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公開日:2022年10月11日 更新日:2022年10月11日

大黒湯さんの唐破風屋根が移築されました

 昨年の6月をもって惜しまれつつお店を閉じた、千住の大黒湯さん。「キングオブ銭湯」と呼ばれ、銭湯の代名詞的な存在でした。

 関東大震災で多くの銭湯が倒壊した後、人々を勇気づける意味から、宮造りの外観を持つ銭湯が次々に建てられましたが、中でも唐破風屋根と二重の千鳥破風屋根という三段構えの屋根、大黒様の彫刻などの荘厳な造りで、群を抜いていたのが昭和4年に建てられた大黒湯さんでした。

 解体を惜しむ声の中、千住でも長い歴史と伝統を誇る「安養院(足立区千住5-17-9)」の内藤 良家ご住職の「地元に銭湯文化を残したい」との思いから、唐破風屋根を安養院へ移築するプロジェクトがスタートし、9月23日に「大黒湯唐破風移築『完成披露の日』」が開催されました。

 あだち銭湯文化普及会の主催により費用の一部をクラウドファンディングで募ったところ、目標の300万円を達成。実現に貢献しました。

 工事を請け負ったのは足立区新田にある、銭湯の建築経験も豊富な西工務店。安養院さんとは先代棟梁からのお付き合いで、西 定治棟梁がプロジェクトを支えました。

 当日は江戸消防記念会第十一区の木遣りも披露され、心配された天気もなんのその。青空ものぞくなか、大きな纏(まとい)が宙を舞いました。

 今では造れないような建物の一部が保存されたことで、新しい名所が生まれました。ぜひ、一度はご覧いただきたいと思います。

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