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公開日:2018年12月18日 更新日:2023年7月26日
足立区有形民俗文化財「光茶釜」。八代将軍吉宗がほめたというお話しがあります。
鷹狩りに訪れた吉宗は、ふと「爺が茶屋」とよばれる茶店に立ち寄り、休息しました。
その茶店の茶釜は、手入れが行き届きピカピカとまるでかがみのように光っておりました。
その様子に感心した吉宗は「名を残す 爺が茶釜や てるかがみ」と一句詠みました。
これが江戸中で大評判となり、将軍様と同じお茶が飲めるというので、大勢の人が訪れるようになりました。茶釜は光茶釜とよばれ、茶店とともに名所となりました。
後に『江戸名所図会』(天保七・1836年)でも紹介されています。
茶店の評判を聞いて訪れる文人墨客が、四季折々の付近の風物と茶釜を詠みこんで、書いたものが「松風庵揮毫帖」(しょうふうあんきごうちょう・寛政から文政)、として残されています。
将軍がほめた「光茶釜」は、石原家に伝えられ、石原家は「茶釜の家」と呼ばれるようになりました。
現在、「光茶釜」は光ってはいませんが、吉宗ゆかりの茶釜として大切に伝えられています。
光茶釜
「江戸名所図会」に描かれた爺が茶屋と光茶釜
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