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公開日:2021年12月22日 更新日:2023年8月18日

【ママと子どもたちの孤独に寄り添う起業家】 

おせっかい子育てプロジェクト理事

T&E JAPAN株式会社代表取締役

染谷 江里(そめや えり)さん

染谷さん

ボランティアをはじめたきっかけ

「自分は社会から孤立しているのではないか」。

初めての子育てをする中、ふとした瞬間そう感じた。

不動産関係の仕事をしていた頃は、外に出て、人と関わりながら、バリバリと働いていた。出産を機に仕事を辞め、子育てに専念する日々を過ごすうちに自分と子どもだけの世界に閉じ込められていると感じるようになった。それがすごくしんどくて、外の世界との関わりがほしいと思った。

そんな中、自分にとっての情報源で、楽しみでもあった「あだち広報」に載っていたNPO情報誌「Aパートナーズ」レポーターのボランティア募集記事が目に留まり応募した。活動を通し、徐々に地域の人と知り合い、悩みを相談できる人もできた。これが地域と深く関わる最初のきっかけだった。

染谷さん

今でも地域の仲間と関わる機会は多い。自身が経営している会社の悩みなども相談に乗ってもらっている。「足立区の人は困っている人がいれば、助けてくれる」。いつしか、そう思うようになった。足立の温かさに触れるたびに癒され、自身も困っている人を見ると、放っておけなくなっていた。

 外観

出産を機に始めたベビーアクセサリーメーカー「T&EJAPAN」

店内の様子

店内の様子

店内には、手づくりの雑貨が所狭しと並べられている

「浅い付き合い」で終わらせたくない。

T&EJAPAN主催のワークショップを見ていた足立区の職員から、コロナ禍で課外活動が減っている区内養護施設「クリスマスヴィレッジ」の子どもたちのためにワークショップを開いてもらえないかと打診があった。子育て中のボランティア経験から、何か社会の役に立ちたいという気持ちがあったので、迷うことなく引き受けた。

ワークショップ後、子どもたちから「また来てくれる?」と聞かれた。手伝ってくれた子育て世代のボランティアの人達も「社会貢献ができて嬉しい」と言われた。「やった甲斐があった」と思った。

リボン

子どもたちとワークショップで作ったリボン

後日、クリスマスヴィレッジサポーターの郡司公太氏より、「卒園後の子どもたちに何か残せるものはありませんか?」と言われた。その背景には、養護施設の子どもたちが卒園後に施設の職員以外の人との関わり方が分からずに、孤独感を感じることが多いという課題があるという。その話を聞いて、以前の自分とリンクした。同じように地域と繋がり、悩みを相談できる環境ができれば、きっと解決できると思った。

せっかく、近所に住んでいるのだからワークショップ1回だけで終わらせるような浅い関係ではなく、「近所にいるあの人になら相談できる」関係性まで築こう。子ども達が社会に出た後、何か一つでも役に立つことを身につけてほしい。「おせっかい」かもしれないけど、自分にできることを何かやりたい。そこで月に1度施設に出向いてワークショップを開催することにした。

染谷さん

おっせかいだけど温かい輪はどんどん広がっていく。

活動を行ううちに、おずおずと参加していた子ども達が徐々に積極的になり、笑顔を見せはじめた。成長が見えるのが、何よりも嬉しい。参加した子どもたちの「楽しい」という声が施設中に広まり、1回目は20人くらいだった参加人数が、3回目の活動で40人にまで増えた。子ども達も楽しみにしてくれているのが伝わってきた。月1回のワークショップを楽しみにしている自分もいた。継続できる体制を整えたほうがいいのではないか。そう思い始めた。

2021年5月、一般社団法人おせっかい子育てプロジェクトを設立した。ワークショップや子どものための講義の費用を補助金や地域住民の寄付などで入手し、足立区の職員からの紹介や、ボランティア同士の交流で人数を増やしていき、継続できる体制を整えていった。ワークショップ以外にも、「T&EJAPAN」の事務所を、「クリスマスヴィレッジ」の子どもたちの力を借りてつくり、居場所として開放。

事務所の様子

事務所の様子

事務所の一角を改装して子ども達の居場所として開放している

今では、会社を3つ経営しながら、おせっかい子育てプロジェクトもと忙しい日々を過ごしているが、喜んでもらうのが生きがいだし、子どもたちと関わることも楽しい。

足立は温かい人が多い素敵なまち。地域一体となって、温かな支援の輪を広げて、子ども達が自立するまで支えていきたいと考えている。

染谷さん

5つの質問

1.出生地/足立区
2.足立区歴/生まれてからずっと
3.足立区に来た理由/出身地
4.足立区の好きなもの、こと、人/助けてくれる人がたくさんいる
5.あなたにとって足立区とは/温かい人が多い素敵なまち 

DATA
一般社団法人おせっかい子育てプロジェクト
足立区西新井1-32-11-104
03-5647-6607
https://smilevillage-charity.business.site/

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シティプロモーション課
電話番号:03-3880-5803
ファクス:03-3880-5610
Eメール:city-pro@city.adachi.tokyo.jp

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