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公開日:2025年7月25日 更新日:2025年7月25日
梅毒は、性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)などによってうつる感染症です。
原因は梅毒トレポネーマという病原菌で、感染すると全身に様々な症状が出ます。
早期の薬物治療で完治できる病気ですが、検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。また完治しても、感染を繰り返すことがあります。
■感染後約3週間から6週間の潜伏期のあと
感染した場所(性器、肛門、口など)に、できものやしこり、ただれなどができます。治療しなくても、数週間で症状は消えます。
■感染数か月後
手のひらや足の裏など全身に淡い赤色の発疹ができます。治療しなくても、数週間から数か月で症状は消えます。
治療しなくても自然に症状が消えてしまうため、感染に気付かないうちに病気が進行します。数年から数十年後に、心臓、血管、神経の異常が現れ死に至ることもありますが、抗菌薬の普及などもあり、現在は稀です。
※感染しても症状がない場合がありますが、感染力はあります。
梅毒の報告数は、男性・女性ともに増加しており、10年前と比べると男性は約6倍、女性は約15倍となっています。
年代別でみると男性は20代から50代、女性は20代の報告数が特に多く、最近では10代の報告数も増加傾向にあります。
《東京都の男女別患者報告数推移》
出典:東京都感染症情報センター
《東京都の年齢階級別報告数推移》
出典:東京都感染症情報センター
妊娠中に梅毒に感染すると、胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに感染してしまうことがあります。
お腹の赤ちゃんに感染すると、死産や早産、先天性の障害などをきたすことがあります。陽性と診断された場合は、適切な治療を受けることで、赤ちゃんが先天梅毒となるリスクを減らすことができるため、早めの検査・治療がとても大切です。そのため、妊娠を希望している方は事前の検査をおすすめします。また、妊娠がわかったら、妊娠届を出して、妊婦健診を受けましょう。
梅毒にはペニシリン系などの抗菌薬が有効です。服薬によって、症状が良くなっても、水面下で悪化していく病気なので、自己判断で内服を中断しないようにしましょう。また、医師が安全と判断するまでは、性的接触等の感染拡大につながる行為は控えましょう。
保健所では、匿名・無料での検査を実施しています。HIV抗体検査と同じ日程で実施しており、同時に受けることも可能です。感染の心配がある性的接触から4週間以上経過してから受けましょう。
また、感染が分かった場合は周囲で感染の可能性がある方(パートナー等)にも検査を勧め、必要に応じて一緒に治療することが大切です。
感染症対策課で相談を受け付けています。 (電話 03-3880-5378)
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