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公開日:2021年3月16日 更新日:2023年1月5日

【高さ約90cm、1,400袋の土のう積み

荒川土手の土のう

足立区は四方が川に囲まれ、いつもは、区民の散歩やジョギングの場として親しまれている。そんな憩いの川も、ひとたび台風などで大雨が降ると、あっという間に恐ろしい怪物に変身してしまう。

2019年10月、台風19号が関東に直撃し甚大な被害をもたらしたことは記憶に新しい。足立区では、初めてすべての区立小・中学校などを避難所として開設し、135カ所に3万3000人以上が避難した。

コロナの終息が未だ見えない今、当時と大きく食い違うのは、避難所の人数制限が見込まれる点だ。そんな中、未然に災害発生を防止するべく、足立区都市建設部の職員が動いた。場所は、以前から危険性が高いと地元からも心配の声があった、京成本線の荒川橋梁と周辺の堤防。ここは区内の荒川土手の他の堤防部分と比べて2m低く、対策が必要だった。2020年7月2日、猛暑の中、職員68名が一日がかりで土のうを積んだ。土のうは高さおよそ90cm、数にして1,400袋になる。

区民の命を守るために

土のう積みの様子

今回、土のう積みの指揮を執ったのが都市建設部の佐々木大介さん。
「橋の架け替えまで待っているわけにはいかない。特に近所に住んでいる方の生命を脅かす可能性がある。だからこそ何とかしたかった」と話す。

この橋梁が出来たのは1931年。その後、周辺の地下水の汲み上げなどにより地盤沈下を引き起こした。また、この場所は、堤防を横切る橋梁と京成電鉄本線の線路が支障となり、簡単にはかさ上げができない。だが、もし荒川の増水に伴って氾濫・決壊した場合には、千住はおろか東京駅周辺まで浸水してしまう可能性がある。

現在は、国土交通省荒川下流河川事務所において橋梁架替え工事の用地買収を進めている段階。工事に着手してから完成まで、約16年を要する大プロジェクトとなる。

今できる対策は土のうを積むこと

土のう積みの様子

「一日でこんなに土のうを積むことはこれまでなかった。終わった後、地元の人にも喜んでもらえて良かった」と佐々木さんは話す。

土のうを作るのも、積むのも秘訣がある。足立区では自衛隊を参考にしたやり方が先輩職員から受け継がれている。足立区方式の土のうは、他より簡易な縛り方にもかかわらず、ほどけないようになっている。短時間で大量に作れるのも秘策だ。また、土のうを積む際、川の水は力があり、普通に並べるだけでは流されてしまう。どのくらい土のうを積めばいいか検討し、川に面しているところと後方では並べ方を変えている。川に近い土のうはをピンで固定し、縛り口が上流に向いているとほつれやすいので、全て下流向きに並べている。

すぐに取り組んだ水害対策

土のうステーション

このほかにも、足立区では台風19号の教訓を踏まえ、すぐさま水害を防ぐ対策を講じた。
これまで、土のうは区役所の1カ所で配付していたが、東西エリアの2カ所(神明南材料置場、諏訪木材料置場)で配付することにした。保有数は常時10,000個以上。これまでのストック数の倍以上となっている。
また、365日・24時間土のうが受け取れる「土のうステーション」を13ヶ所設置し、運用している。

できれば起きてほしくない自然災害だが、足立区では今後も災害に強く安心・安全で住み続けられるまちづくりを進めていく。

 

DATA:足立区都市建設部職員

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