公開日：2025年6月12日　更新日：2025年6月12日

区立小学校5年生向け芸術鑑賞体験事業

　足立区では、子どもたちの夢や希望の実現を支援するために、給付型奨学金事業、足立はばたき塾、足立ミライゼミなど、他の自治体にはない、様々な特色ある取り組みを実施しています。これらの事業はマスコミなどに取り上げられることも多いのですが、評価が高い割に知られていないのが、区立全小学校5年生を対象に実施している芸術鑑賞体験です。

　令和7年の1・2月、区内全67校の区立小学校5年生が劇団四季による「美女と野獣」を鑑賞しました。コロナ禍の影響もあるのか、区が令和3年度に実施したアンケートでは過去1年間に文化芸術に触れたことのある小5・中1の割合は平成30年度と比較すると31ポイント減少していました。そこで、区制90周年記念事業として令和4年度に本事業を初めて開催したところ、鑑賞した子どもたちをはじめ、現場の先生方からも「是非継続して欲しい」との強い要望が寄せられ、現在に至っています。

　ただ、一学年約5,000人が数日かけて観劇できるキャパシティや、バスの駐車場から劇場までの動線など、なかなか実現可能な施設が見つからなかったことも事実です。

　参加したお子さんの保護者から「前に家族で見たことのある演目でしたが、同級生と鑑賞するのはまた違った感動があったようです。往復のバスの中も大いに盛り上がり、大変意味のある事業だと思います」との「声」も届きました。

　一度きりの観劇が子どもの情操教育にどのような効果をもたらすかは何とも言えませんが、芸術に限らず、様々な複合的な体験が、子どもたちの自尊感情やレジリエンス（困難をしなやかに乗り越え回復する力）に良い影響を与えることは数字が示しています。自治体や地域の力で体験機会をどれだけ増やしていけるのか、これからも知恵を絞っていきたいと思います。

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