あだち広報テキスト版2022年(令和4年)1月25日第1872号A面

GAME CHANGER
SOCIAL CHANGE THROUGH PARA-SPORT
足立区とオランダ連携事業 5年間の軌跡

◆2017年プロジェクト始動
2016年6月、オランダオリンピック委員会・スポーツ連合(NOC*NSF)から日本スポーツ振興センター(JSC)を通じて、「東京2020大会に向けて、パラスポーツをテーマとした連携事業を自治体と展開したい」との依頼が届く。
2017年10月、手を挙げた江戸川区、西東京市と共に、オランダ連携プロジェクトがスタートした。

(写真)
2017年10月 オランダ大使館で調印式

パラスポーツを通じて、障がいの有無に関わらず、誰もがお互いを尊重し、支え合うまちをつくっていく。2017年11月から、花畑エリアの区立小学校5校・中学校3校、都立特別支援学校3校(城北特別支援学校と南花畑特別支援学校が統合され花畑学園となり、現在は2校)の児童・生徒と、オランダのパラアスリートとの交流が始まった。

◆2017年から2019年 パラアスリートが、自らの体験を伝えてくれた
学校を訪れたのは、これまでのパラリンピックや世界大会で活躍したオランダのトップアスリートたち。
困難を乗り越えた体験や、東京2020大会への熱い想(おも)いが伝えられ、子どもたちは熱心に耳を傾けた。そして、卓球、車いすバスケットボール、陸上の体験会も実施。パラアスリートとの対戦・競争もあり、毎回笑顔と、「どっちもがんばれ、どっちも負けるな!」の声援が溢(あふ)れた。

(写真)
2017年11月 初めての交流
花畑・花畑第一・花畑西・桜花・	花保小学校、花畑・花畑北・花保中学校、城北・南花畑・足立特別支援学校
(写真)
2018年6月 コーフボール体験会
足立特別支援学校
(写真)
2019年2月 迫力満点 1 on 1(ワンオンワン)
花畑・花畑第一・花畑西・花保小学校、花畑・花保中学校
(写真)
2019年7月 義足のスプリンター来日
花畑・花畑第一・花畑西・桜花・花保小学校、花畑・花畑北・花保中学校、城北・南花畑・足立特別支援学校
(写真)
2019年11月 ケガを乗り越えたパラアスリート
花畑第一小学校、花畑中学校、足立特別支援学校

◆2020年 足立区に2つの“東京2020大会レガシー”が誕生
このプロジェクトでは、パラアスリートと子どもたちの交流のほかにも、地域や行政が共生社会の先進国であるオランダの取り組みを学んできた。
障がいのある方が「スポーツがしたい」と思ったときのオランダのワンストップ窓口「スポーツサービスポイント」を、足立区では「あだちスポーツコンシェルジュ」と命名し2020年9月にスタート。また、2020年11月にはオランダのヨハン・クライフ財団から一部支援を受けて、アジア圏初の「スペシャルクライフコート」が総合スポーツセンターに完成。
(写真)
2020年9月 あだちスポーツコンシェルジュ開始
2020年11月 スペシャルクライフコート完成

約5年におよぶオランダ連携事業「GAME CHANGER PROJECT(ゲームチェンジャープロジェクト)(ゲームチェンジャーとは、試合の流れを大きく変える選手のこと。このプロジェクトでは、社会の仕組みやルールを大きく変革する取り組みや人のこと)」を、もう一度、花畑エリアの子どもたちや、区民の皆さんにお伝えしたい。
このプロジェクトで学んだことや、レガシーとして残ったものが、共生社会の実現に向けて、もっともっと広がっていくように。