あだち広報テキスト版2022年(令和4年)4月10日第1877号6・7面 変わり続けるまち足立 90年の歩み 昭和時代を振り返る 問い合わせ先:広報係 電話番号03-3880-5815 【昭和30年代まで】 区が誕生した昭和7年ごろの人口は約14万2千人。水田や畑など、江戸時代から続く近郊農村の面影のある、のどかな景色が広がっていました。 戦時中は、勤労動員、徴兵、学童疎開、そしてB29による空襲など、区にも大きな影響が。終戦後は、区では疎開者の引き揚げや罹災者の転入が増えていきました。 昭和30年代に入ると、人口増加に伴う都営住宅や公団団地(現・UR賃貸住宅)の建設、東京オリンピックに合わせた環状七号線の整備など、様々な分野の工事が進められ、まちの風景は大幅に変化しました。 (写真説明) 【昭和38・39年ごろ】近所の友だちの田んぼで一緒に田植え(平野三丁目付近)。当時、足立区は都内でも有数の稲作地帯であった[浅香壽夫さん提供] (写真説明) 千住新橋北詰付近 【昭和4年ごろ】国道4号工事作業員の集合写真。前列の左から5人目の伴天を着て座っている男性が提供者の祖父(浅香久次郎さん)で、現場監督だった[浅香壽夫さん提供] (写真説明) 千住高砂町(現・足立1丁目)付近 かつては荒川の北側まで千住町だったため、「千住高砂町」という地名であった。 昭和39年度の足立区初の住居表示実施で、大部分が「足立一丁目」となった (写真説明) 【昭和29年】大正12年に竣工した木造の旧江北橋。昭和41年に現在の橋に架け替えられるまで使用されていた [中山晃さん提供] (写真説明) 橋がない場所は「渡し船」が活躍! 写真は「小台の渡し」。料金は、明治9年は大人5厘(約200円)、子ども3厘(約100 円)。昭和8年に小台橋が完成して以降、衰退し廃止された (写真説明) 【昭和27・28年ごろ】荒川河川敷の水田風景(西新井橋上流側左岸)。戦時中の食料不足のため、本来は耕作地ではない荒川河川敷も水田化された。戦後しばらく、食料不足が解消されるまで一部で稲作が続けられていた 撮影:石坂満さん 「荒川の昔-思い出の写真-」より (写真説明) 【昭和初期】西新井大師近くの呉服店。戦前ごろまで営業していた[小泉信子さん提供] 戦時中(あだち広報8月10日号で特集予定) (写真説明) 【昭和19年】自宅前で撮影した出征前の福田巳之助さんと家族たち。撮影の4日後、19歳の若さで入隊して戦地へと赴いた[福田嘉之さん提供] (写真説明) 【戦前・戦中】まちを清掃する様子。社会に感謝し、奉仕することが、日常の生活であった (写真説明) B29から投下されたとされるビラ。「日本軍が無条件降伏するまで攻撃を続ける」など、トルーマン米大統領の対日声明文が書かれている[野崎長信さん提供] 東京オリンピックに合わせて、橋や道路が建設される (写真説明) 【昭和39年】国道4号を千住大橋へ向かう聖火リレー。昭和43年に廃止された都電の線路が写っている (写真説明) 【昭和36年】西新井橋の竣工。大正時代に造られた木造の橋を架け替えた。背景に「おばけ煙突」が見える (写真説明) 【昭和39年】広大な水田を埋め立て、都内最大級の花畑団地が誕生した (写真キャプション) 【昭和20・30年代】千住火力発電所に設置されていた4本の煙突。眺める場所によって、煙突の見える本数が1から4本に変わるため「おばけ煙突」と呼ばれていた。当時の千住の象徴だったため、多くの写真が残っている[小林京子さん提供] 昭和39年に惜しまれながらも解体された 【昭和40から60年代】 昭和40年代も道路の建設などが進む一方で、それまで親しまれてきた蒸気機関車や都電が廃止されていきました。また、自動車の交通量増加などにより、公害問題が発生。広報紙でも環境問題について、たびたび特集されていました。 昭和50・60年代以降は花火大会が復活し、区民まつりなどが開始。さらに北千 住駅前が変わっていくなど、現在の足立区に近づいていきました。 (写真説明) 西新井本町5丁目付近 【昭和46年】補助100号線(足立区東伊興二丁目から台東区根岸二丁目)の一部完成時。当時は通り沿いに今ほど住宅は多くなかった[関谷達海さん提供] (写真説明) 【昭和44年】地下鉄9号線(千代田線)の北千住から大手町間が開通 (写真説明) 【昭和43年】2月24日の廃止当日の都電(昭和3年開通)。都電21系統千住四丁目から三ノ輪橋間を廃止 (写真説明) 【昭和44年】明治から働き続けてきた蒸気機関車。