

やすらぎの公園イメージやすぎらの公園とは、花や緑を楽しみながら、ベンチや陽だまりで憩える公園です。

 

  • 小さいお子様連れで、ゆっくり遊べます。
  • 大人や高齢者は、自分の時間をベンチなどでのんびりすごせます。

公園施設の適正配置

設置や維持に多額の費用がかかるボール遊びコーナーやトイレのような施設は、総量抑制を図りつつ、施設の偏在を解消し、バランスよく配置していきます。

ボール遊びコーナー

ボール遊びコーナーは、いろいろな種類のボール遊びができるフェンスに囲まれた公園内の広場です。パークイノベーションの考え方では、おおむね自転車で行ける範囲を「おでかけエリア」として設定し、区内全域を17のエリアに区分して配置を検討しています。ボール遊びコーナーは人気の高い施設のため、現在整備されていないエリアには、区立公園の改修や都立公園への設置要望により、順次整備を進めていきます。

ボール遊びコーナーの適正配置(PDF:1,192KB)

公園内のトイレ

公園のトイレは、公園を利用する方の利便性を向上させるために設置しています。令和4年3月現在、区立公園・児童遊園の公園トイレの設置箇所数は300か所以上にのぼります。しかし、公園トイレが少ない地域もあります。公園改修に合わせ、身近に歩いて行ける範囲の250mを利用圏域の標準として、空白地域の解消にも取り組み、新設・撤去・更新を検討していきます。なお、バリアフリートイレへの建替えや、トイレの廃止を検討する際には、地域の皆様にご意見を伺い進めていきます。

また、ご要望を多くいただくトイレの洋便器化は、令和3年度末時点で、洋便器化率9割を達成しました。今後も、洋便器化率の向上に向けて取り組んでいきます。

計画的で効率的な公園改修

パーイノベーションの契機には、「区立公園と児童遊園合わせて約500か所を有する状況で、2023年には整備後50年以上大規模な改修を行っていない公園が約85か所、全体の17%にのぼり、その後も累積していく」という危機感が背景にありました。しかも、限られた財源のなかで公園を改修し、あわせて防球フェンスやトイレなどの大型施設を補修・更新していく課題にも直面します。そして、なにより区民の皆様に「公園がリニューアルされてよくなった」と実感していただくには。

そこで、次の3つの視点に着目しました。この視点を仕組化し、年10公園程度の改修を進めれば、約500か所の公園を50年サイクルで改修していくことができる。ここを目指すことにしました。

視点1 安全・安心・快適な公園につながる施設改修を優先

改修工事のメニューのなかでも、利用する方の安全を第一に、安心・快適を優先的に考え施設改修に取り組むようにしました。たとえば、遊具を安全に利用できる範囲を確保することや、出入口の段差解消などを優先して考えます。

視点2  大型施設の計画的な更新と延命化を長寿命化計画に基づき実行

防球フェンスやトイレなどの大型施設は、長寿命化計画に基づき、更新や延命化を進めていきますが、その実行もパークイノベーションに取り入れました。大型施設のひとつである公園灯のLED化は、管理費用の縮減にもつながるため、先行して完遂を目指しました。その結果、令和2年にはパークイノベーションの取組み開始から約7年で、公園灯のLED化率100%を達成しました。

視点3 改修費用を圧縮すべく、既存施設の再生へと転換

公園改修で従来採用していた施設の全撤去・全更新の手法は、多額の費用がかかっていたため見直し、既存施設の再生を中心とする改修へと転換しました。さらに、トイレなどは一定期間経過したら修繕する、延命化の手法も取り入れるようにしました。これにより、改修費用の圧縮と、改修スピードの向上の両立が仕組化されました。

公園利用のきっかけづくり

公園を活用していただくには、気軽に利用できるように環境を整えることも大切と考えました。そこで、公園の利用に関するルールを分かりやすく表示したり、健康づくり事業を他部署と連携して実施したりと、公園を利用するきっかけづくりも始めています。

パークイノベーションの変遷

モデル地域から先行実施

平成25年度に「パークイノベーション」の取組みは始動しました。全区的な取組みとして実施していくことを目標に、まずモデル地域で、検討、実施、成果の検証を進めることにしました。モデル地域には、公園の規模や整備状況の異なる「青井」、「舎人」、「竹の塚」の3つの地域を選定しました。

