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公開日:2018年12月18日 更新日:2018年12月18日
江戸時代以来、日光街道の最初の宿場として、また市場として栄えた千住地区では多くの商家が軒を連ね、たくさんの商人や職人が暮らしていました。店は街道に面して入口があり、店舗部分は荷解きや作業をするための「土間」と、金銭の勘定や帳簿をつけるための「帳場」からなっていました。
帳場には帳場格子と呼ばれる折りたたみのできる低い格子が置かれ、客座と分けられています。格子ごしに帳場机が置かれ、店の主人や番頭が机に向かい、勘定や帳付けなどの事務をしました。そのため、帳場には帳面や算盤(そろばん)、銭枡(ぜにます)、銭箱(ぜにばこ)などの道具一式が揃えられています。銭枡とは硬貨を計算するための道具で、硬貨の寸法に合わせて縦横に仕切りがつけられ、硬貨を並べることで個数を容易に計算することができます。また銭箱は小銭を入れる錠前のついた木製の箱で、遠くから銭を投げ入れられるように漏斗がついたものもあります。明治以降に手提げ金庫が普及するまで用いられていました。
帳場の道具一式
旧常設展示で再現された紙漉問屋の帳場
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