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公開日:2022年5月16日 更新日:2022年5月16日
植樹される桜と、安藤さん(左)、植物園の当時の所長(右)
先日「江北村の歴史を伝える会」の会長である浅香孝子さんから「2010年に足立区がアメリカのクローン植物園に寄贈した桜10本のうち、2本が検疫を通り、近日中に植樹予定です」というお知らせが届きました。
アメリカオハイオ州シンシナティ市立クローン植物園では世界の蝶をテーマにしたショーを開催しており、オーストラリア、中国、インドに続いて、2010年の第15回記念にぜひとも日本の蝶を紹介したいと足立区生物園に協力依頼があったのでした。約2か月に及ぶ開催期間中、オオムラサキを中心に羽化時期を調整してアメリカに送り続けることは初の試みで、全国昆虫施設連絡協議会と提携して進める方向でまとまりました。
詳しい打ち合わせに来日された関係者一行の一員だった通訳の安藤桃貴子フリーマンさんが、なんと江北村で五色桜の新種を発見された三好學博士のひ孫であることがわかり、一同驚愕!また、「シンシナティにもソメイヨシノが植樹され桜並木が見事」とのお話もあり、これもご縁と7種10本の穂木(接ぎ穂として用いる木の枝)を区からシンシナティの植物園に贈呈しました。冒頭の植樹される桜とはこの時の穂木です。
なぜ植樹に10年も要したのか素人の私には分かりませんが、「シンシナティは緯度が旭川に相当する寒冷地のため、桜は7年物以上でないと育ちにくい」そうなので、成長を待つ必要もあったのかもしれません。
植樹されるのは福禄寿と一葉という品種で、幹の太さは人差し指くらい、高さは1.6m前後とのこと。残りの8本の行方も気になりますが、まずは2本が逞しく、健康に育ってくれることを祈ります。
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