足立区バリアフリー地区別計画(六町周辺地区編)素案、の概要について、説明いたします。 バリアフリー地区別計画の策定について 1、バリアフリー基本構想とは 急速な高齢化と少子化が同時進行し、人口減少社会を迎えた我が国では、 誰もが社会活動に参加し、自己実現するための施策が求められています。 平成18年に施行された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」 (以下、「バリアフリー法」という。)第25条では、 「駅周辺など高齢者、障がい者等が利用する施設が集まる地区において、 公共交通機関、建築物、道路等のバリアフリー化を重点的かつ一体的に推進するため、 区市町村が「バリアフリー基本構想」を作成するよう努めるもの」とされています。 2、足立区におけるバリアフリー基本構想 足立区では、平成28年7月に、「足立区バリアフリー推進計画(重点整備地区選定の考え方)」をまとめました。 この計画では、対象地域内の面的なバリアフリー化の必要性及び効果が高い地域として10地域を選定し、 これらの地域を対象に、今後の開発の動向を踏まえつつ、 必要に応じてバリアフリー法第2条24号に規定する重点整備地区を定め、 「足立区バリアフリー地区別計画」を策定することとしています。 なお、「足立区バリアフリー推進計画(重点整備地区選定の考え方)」と 「足立区バリアフリー地区別計画」を合わせて、 バリアフリー法第25条に規定するバリアフリー基本構想として位置付けています。 選定した10地域について、具体的には、北千住駅周辺、綾瀬駅周辺、六町駅周辺、梅島駅周辺、西新井駅周辺、竹ノ塚駅周辺、江北周辺、区役所周辺、花畑周辺、総合スポーツセンター周辺となります。 3、バリアフリー地区別計画における生活関連施設・経路・重点整備地区の設定 バリアフリー地区別計画では、バリアフリー法に定義された内容に基づき、 以下のア〜オを設定して重点的かつ面的なバリアフリー化を進めます。 ア 生活関連施設(バリアフリー法第2条第23号イ)   バリアフリー化の対象となる、区民等が社会生活や日常生活で利用する施設 イ 生活関連経路(バリアフリー法第2条第23号ロ)   生活関連施設間を結ぶ、バリアフリー化の対象となる経路 ウ 重点整備地区(バリアフリー法第2条第24号)   生活関連施設と生活関連経路で構成される、   バリアフリー化を重点的に進める地区別計画を策定する区域 エ バリアフリー方針   地区全体の基本的なバリアフリー化に向けた方針 オ 特定事業(バリアフリー法第2条第25号)   生活関連施設や生活関連経路等を対象に、各施設管理者がバリアフリー化に取り組む具体的事業 4、バリアフリー地区別計画の位置づけ・体系 足立区バリアフリー基本構想は、足立区バリアフリー推進計画と足立区バリアフリー地区別計画の2つを 合わせて位置付けております。 これらは、国・東京都の施策や区の主な分野別計画(足立区障がい者計画や足立区総合交通計画など)と 連携を図り、足立区ユニバーサルデザイン推進計画に位置付けられた計画です。 また、バリアフリー法第25条に規定するバリアフリー基本構想であり、足立区基本構想や足立区基本計画にも 位置付けられています。 5、バリアフリー地区別計画で定める内容 3、で設定したア〜オについて、模式図を用いて説明しています。 六町周辺地区におけるバリアフリー地区別計画の策定 1、バリアフリー地区別計画(六町周辺地区編)の策定 六町周辺地区は、平成28年12月に「六町ゾーンエリアデザイン計画」が策定されています。 この計画では、“多世代が充足感を持って住み続ける元気なまち”をテーマに、 駅前区有地の活用事業をはじめとした事業が実施されています。 この地域の重点的かつ一体的なバリアフリー化を推進するため、 バリアフリー法に基づく重点整備地区を定め、「足立区バリアフリー地区別計画(六町周辺地区編)」の策定に至りました。 2、足立区バリアフリー地区別計画(六町周辺地区編)の基本方針 本計画では、バリアフリー法等の法令・基準や地区内の現状を踏まえ、 以下の3点を六町周辺地区のバリアフリー化の基本的な方針とします。 