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公開日:2025年2月3日 更新日:2025年2月3日
<古墳時代の舟の部材>
伊興遺跡で発見された船底は井戸枠として再利用され、井戸底から古墳時代中期の遺物が出土しています。この船底は復元すると、全長約8mの船になると考えられています。
弥生時代になると船底を丸木船で作り、板を継ぎ足して舷側(げんそく※1)を作った、準構造船と呼ばれる木造船が出現します。舷側の板を高く組み合わせることによって、船の大型化が可能になりました。
復元された大きさや、弥生時代には準構造船が作られていた背景から考えると、この船底が準構造船の部材であった可能性もあります。漁撈(ぎょろう※2)以外の用途に使用された可能性が極めて高く、4世紀から5世紀に活躍した交易船と考えられます。
※1 舷側:船縁、船端のこと。
※2 漁撈:魚介類や貝類などを捕獲、収穫すること。
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