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公開日:2025年4月18日 更新日:2025年4月18日

時間を無駄にせず、成長に役立てて

 春の交通安全運動が始まると、交差点で交通整理に当たる警察官の姿を目にするようになります。

 私も警察官時代、笛を吹きながら交差点に立っていました。1時間もすると排気ガス(当時は黒い煙を吐き出す車も多かった)で目がチカチカしたものです。交通事故件数が多かった年のクリスマスイブに、小雪のちらつく中で笛を吹いていると「うるせえんだよ〜」と一言。腹が立つ前に、何だか情けない思いにかられました。こういう辺りがプロフェッショナルでなかった証拠ですね。

 当時、新任の女性警察官の仕事は、駐車違反の取り締まり。油性のチョークが付いたチェック棒を片手に車のタイヤに印をつけて歩き、一定時間を過ぎるとレッカー移動や違反切符を切ります。

 女性警察官は、この交通警察官を経て、さらに留置場の看守を経験しないと、いわゆる内勤には異動出来ない暗黙のルールがありました。当時の私は少しでも早く英語や簿記を役立てられる職場にと、そればかりを思う毎日でした。けれども数年たって国際捜査課に異動になったことが、結果として警察官を退職することに繋がりました。男女共同参画の法律ができた直後で、女性警察官の仕事が今ほど確立されていなかった時代のことです。

 自分が少しでも早く抜け出したいと思っていた交通警察官の畑では、女性も責任とプライドを持って仕事ができていたことを、後になって実感するという間抜けさ。

 令和7年度の足立区には249人の新規採用職員が入区しました。中には考えてもみなかった職場に配置され落ち込んでいる職員もいるとは思いますが、そんな人にこそ、私の経験を話して、その職場だからこそ学べること、身につけられることに目を向けて、時間を無駄にせず、成長に役立てて貰いたいと願います。

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