基本方針1 六町駅を中心とした徒歩圏において、 不特定多数の人が利用する施設とそれらの施設間を結び 回遊性を担保する道路を対象として、面的・一体的なバリアフリー化を推進する。 基本方針2 高齢者、障がい児・者、子ども、子育て中の方、外国人の方等が 六町駅等の公共交通から周辺施設に円滑に移動できるように、 バリアフリー化された歩行空間ネットワークを形成する。 基本方針3 施設や道路のバリアフリー化等のハード面での整備に加え、 施設を利用する方々の円滑な移動やコミュニケーションを手助けするための知識や技術を、 施設の管理者や職員が身につけるために必要な研修など、 施設管理者の接遇や介助水準向上を目指し、ソフト面の対応策も推進する。 3、バリアフリー地区別計画(六町周辺地区編)の計画期間 本計画の計画期間は、令和6年度から概ね10年間とします。 六町周辺地区におけるバリアフリー化の進め方 本計画で定める内容および本計画策定後のバリアフリー化については、以下の流れに沿って進めます。 1、地区別計画で定める内容 ア 地区内のバリアフリー化の現状と課題の確認 イ 地区全体の基本的なバリアフリー化の基本的な方針(エ)の設定 ウ バリアフリー化する施設・経路・区域の設定 (ア)生活関連施設・(イ)生活関連経路・(ウ)重点整備地区の設定 エ 生活関連施設・経路のバリアフリー化に向けた特定事業(オ)の設定 2、地区別計画策定後の進め方 (1)特定事業計画書の作成 (2)事業の進行管理 (3)利用者意見の反映 こうした手続きを経て、 「六町周辺地区の重点的かつ面的なバリアフリー化の実現」を目指します。 六町周辺地区におけるバリアフリー地区別計画の対象 本計画の生活関連施設、生活関連経路、重点整備地区の区域を定め、図で示します。 六町周辺地区における特定事業の設定 六町周辺地区内のバリアフリー化を進めるため、特定事業を定め、その種類別に バリアフリー化の現状と課題や、それらを解決する取り組み、目標時期の設定を行います。 特定事業については、事業の種類別に、実施することが可能な範囲や方向性を各施設ごとに定め、 今後、事業主体とともに特定事業計画を策定し、事業を実施します。 1、公共交通特定事業(鉄道) 整備対象施設 鉄道駅 事業主体   鉄道事業者 バリアフリー化の現状と課題  エレベーター、バリアフリートイレ、視覚障がい者誘導用ブロック、ホームドアが設置されており、駅出入口からホームまでバリアフリー化された経路が整備されている。 バリアフリー化に向けた取り組み  法令等に基づき維持更新を行う。 2、公共交通特定事業(バス) 整備対象施設 バス 事業主体   バス事業者 バリアフリー化の現状と課題  バス停の上屋、ベンチ、視覚障がい者誘導用ブロックの未設置 バリアフリー化に向けた取り組み  設置するための空間が確保できる箇所には利用状況に合わせ、上屋やベンチ、視覚障がい者誘導用ブロックを設置する。 バリアフリー化の現状と課題  バスの車両に関する利用環境の向上 バリアフリー化に向けた取り組み  誰もが円滑に乗降できるノンステップバスを順次導入する。 3、道路特定事業 整備対象施設 道路 事業主体   足立区等 バリアフリー化の現状と課題  歩道の狭さ バリアフリー化に向けた取り組み  現在の歩道の幅員・形状等を考慮して、円滑に移動できる歩行空間を整備する。 バリアフリー化の現状と課題  歩道の凹凸、段差、舗装のつぎはぎ バリアフリー化に向けた取り組み  平坦な歩行空間をできるだけ連続的に確保するとともに、適切な段差や勾配を確保する。 バリアフリー化の現状と課題  視覚障がい者誘導用シートやブロックの未設置又は劣化等 バリアフリー化に向けた取り組み  視覚障がい者誘導用シートやブロックを設置する。 バリアフリー化の現状と課題  電柱があるため通行部分が狭い バリアフリー化に向けた取り組み  電線管理者と協議し、電柱移設等に向けて検討する。 道路の一部は東京都による「土地区画整理事業」が施行中であり、 区道については足立区に未引継ぎの箇所が含まれます。 都区間での協議に基づく整備や管理引継ぎ時期等を勘案して取り組みます。 