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公開日:2021年6月28日 更新日:2021年6月28日
本年4月、区内の建設現場から、旧陸軍の高射砲及び砲台基礎が出土しました。防衛大学校教官の見解によると、特に発見された高射砲の本体部は残存の事例がなく、希少価値が高い戦争遺物であるとのこと。このため、陸上自衛隊高射学校への移送が決まりました。
戦時中区内には旧陸軍の高射部隊が編成され、東京北部の守りの拠点として陣地を構えていました。今回発見されたのは、B29に対峙した主力高射砲であった「三式十二糎(センチ)高射砲」(全長490cm。重さ4t)です。土壌が粘土質でかつ発見当初、高射砲に機械油が残っている状態だったことから、錆が進んでおらず保存状態は良好だったそうです。
両親が昭和34年に区内に引っ越してきたため、私ですら地元の方から直接、戦時中の足立の様子を伺ったことはありません。今回の出土は、この地にも確かに戦いがあったということを改めて思い起こさせてくれました。当たり前のように享受している平和がどれほどありがたいことなのか、自らかみしめるとともに、次世代に確実に伝えていくことは、本当に難しくなりつつあるのを実感します。
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