モデル地域では、町会の皆様方やまちづくり推進員、スポーツ推進員、保育園の関係者など、公園を利用される多くの方々との地域懇談会を通じて、ご意見を伺いながら計画を進めました。以下の計画は、計画当初のものに工事進捗等を追記し、更新したものです。

竹ノ塚駅南東地域

  • 竹ノ塚駅南東地域は、大小の公園がバランスよく配置されている地域です。
  • 規模が大きい公園と核となる「にぎわいの公園」、その周辺の小規模な公園を「やすらぎの公園」として、機能を分けて配置するモデル(竹ノ塚モデル)です。
  • たとえば、「にぎわいの公園」では、ボール遊びコーナーや遊具、広場、散策路などの複数の機能を満たしているのに対し、「やすらぎの公園」には幼児用の遊具を集約するなどの単独に近い機能を割り振ります。公園規模に応じた分担を描いています。

竹ノ塚モデルイメージイラスト

竹ノ塚駅南東地域の計画

竹ノ塚駅南東地域における計画(令和5年3月更新)(PDF:4,816KB)

青井駅周辺地域

  • 青井駅周辺地域は、面積の小さい公園が多い地域です。
  • 近接する複数の公園同士で役割や機能を分担し、公園のネットワークを形成するモデルとして選定しました。
  • たとえば、A公園は散歩に、B公園は小学生の遊具遊びに、C公園は広場利用に、という単独に近い機能を公園ごとに割り振り、複数公園で多くの機能を充足させる分担を描いています。

青井モデルの図

青井駅周辺地域の計画

青井駅周辺地域における計画(令和5年3月更新)(PDF:653KB)

舎人駅周辺地域

  • 舎人駅周辺地域は、区画整理でつくられた大きな公園が多く、草地の広場が点在している地域です。
  • 緑豊かで広大な敷地を活かした外遊びができる公園づくりを目指し、公園の配置状況に応じて、竹ノ塚モデル、青井モデルのどちらかを適用していきます。
  • たとえば、竹ノ塚モデルを適用した同じテーマの2つの隣接する公園では、遊具の配置を対象年齢で見直しました。
    1. 「にぎわいの公園」として、少年野球場や児童用遊具を複合的に配置した舎人(とねり)いきいき公園
    2. 「やすらぎの公園」として、幼児用遊具や健康遊具を設置した舎人町(とねりちょう)公園
    3. 1.2の両方ともテーマは「日本昔話の舞台」という設定ですが、対象年齢ごとに遊具を配置し、安全に遊べるようになりました。

舎人モデルイメージ

舎人駅周辺地域の計画

舎人駅周辺地域における計画(令和5年3月更新)(PDF:1,293KB)

平成30年4月足立区パークイノベーション推進計画を策定

パークイノベーションを全区展開していく指針とするため、平成25年から始動した、モデル地域での成果を検証するとともに、区民と学識者の皆様に意見を伺い、平成30年4月に「足立区パークイノベーション推進計画」をまとめました。

平成30年2月1日(木曜日)から平成30年3月2日(金曜日)まで実施したパブリックコメントに対する、「パブリックコメント実施状況及び意見に対する区の考え方」の内容及び「足立区パークイノベーション推進計画」の詳細は、下記リンク先をご覧ください。

令和2年12月第三次足立区緑の基本計画に統合

その後、パークイノベーション推進計画は、令和2年12月に、令和11年(2029)までを計画期間とする第三次足立区みどりの基本計画に統合し、1本化されました。

第三次足立区緑の基本計画では、ひとづくり、まちづくりの2つの目標が描かれています。パークイノベーションは、まちづくりを担う計画目標2「魅力のあるみどりを実感できるまちづくりの推進」の施策として、「公園の魅力向上と持続可能な管理」に組み込まれました。内容はパークイノベーション推進計画を引き継いでいます。今後も引き続きパークイノベーションを推進し、公園の魅力アップに取り組んでいきます。

第三次足立区緑の基本計画

モデル地域の改修事例

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お問い合わせ

パークイノベーション推進課計画推進係(区役所北館3階)
電話番号:03-3880-5423
ファクス:03-3880-5620
Eメール:midori@city.adachi.tokyo.jp

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