4、交通安全特定事業 整備対象施設 重点整備地区内 事業主体   東京都公安委員会 バリアフリー化の現状と課題  交差点等でのエスコートゾーンや音響機能付信号の未設置 バリアフリー化に向けた取り組み  視覚障がい者誘導用ブロック等の設置状況や周辺の交通状況等を勘案し、必要に応じてエスコートゾーンの整備や音響機能付信号機を設置する。 バリアフリー化の現状と課題  道路標識(交通規制標識)や道路標示の設置 バリアフリー化に向けた取り組み  高輝度な道路標識及び道路標示の設置に関する事業を行う。 5、公園特定事業(都市公園) 整備対象施設 公園 事業主体   足立区等 バリアフリー化の現状と課題  バリアフリー化の必要性がある出入口、園路など バリアフリー化に向けた取り組み  出入口及び園路の平坦性、適切な勾配・段差を確保する。 バリアフリー化の現状と課題  公園内のトイレ全体の機能充実 バリアフリー化に向けた取り組み  トイレの建替えの際、機能の分散配置を踏まえて見直す。 バリアフリー化の現状と課題  公園内のわかりやすい案内 バリアフリー化に向けた取り組み  図や多言語などを用いて、利用者にわかりやすい案内板を設置する。 バリアフリー化の現状と課題  ベンチ等の設置 バリアフリー化に向けた取り組み  適切な座面の高さ・形状等を考慮したベンチを設置する。 バリアフリー化の現状と課題  公園全体において、出入口、園路、施設等にバリアフリー化の必要性がある箇所がある。 バリアフリー化に向けた取り組み  構造、施設の状況等を考慮し、安全かつ快適に利用できる公園を整備する。 6、建築物特定事業 整備対象施設 足立区施設等 事業主体   足立区等 バリアフリー化の現状と課題  建設当時の法令や基準等に基づき整備したが、法令改正等の新たな要因により、バリアフリー化の改善の余地あり バリアフリー化に向けた取り組み  法令や基準等の今後の改正や、新たな要望等を考慮して、より安全・快適かつ円滑に移動・利用できるよう施設を維持更新する。 バリアフリー化の現状と課題  受付カウンターが車椅子使用者が利用できる構造になっていない。 バリアフリー化に向けた取り組み  施設の修繕・更新時期を見据えながら、車椅子使用者が利用できる受付カウンター設置又は記載台の円滑な案内を実施 バリアフリー化の現状と課題  受付に筆談で対応する表示があるとよい。 バリアフリー化に向けた取り組み  筆談用具がある旨を見やすい位置に表示 7、教育啓発特定事業 事業対象範囲 重点整備地区内 事業主体   足立区 バリアフリー化の現状と課題  足立区バリアフリー推進計画の指針の実行 (移動の手助けやコミュニケーション方法に配慮した対応等ができるようにするための理解や協力を推進する啓発等) バリアフリー化に向けた取り組み  事業者及び施設管理者等に対して、高齢者・障がい者等に対する適切な対応及び必要な介助等を行うための知識と技術の向上を図るため、職員・従業員等に対する教育の充実を図るよう促進  事業者及び施設管理者等に対して、取組内容の情報発信に理解と協力を促進  区民に対して、高齢者、障がい児者、子ども、子育て中の方、外国からの方等への接し方や支援の方法を取得し、理解と協力を深めるよう促進 バリアフリー化の現状と課題  足立区バリアフリー推進計画の指針の実行(心のバリアフリー、ユニバーサルデザインの機運の醸成) バリアフリー化に向けた取り組み  区民に対して、視覚障がい者誘導用シートやブロック、バリアフリートイレ、障がい者等用の駐車スペースなど、必要としている人が利用できるようにルールを守り、マナーの向上に努めるよう促進  視覚障がい者誘導用ブロックの上に物を置いている区施設は改善を実施   足立区バリアフリー地区別計画(六町周辺地区編)素案 概要版 発行年月:令和6年11月 発行:足立区都市建設部都市建設課 〒120−8510 足立区中央本町1-17-1 電話 03-3880-5111(代表) ユニバーサルデザインフォントの採用 素案の紙面は、ユニバーサルデザイン(UD)の考え方に基づき、より多くの人へ適切に情報を伝えられるよう配慮した見やすいユニバーサルデザインフォントを採用しています。