電化という時代の波により、3月15日の最終走行(上野〜成田間)をもって姿を消した[小林京子さん提供] 公害問題が深刻化 (写真説明) 昭和44年】区役所に公害課が誕生。環状七号線での自動車排気ガスの空気汚染調査 などが行われた。公害課は昭和56年に環境保全課と名称変更した 今も続くイベントが、この時期にスタート (写真説明) 【昭和54年】20年ぶりに復活した花火大会。このときから「足立の花火大会」の名称で行われるようになった (当時の打ち上げ数は現在の半分以下の約5,000発) (写真説明) 【昭和57年】区制50周年記念として始まった「足立区民フェスティバル( 現在のA-Festa)」。現在は荒川河川敷で行われているが、当時は元渕江公園や総合スポーツセンターで開催されていた (開催を記念して広報紙で特集号(号外)を発行!) まちが変わり始める (写真説明) 【昭和60年】北千住駅西口に駅ビル「北千住ウィズ(現・ルミネ北千住)」が開業。その後、駅前再開発が進み、平成16年に北千住マルイの入る商業施設「千住ミルディス」が完成。平成17年にはつくばエクスプレス、平成20年には日暮里・舎人ライナーが開業した 平成17年開業 つくばエクスプレス 平成20年開業 日暮里・舎人ライナー 平成・令和時代も変わり続ける足立区 各種イベントが始まる ●しょうぶまつり(平成4年) ●光の祭典(平成14年) ●千本桜まつり(平成20年) 6大学が区内に開設 ●放送大学(平成5年) ●東京藝術大学(平成18年) ●東京未来大学(平成19年) ●帝京科学大学(平成22年) ●東京電機大学(平成24年) ●文教大学(令和3年) 区内初の大学病院開院 東京女子医科大学附属足立医療センター(令和4年) 悲願達成! ついに高架化 竹ノ塚駅付近の鉄道全線高架化(営業線)・踏切解消(令和4年) 昭和のあだち写真展 写真に刻まれた、エピソードとともに in 中央図書館 今号の企画に合わせて区民の方々から昭和時代の足立区の写真をお貸しいただきました。その際に寄せられたエピソードとともに写真を展示します。あわせて足立区の歴史を知ることができる本の特集コーナーも設置しています。ぜひ足をお運びください! ■期間=4月10日から5月8日 ■場所=中央図書館 (写真説明) 昭和27年ごろの鹿浜荒川の渡し舟 (年表) 昭和7年(1932年) 区の主な出来事:東京府東京市足立区が誕生(10月1日)(主な周年事業) 23区のうち足立区以外で、昭和7年に誕生したのは10区 (写真説明) 区役所庁舎は当初、南足立郡役場のものを使用 昭和11年(1936年) 世界・日本の主な出来事:二・二六事件 昭和14年(1939年) 世界・日本の主な出来事:第二次世界大戦開始 昭和16年(1941年) 世界・日本の主な出来事:真珠湾攻撃から太平洋戦争開始 昭和17年(1942年) 区の主な出来事:区制10周年(主な周年事業) 昭和18年(1943年) 世界・日本の主な出来事:学徒出陣 区の主な出来事:都制施行により東京都足立区に 昭和19年(1944年) 区の主な出来事:区役所庁舎完成 昭和20年(1945年) 世界・日本の主な出来事:東京大空襲/広島・長崎に原爆投下 ポツダム宣言受諾から太平洋戦争終結 区の主な出来事:区役所庁舎が空襲により焼失(焼失のため、借用し一時移転し、まもなく千寿第一国民学校を仮庁舎とした) 昭和21年(1946年) 世界・日本の主な出来事:日本国憲法公布 昭和22年(1947年) 世界・日本の主な出来事:六・三制、男女共学始まる/カスリーン台風発生 区の主な出来事:学制改革により、新制小・中学校に(足立区には小学校28校、中学校14校があった) 昭和23年(1948年) 区の主な出来事:区の広報紙「足立区政ニュース」が発刊/区役所庁舎完成 昭和24年(1949年) 世界・日本の主な出来事:下山事件(下山国鉄総裁の轢死体(れきしたい)が常磐線の北千住から綾瀬間で発見された事件。