足立区政ニユース
第65号
(3)

子は親にこう望む
　=青少年保護育成運動から=
十一月一日から二週間、青少年の不良化を防止するとともに青少年の自覚を促進し、更にこれを保護育成しようとする「青少年保護育成運動」が全国的に展開され都並に本区でも青少年問題協議会が中心となつて、各地区協議会及び婦人会等と協力　青少年保護育成懇談会を各所で開催、種々の問題について懇談した。以下数多くの発言の中から子供から親への希望、不満について考えさせられるものを二、三挙げて世の親達の参考に供しよう。
★「しつけについて」
(イ)子供の前で家庭の愚痴をいわないでほしい。
(ロ)親が子供の前で喧嘩口論しないでほしい。
　子供は親が想像する以上に喜怒哀楽に敏感で、親の喧嘩はたとえ子供を愛する真情からであつても、子供にとつては決してプラスになるものではなく、かえつて不安定感を抱かせる。
(ハ)客がくると、子供を背負わされて使にだされる　子供の立場も考えて欲しい
　訪問客があつた場合、子供も一緒に仲間に入れることは、来客に対する礼儀や話題等、生きた「しつけ」にもなる。その後で用向によつては「子守り」や「お使い」も結構。子供は初めから邪魔者扱いにされた点が不服なのである。不服をもたせるのと、何かの役に立つているのだという誇りをもたせるのとでは、その心理的影響は大きな違いである。
(ニ)ほしいものを買つてやるといつて用をいいつけるが、用が済むと何も買つてくれない。
　その場限りの「でまかせ」で子供を扱うことは、純真な子供にとつては裏切られたという感じが強く、次第に反抗的になつてゆく。親への信頼は、まず子供を誠実に扱うことから初まる。
★叱責について
(イ)父は時々酒を飲んで遅く帰つて困らせるが、僕達が少し遅く帰ると叱られる。こんな父は僕達を叱る資格がない。
　子供が遅く帰つてくるのにも子供なりの理由がある。この理由をきいて合理的な説諭がのぞましい。そして別の機会に大人の世界が子供の世界と違う点。職務とか社交等によつて帰宅時間が遅くなる理由を話して納得させる必要がある。
(ロ)叱るとき手をあげないでほしい。ぶたれると反抗したい気持になる。
　懲罰で子供がよくなると思うのはまちがいである。
　もの心のつきはじめた頃の幼児には、体罰も多少のききめはあるが、道理がわかりはじた子供には静かに理由を説いて納得させ、矯正する態度が大切である。
★理解について
　父や母は話しかけるとうるさいという態度をとる。
　子供を知るには子供と接し子供と語り、共に遊ぶことが大切である。
　忙しい時でも一寸手を休めてきいてやる。そして「おもしろそうだ、後は御飯のとき聞こう」等といえば子供は満足する。
★学習について
(イ)親は勉強を強制しすぎる。
　わからない点は忙がしくても教えてほしい。
　勉強は規則的にする習慣をつけてやる。真剣にやつているときは、使いに行かせないとか、騒音をさけるとか、細かな心づかいをしてやる。子供の疑問に対して「うるさい」とつつぱねることは最もわるい。むづかしい問題で、どうしてもわからぬ時は「知らない」とはつきり答えた方が結果的によい。
(ロ)試験の成績をもつて帰ると点数がよいときは賞めてくれず悪いとどなるのはやめてほしい。
　点数だけをみて叱ることはいけない。成績はその子供の能力と努力の関係において批評し激励すべきで、たとえば常に十点をとる兄の九点よりも、常に五点をとる弟の七点は、それまでになる弟の努力を認めてやらねばならない。

〝楽しい保育所〟
　秋季農繁期に区で設置
獲り入れの秋を迎えて、猫の手も借りたいほどの忙しさに寧日ない農家の、特に主婦にとつて、育児は相当大きな負担である。この労働と育児という二重の負担から母親を解放し、生産増強に専心出来るようにするとともに普段、設備のある遊戯場に恵まれない農村の子供達をオルガンや木琴などの楽器、保姆さんによる遊戯指導などで楽しませようと、区では去る一日から、区内の五か所に秋季農繁期保育所を設けて、人手不足の農家の好評を買つている。
　この保育所にくる子供は、まだ小学校へ行つていない小さな子供達なので、保姆さんの苦労も並大低でなく、地元婦人会等の有志が交代で子供の世話をやいている所もある。
　各保育所をずつと一廻りして、一番気のつくのは、どこでも、お孫さんの手を引いた老人の多いことである。保育所がなければ、野良着で畦道に腰を下ろし、孫の面倒をみていなければならなかつたろう老母が、清潔な着物を着て買物袋様のものを提げ、綺麗な洋服を着た孫の、カチカチ山の遊戯に、目を細めている光景。つり込まれるような微笑しさだ。勿論、だからといつて、畦道で孫のお守りをする姿が、いたましいという訳ではない。それにはそれで、自ずと違つた明るい平和があるけれど、唯、保育所に孫の附添いでやつてくるおばあさん、おじいさんが、少くもオルガンから流れるメロデイに、三時のオヤツに、浮き浮きした喜びを感じていることが、楽しい光景であるというのである。ともあれ、わけもわからぬ画をかいたり、折紙細工をしたり、常日頃とは違つた遊び方を、心から堪能して、毎日、時間前から詰めかける子供達のために、限られた一か月の設置期間を延期してやりたいほど、保育所設置の効果はあがつているようだ。
〇秋季農繁期保育所
　舎人町西門寺境内
　北鹿浜町押部クラブ
　花畑町実性寺境内
　辰沼町竜岩寺境内
　西加平町稲荷境内

児童遊園設置計画決まる
去る四日、区議会土木、厚生教育、の三委員会では今年度の児童遊園地建設を決定するため、区内数か所の候補地を実地調査し、次の三か所を決定した。これら遊園地設置に要する費用は一か所当り約二〇万円見当で、設計の完成次第直ちに工事に着手するが、完成は来春一月末の予定。
□八千代町八〇二番地、一四〇坪
□下沼田町七四三番地、四〇〇坪
□上沼田町一〇〇三番地、神社境内一四〇坪