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公開日:2022年4月7日 更新日:2022年4月7日

私は真珠湾を戦った

 大正7年生まれ、現在104才の吉岡政光さん。空母蒼龍の攻撃機に搭乗し、真珠湾攻撃に参加した様子は既に様々なインタビューで語っておられますが、8月に予定している「あだち広報」の特集企画と広報番組の制作にあたり、改めてお話を伺ってきました。少々お耳は遠くていらっしゃいますが、現在も一人住まい。血色も良く健康そのものです。

 私の母は昭和7年生まれ。渋谷で育ったため、焼夷弾(しょういだん)の中を命からがら逃げまどった様子や、福井県に疎開した当時のひもじさ、親恋しさなどを繰り返し聞いて育ちました。けれども、実際に戦地に赴かれた方のお話を直接伺うのは初めてで、正直どのように相対すればよいのか戸惑いもありました。

 「月月火水木金金」の猛訓練を経て戦いに臨んだ時代の搭乗員の吉岡さんから見ると、終戦間際の急拵え(きゅうごしらえ)の操縦士や、故障続きの戦闘機では戦いにならないことは分かりきっていた。それでも周囲の誰も「負け」の一言は口に出さなかったそうです。

 戦争を始めるのは国の偉い人。命を盾に戦うのは名もない兵士たち。ロシアの侵略を見て、「当時を思い出さずにはいられない。つらい」とおっしゃっていました。「子どもにも戦争の話は全くしてきませんでした。ただこの先の人生を考えると、今語るのが責任だと思って」と。

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