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公開日:2018年12月18日 更新日:2018年12月18日
大正5年に刊行された『南足立郡誌』によると、当時区内では江北村・東渕江村・花畑村・伊興村で瓦の製造が行われていたことが記載されています。かつての足立区域では、中川沿岸を中心として、河川沿岸の「荒木田(あらきだ)」とよばれる粘土質土壌を利用した瓦づくりがさかんであり、1960年代までの中川沿岸には瓦製造のダルマ窯が並んで煙をあげる光景をみることができました。
郷土博物館所蔵の瓦づくりの道具には、土の塊を切る際に寸法の目印となる道具、断面が波状になった桟瓦や丸瓦を整形するための木型、唐草紋などの模様をつけるための型、仕上げに使うヘラなどがあります。
1960年代以降、原料の土が入手困難になり、また工場で作られる量産品の普及などにより製造は縮小していきました。さらに最近では伝統的な日本瓦を使用することも少なくなって、瓦づくりはほとんど見られなくなりました。現在の中川沿岸には瓦の流通拠点や事務所が残り、かつての瓦製造の歴史を今に伝えています。
瓦をつくる道具
鬼瓦を天日干しにする様子
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