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公開日:2021年3月1日 更新日:2021年3月1日
「ワクチン接種の課題は何ですか」と問われるたびに、「ワクチンの安定的な供給」と答えてきましたが、暗雲が垂れ込め始めました。
足立区では国の指示に従って、3月中には高齢者に対する接種券を送付、4月17日からは1週当たり区内40カ所の小・中学校の体育館等で、接種をスタートできるよう医師などの体制も既に整えています。ところが、肝心のワクチンの供給がいまだはっきりしないのです。
2月24日、国のワクチン接種担当である河野大臣の発表によると、4月の第2週に初めて東京都に配布される高齢者向けのワクチンは4箱。一人が2回打つとすると、わずか2千人分にすぎません。その後は第3週、第4週に20箱ずつ配布されるとのことですので、1週につき1万人分です。20箱といえば、区の計画では足立区だけで1週間で打ち切ってしまう数量です。
手元にワクチンが無いのに予約を受け付けるわけにもいかず、せっかく押さえた週40カ所の接種場所を縮小せざるを得ない状況です。医師などの体制は整えた後ですから、当然、準備にかかった一定程度の費用負担も発生します。
国も手をこまねいているとは思いませんが、担当者の苦労や、区民の皆様の期待をひしひしと感じているだけに、素早く体制を整えた自治体の方が財政面を含めて右往左往せざるを得ない現状には、正直、憤りを感じます。最初のワクチンは主にEUからの空輸に頼っているとはいえ、国にはワクチンの入手状況や接種対象人員などに関し、早め早めに確かな情報提供をしていただきたいものです。
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