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公開日:2024年6月24日 更新日:2024年6月24日
・通常は、レンサ球菌に感染しても症状がないことも多く、ほとんどは咽頭炎や皮膚の感染症にとどまりますが、まれに通常は細菌が存在しない組織(血液、筋肉、肺など)にレンサ球菌が侵入することで、急激に症状が進行する重篤な疾患となることがあり、「劇症型レンサ球菌感染症」と呼ばれています。
※小児が多く罹患する A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 (溶連菌感染症)とは区別されます。
・子供から大人まで広範囲の年齢層に発症しますが、特に大人に多いのが特徴です。
・日本の2024年の劇症型溶血性レンサ球菌感染症の報告数は、6月2日時点で、1999年に統計を取り始めて以降最多であった2023年の報告数を既に超えています 。
上気道感染や創傷感染等がありますが、感染経路が不明な場合も多くあります。
初期症状としては、発熱や悪寒などの風邪様の症状、四肢の痛みや腫れ、創部の発赤などが見られます。発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、筋肉周辺組織の壊死を起こしたり、血圧低下や多臓器不全からショック状態に陥り、発病後数十時間で死に至ることも少なくありません。
適切な抗菌薬の迅速な投与、必要に応じて緊急手術による壊死している組織の除去、集中治療室での全身状態の管理、などを行います。
手指衛生や咳エチケット、傷口の清潔な処置といった、基本的な感染防止対策が有効です。
また、創部の発赤や腫れ、痛み、発熱など感染の兆候が見られた場合は直ちに医療機関を受診して下さい。
東京都保健医療局「劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは」
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/stss_kansen.html
東京都感染症情報センター「劇症型溶血性レンサ球菌感染症の流行状況(東京都 2024年)」
https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/s-group-a/s-group-a/
厚生労働省「劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137555_00003.html
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