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公開日:2021年3月3日 更新日:2023年1月5日

【“たべる”を届け “ヨリドコロ”を築く

あだち子ども食堂 たべるば

中央がたべるば代表の川野礼さん

学校を終えた子どもたちが1人、2人と集まり、みんなでワイワイ、ガヤガヤ。楽しい夕食のひとときの場をつくる、あだち子ども食堂「たべるば」。

コロナで多くの子ども食堂が開催できなくなった2020年(そして今も…)。

毎月、西新井にあるギャラクシティで子ども食堂を開催していた「たべるば」も同様だった。

このまま中止が続くと、来てくれている子どもたちとのつながりが途絶えてしまう。親が仕事で忙しいなどの事情で、独りで食事をすることが多く、食生活が乱れがちな子どもたち。学校は休校になり、給食も食べられなくなる事態…誰かがサポートしなければ。

「たべるば」のコロナ禍の物語が始まった。

お弁当を届け、子どもたちを見守る

学校の休校で、給食を食べられない子どもたちの自宅へお弁当を届けるプロジェクト。

コロナ流行前から、代表の川野さんとメンバーである高校生の二人で、子ども食堂に来てくれる6人の子どもたちへお弁当の配達を始めていた。「次は春休みにもやろうね」と話していた矢先に、コロナが流行し、学校は休校に。このお弁当を給食が食べられない子どもたちにも届けることができないだろうか。川野さんは協力を呼び掛けた。

「お弁当40個作れるよ」と応えてくれた飲食店(お弁当代も原価でいいよと応援までしてくれた)、「お弁当を届けます」と参加してくれたボランティアスタッフや子ども食堂の団体。賛同者が次々と増え、最終的には3月2日から4月3日までの平日に957食ものお弁当を届けることができた。

「毎日栄養バランスがいいものを食べられてうれしいです」

「無料でこんなにいいものありがとうございます」

と子どもたちも喜んでくれた。

プラス、お弁当はただ届けるだけではない。配達時に行う、子どもたちへの精神的サポートも欠かさなかった。

「自粛期間中で人とあまり話せない中、毎回同じ人が届けてくれて、お話もできて気が楽になった」と言ってくれる子どもや、お弁当の配達がきっかけで、受け取っていた子どもがボランティアに参加してくれるなど嬉しいことも。

その後、夏休みにも実施。協力してくれる飲食店も3件に増え、毎日66個のお弁当を届けることができた。未来を支える子どもたちのために、大人たちの愛情たっぷりのお弁当を。

お弁当

オンラインで子どもたちを見守る

オンライン画面に子どもたちが1人、2人と集まり、みんなでワイワイ、ガヤガヤ。楽しくみんなで会話を楽しむ。

活動はお弁当を届けるだけでは終わらなかった。

子ども食堂に来てくれている子どもたちにタブレットを無料で貸し出し、オンラインミーティングを始めた。毎晩夜7時から8時にミーティングルームを開いておき、そこに子どもたちが集う。会話をする子、マイクはオンにするが顔出しはしない子、会話に全く入ってこないが毎回参加してくれる子。リアルな空間では会うことはできないが、気心知れた仲間どうしがいろいろな形で参加し、子どもたちの居場所となった。

「たべるば」が目指すのは、子どもたちの「孤食」と「固食(同じものばかり食べること)」を減らし、地域の子どもや保護者が安心して来られる居心地のいい居場所をつくること。

子ども食堂ができない中でも、お弁当の配達とオンラインの2つを重ね合わせながら食を通した見守りを継続し、“たべる”を届け、子どもたちの “ヨリドコロ”を築いた「たべるば」。支援者からの食材の無償提供や寄付金など、子どもたちを支える新たなつながりも生まれるきっかけとなった。

現在は、ギャラクシティにてフードパントリー(食材配布)と遊びコーナーを作ったイベントを定期的に開催している。リアルの場づくりが徐々に戻りつつある「たべるば」。

子ども食堂の再開が待ち遠しい。

 

 

たべるばロゴ

DATA:あだち子ども食堂 たべるば

https://adachi-taberuba.wixsite.com/index

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