ホーム > 文化・スポーツ > 足立区立郷土博物館トップページ > 足立を学ぶ|足立区立郷土博物館 > 足立の昔話(3)-千住の七不思議(1)-
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公開日:2018年12月18日 更新日:2020年8月9日
千住大橋をかける工事のとき、どうしても橋ぐいを打ち込めない場所がありました。
川の主の大きな大きなカメがこの場所に住んでいて、川のそこにカメのこうらがあったためです。
そのため千住大橋の三番目と四番目との間を少し広げたところ、くいを打つことができました。また、この場所は流れがふくざつで「カメのま」や「カメのます」とよばれました。
川の主である大緋鯉が上流と下流を行ったり来たりしていました。
千住大橋を作るとき、橋ぐいを立て始めると、この大緋鯉がぶつかって橋ぐいがたおれそうになります。大緋鯉をつかまえようとしましたがうまくいきません。そのため千住大橋の橋ぐいを1本少し広げて立てかえ、大緋鯉が自由に泳ぐことができるようにしました。
★緋鯉(ひごい):赤色が美しいコイのこと。
木の橋だった頃の千住大橋
昔、千住のとある宿に「お牧さん」という美しい女の人がはたらいていました。お牧さんは、宿のお客さんとして出会った船頭の男と、恋人になりました。
二人は、結婚したい気持ちはありましたが、お牧さんは宿をやめることができませんでした。二人は自由の身になるために「いっしょににげよう」とやくそくをしました。やくそくの場所は、牧の野(まきのや・今の千住緑町から桜木町あたり)としました。
ところが、やくそくの夜、いくら待っても船頭の男はあらわれません。恋人のうらぎりに悲しんだお牧さんは、川に身投げしました。
その後、牧の野のあたりを通る船を、大きなヘビが転ぷくさせるようになりました。千住の人々は、このヘビはお牧さんのうらみのすがたにちがいないと言い、お牧さんのふるさとにおじぞう様をたてて、ていねいにくようしました。
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