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公開日:2020年12月14日 更新日:2020年12月14日
必要な人に、必要な支援を届けるために、欠かせない「情報」があります。ところが、個人情報の壁が立ちはだかり、悪戦苦闘しているのが高校中途退学者に対する支援です。
「国から高校中途退学者数は個人を特定されるため公表しないでほしいと言われている」と、都立高校中途退学者の人数(なぜ人数がプライバシーかわかりませんが)や詳細な情報を外部には提供できないというのが都の基本姿勢です。中途退学後、別の学校に入学したり、就職していたり、自らの道を着実に歩んでいる方ばかりではありません。ひきこもり、正規就労に結びつかずアルバイトを掛け持ち、学び直したくとも経済的に難しい等、様々な課題を抱えている人たちを支援しようにも、どこのどなたが、どのような理由で中途退学し、その後どのような状態なのか確認できなければ、区としても十分な手立てが講じられません。
入学時に、万一中途退学した場合、情報を行政に提供することの承諾書をとれば?という方もおられますが、入学時から中途退学を前提にするような承諾書をとることはためらわれます。
プライバシーが厳しく守られるべきことは理解しますが、そのために必要な支援が受けられない、というのは本末転倒。貧困の連鎖を断ち切るためにも、突破しなければならない壁なのですが、現状は難しいというのが正直なところです。
「プッシュ型の支援のために、データベースの構築を」とおっしゃる国の担当大臣にもぜひともご理解いただきたいと思うのですが・・・。
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