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公開日:2025年10月20日 更新日:2025年10月20日
夢中に稲を刈っています
子どもたちが掛けた「稲架掛け(はざかけ)」
◆年間を通した稲作体験授業
令和7年10月8日(水曜日)、区立花畑第一小学校にて、5年生の稲刈り体験授業が行われた。同校には、区内の学校では珍しく校内に田んぼがあり、以前から先生の指導による稲作体験授業が行われていた。今年は、「稲作体験を通して、子どもたちに“食への感謝と地域や社会とのつながりの大切さ”を感じて欲しい」という5年生担任の熱い思いから、区内唯一の田んぼで稲作をしている小宮英之さんをお招きし、専門的な助言をいただきながら、学習を進めることになった(※)。5月16日、すでに小宮さん指導の下、田植え体験授業を実施済み。今回は、田植えから約4か月間にわたる田んぼの観察やお米に関する学習を経ての稲刈り体験授業。
◆育った稲に触れてみる、稲刈りに挑戦
まず、小宮さんから子どもたちに「手袋を外して、稲穂を触ってみましょう」と提案があった。子どもたちからは、「さらさら」「つるつる」「硬い」「ぴちぴち」など思い思いの感想があがった。小宮さんから、「触った稲穂に中身が入っていないものと中身が入っている硬いものがあったと思います。入っていないものは、スズメが食べた後です。稲は田んぼだけでなく、周りの影響も受けるものなんです」と、5月に小宮さんが子どもたちに伝えた「人だけでなく虫や鳥、風、光など周りの環境が稲に影響するので、田んぼ全体を見てほしい」というメッセージを思い起こさせる説明があった。
次に、子どもたちは「何束か稲を掴んで、ギコギコギコと切ります」とノコギリ鎌での稲の刈り方を教わった。
実際の稲刈りは、何人かのグループに分かれて行った。「よし!刈るぞ!」と気合を入れる子や、「ギコギコギコ」と口ずさみながら稲刈りをする子、「もっとやりたい」と物足りなさそうな子もいた。
◆刈り取った稲を乾燥させるところまで体験
稲刈り後は、「稲架掛け(はざかけ)」という刈り取った稲を天日と風で乾燥させる作業を行った。例年、同校では廊下で稲を乾燥させていたが、今年は「稲架掛け」に初挑戦。長年子どもたちに稲作を教えている小宮さんも、学校内にある田んぼで教えるのは初めてとのこと。刈り取った稲の束の根本を麻ひもでしっかり結んで、田んぼの横にピンと張った縄に掛けていきます。小宮さんが、漢字の「人」の形に束を分けて掛けるよう説明。子どもたちが作った長さがバラバラな「人」文字が不揃いに一列に並んだ。この景色は今後2週間程続き、その後食べられるようにしていく。
最後に、「年明けに、自分たちで育てたお米を炊いて食べる授業があるので、それまでお米を見守っていてください。一緒に食べましょう」と小宮さんからのひとこと。子どもたちから「ありがとうございました」と感謝の言葉が小宮さんへ伝えられ、体験授業は終了した。
※ 公共施設としては、足立区都市農業公園(足立区鹿浜2-44-1)内にも田んぼはあります。
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