あだち広報テキスト版2020年(令和2年)3月25日第1827号A面


Para sports!

 まもなく、世界最高峰の障がい者スポーツ国際大会「パラリン
ピック」が、東京で開催されます。今号ではパラスポーツに挑戦し続
けるアスリートと、それをサポートする方たちを特集します。
問い合わせ先 広報係 電話番号03-3880-5815
【パラリンピックとは】
もとは「Paraplegia(両下肢まひ)+Olympic」=「パラリンピックParalympic」という意味であったが、身体障がい者の国際大会になじまなかったため、1985年、IOCによって「ギリシャ語のパラ=Para(沿う、並行)+Olympic」という解釈に改められた。

海沼 理佐さん
1971年、足立区生まれ。葛飾区役所勤務。2002年からボッチャを始め、2004年「第6回日本ボッチャ選手権大会」で優勝。2008年に北京パラリンピックに出場し団体10位。現在は若手の育成にも注力している。脳性まひがあり、両手足でまひの状態が異なる。


達成感を重ねることが
人生の楽しさ

ボッチャを通して身についた「プラスに変えるメンタル」
 2002 年、専門学校時代の先生に誘われてボッチャを始めました。ボッチャはボールのコントロールなどの「スキル」と同じくらい「メンタル」が重要なスポーツで、「これで勝負が決まる」という大事な一投は、メンタルの強さが勝敗を左右します。
 2008 年北京パラリンピックの舞台に立ったことで、メンタル面はかなり鍛えられましたね。そのおかげで、ボッチャに限らず、私生活や仕事でつらいことがあっても「どうすればプラスに変えていけるか」をポジティブに考えられるようになりました。


スポーツで自分を知り、高めていく
 スポーツで上をめざすには、自身の体の特性や性格の傾向など、「自分」を知らなければいけません。障がいがあってもどのくらいなら動けるか、どういう場面で力を発揮できる性格なのかなど、試合の中で初めて気付くことも多いです。自分を知り、自分に足りない部分を修正して高めていけること。それもスポーツの魅力だと思います。

人生は目標があった方が楽しい
 「目標を決めて励み、達成する喜び」。それを積み重ねていくことが、人生の楽しさだと思います。もし日常で難しければ、ぜひスポーツを通じてそんな楽しさを体感して欲しいと思います。
 東京2020 大会が近づくにつれ、パラスポーツができる環境も整ってきています。やりたいと思えるものを見つけて、この機会にぜひ体験してください。一度体験すれば、観戦するのも楽しくなると思いますよ。私自身もまだまだこれから、今まで以上にボッチャを広げるために活動していきたいと思いますし、新しく車いすテニスにも挑戦していくつもりです。

ボッチャってどんなスポーツ?


重度の脳性まひ、または同程度の四肢機能障害の方のために考案された、ヨーロッパ発祥の球技。互いに6つのボールを投げたり転がしたりして、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールまでの距離を競う。