戦後最大の未解決事件の一つ) 昭和25年(1950年) 区の主な出来事:梅島図書館開館(最初の区立図書館) (写真説明) 現在の第九中学校の校門脇に建てられた 昭和26年(1951年) 世界・日本の主な出来事:サンフランシスコ講和条約締結 昭和27年(1952年) 世界・日本の主な出来事:羽田空港の一部が返還される 区の主な出来事:区制20周年(主な周年事業) 昭和30年(1955年) 世界・日本の主な出来事:高度経済成長期(昭和47年まで) 昭和31年(1956年) 世界・日本の主な出来事:国際連合に加盟 昭和33年(1958年) 世界・日本の主な出来事:東京タワー完成 区の主な出来事:区の紋章制定(区民から募集した683点から選出された) 昭和34年(1959年) 世界・日本の主な出来事:伊勢湾台風発生 区の主な出来事:国民皆保険をめざした国民健康保険制度スタート 昭和37年(1962年) 区の主な出来事:区制30周年(主な周年事業) 昭和39年(1964年) 世界・日本の主な出来事:東京五輪開催/東京モノレール、東海道新幹線開通 昭和40年(1965年) 区の主な出来事:人口が50万人を突破 昭和43年(1968年) 世界・日本の主な出来事:3億円事件 昭和44年(1969年) 区の主な出来事:区立中央図書館開館 昭和45年(1970年) 世界・日本の主な出来事:日本万国博覧会(大阪万博)開催 昭和47年(1972年) 世界・日本の主な出来事:札幌五輪開催/あさま山荘事件/沖縄県本土復帰 区の主な出来事:区制40周年(主な周年事業)(●「写真で見る足立区40年のあゆみ」作成●区広報紙「区のお知らせ」縮刷版作成)/視力障がい者のための「声のお知らせ」創刊/第一回足立区政に関する世論調査実施 昭和48年(1973年) 世界・日本の主な出来事:第一次オイルショック(区では物価値上げに対し、昭和49年から事業者と協力し安売りなどを実施) 区の主な出来事:区内初の歩行者天国が千住に誕生 昭和50年(1975年) 区の主な出来事:区長公選制度が23年ぶりに復活/人口が60万人を突破 昭和51年(1976年) 世界・日本の主な出来事:ロッキード事件 昭和53年(1978年) 世界・日本の主な出来事:成田国際空港が開港 昭和54(1979年) 第二次オイルショック 昭和57年(1982年) 世界・日本の主な出来事:ホテルニュージャパン火災 区の主な出来事:区制50周年(主な周年事業)(●区民憲章、区民の日、区歌(わがまち足立)、シンボル(区の木〈桜〉・花〈チューリップ〉)の制定●都市提携(小出町〈現・魚沼市〉・山ノ内町)●足立区民フェスティバルの実施 昭和59年(1984年) 区の主な出来事:ベルモント市と姉妹都市提携 (写真説明) 平成5年に友好親善のシンボルとして造られた「ベルモント公園」 昭和61年(1986年) 世界・日本の主な出来事:バブル景気(平成3年まで) 昭和64年/平成元年(1989年) 世界・日本の主な出来事:元号が「平成」に変わる/消費税導入 平成3年(1991年) 世界・日本の主な出来事:東京都庁新庁舎の開庁 区の主な出来事:区のシンボルマークを制定 平成4年(1992年) 世界・日本の主な出来事:PKO協力法成立、自衛隊をカンボジアに派遣 区の主な出来事:区制60周年(主な周年事業)(●都市提携(鹿沼市)) 平成7年(1995年) 世界・日本の主な出来事:阪神・淡路大震災/地下鉄サリン事件 平成8年(1996年) 区の主な出来事:区役所本庁舎が千住から中央本町に移転 平成10年(1998年) 世界・日本の主な出来事:長野五輪開催 平成13年(2001年) 世界・日本の主な出来事:アメリカ同時多発テロ 平成14年(2002年) 世界・日本の主な出来事:第一回日朝首脳会談/北朝鮮拉致被害者5名が帰国 区の主な出来事:区制70周年(主な周年事業)(●平和と安全の都市宣言●光の祭典開始) (写真説明) 「平和と安全の都市宣言」の記念碑を区役所正面入り口の横に設置した 平成20年(2008年) 世界・日本の主な出来事:リーマンショック 区の主な出来事:「ビューティフル・ウィンドウズ運動」開始 平成23年(2011年) 世界・日本の主な出来事:東日本大震災 平成24年(2012年) 世界・日本の主な出来事:東京スカイツリー完成 区の主な出来事:区制80周年(主な周年事業)(●ギャラクシティリニューアル) 平成31年/令和元年(2019年) 世界・日本の主な出来事:元号が「令和」に変わる 令和2年(2020年) 区の主な出来事:第一回足立区新型コロナ対策本部会議 令和3年(2021年) 世界・日本の主な出来事:東京2020五輪開催 令和4年(2022年) 区の主な出来事:区制90周年(イベントなどはあだち広報や区のホームページなどで随時お知らせします!) 表紙の写真の提供者 浅沼テルミさん/小出武文さん/小林京子さん/鈴木一男さん/関谷達海さん/角田昌平さん/中野直子さん/柳川由紀さん/若田さん