足立区ユニバーサルデザイン推進会議 議事録 会議名:第19回足立区ユニバーサルデザイン推進会議 事務局:都市建設部都市計画課、ユニバーサルデザイン担当課、総務部総務課、福祉部障がい福祉課 開催年月日:平成30年12月10日(月) 開催時間:午前10時から正午 開催場所:足立区役所 中央館8階 特別会議室 出席者:八藤後猛委員、山田あすか委員、戸谷恵美子委員、金子孝一郎委員、徳山敦子委員、田中克己委員、影山瑛亮委員、工藤理佳子委員、川口郁子委員、中村明慶委員、大山日出夫委員 欠席者:村田雅利委員、戸苅建作委員、瀬田章弘委員、真鍋兼委員 事務局:小林茂、山崎宏、伊藤孝広、森田充、林田貴志、野崎裕貴、大木めぐみ 資 料 ・足立区ユニバーサルデザイン推進会議次第 ・資料1 第18回足立区ユニバーサルデザイン推進会議 会議概要 ・資料2 足立区ユニバーサルデザイン推進計画 新旧相関図 ・資料3 足立区ユニバーサルデザイン推進計画(たたき台) ・資料4 足立区ユニバーサルデザイン推進計画 個別施策 ・資料5 個別施策記載様式(案) ・資料6 ユニバーサルデザイン推進会議「公募による区民委員」公募要項 その他  傍聴人:無  (審議経過) 開会 定数15名のところ、11名の出席。会議が有効に成立することを報告。 報告・承認事項(1)第18回議事録の承認と第19回議事録署名人 第18回ユニバーサルデザイン推進会議の議事録内容については異議なし。 第19回ユニバーサルデザイン推進会議の署名人は、八藤後会長と山田副会長が務める。 審議事項(1)ユニバーサルデザイン推進計画改定の概要について ○林田UD担当係長 それでは、説明をさせていただきます。 現在、ユニバーサルデザイン推進計画の改定作業を行っていますが、その内容は、まだまとまってはいません。 その作成途中の内容について、先生方にご意見をいただき、それを反映できればと思い、まだ中途段階の状況の中でご報告をさせていただきたいと思います。 まず、資料2、資料3、資料4について最初に説明をさせていただいて、その後、資料5の説明に移らせていただきたいと思います。 それでは、まず資料2をご確認ください。 「足立区ユニバーサルデザイン推進会議計画 新旧相関図」となっております。 今現在、推進させていただいておりますユニバーサルデザイン推進計画ですが、今現在は5つの柱で、推進計画が成り立っております。それを今度、4つの柱という形で、推進計画の柱立てを変更しようと考えております。 その理由としましては、平成29年2月に策定しました足立区の基本となります足立区基本計画が、「ひと」、「くらし」、「まち」、「行財政」という4つの視点から成り立っておりますので、今回、新たにユニバーサルデザイン推進計画を改定するに当たり、その視点を合わせた形で柱立てをつくっていきたいと考えております。 資料2の図に書いてあります矢印は、今現在、ユニバーサルデザイン推進計画にある個別施策がどのあたりに移動していっているかをイメージとしてつかんでいただくために記載させていただいております。 それでは、資料3をご確認ください。 こちらがユニバーサルデザイン推進計画のたたき台になっております。上の部分の黒いところが、足立区の基本構想・基本計画となっており、「ひと」、「くらし」、「まち」、「行財政」という4つの視点の考え方を記載させていただいております。 それに合わせるような形で、新規のユニバーサルデザイン推進計画を4つの柱、同じ体系の中で、「ひとづくり」、「くらしづくり」、「まちづくり」、「しくみづくり」という考え方をしていければと考えています。 それに合わせまして、アクションプランがあり、その下に具体的な個別施策、その下に付随する事業となっており、それらの事業が進むことによって、目指すべき将来像としましては、『「思いやり」と「こころづかい」があふれるまちづくり だれもが安心して暮らせるまち あだち』とします。この将来像は、従前のユニバーサルデザイン推進計画から変更しておりません。これが全体的な構成になっております。 それでは、具体的な説明をさせていただきたいと思いますので、資料4に移らせていただきたいと思います。 まず、「ひとづくり」のページを見ていただきたいと思います。この資料の見方ですが、まず左側から柱立て、行動計画、個別施策、その後に主な事業ということで配置をさせていただいております。一番右側の欄は、今現在のユニバーサルデザイン推進計画の個別施策を記載しており、今現在の推進計画が新たな枠組みではどういうところに位置づいているかを記載しております。 大変申し訳ないのですが、こちらの柱立てや行動計画、個別施策の言葉、表現につきましては、今まだ検討中ですので、このまま推移していくとは限りません。 逆に言いますと、先生方からご意見をいただいて、その表現の仕方、方法などについては変更させていただければと考えている内容になっておりますので、ご確認をよろしくお願いいたします。 ただ、枠組みの中に、こんな事業が入るのではないかという考え方や、基本的な4本の柱については、基本的に変えない方向でいきたいと思っております。 それでは、説明をさせていただきたいと思います。 まず、「ひとづくり」は4つのアクションプラン(行動計画)ということで考えております。 1つとしては、「ユニバーサルデザインの普及啓発」。2つ目は、「子どものユニバーサルデザインの教育」。3つ目は「人々との連携」となっております。4つ目は「職員の意識啓発」という分類と考えております。 枝番の1に入らせていただきます。まず「ユニバーサルデザインの普及啓発」の項目として考えているのは、ユニバーサルデザインの講演会と、社会福祉講座の枠で、全体的に、ユニバーサルデザインという内容の啓発を考えているところです。 旧施策としましては、3−@「ユニバーサルデザインに関する講演会を実施する」、2−A「区内事業者のユニバーサルデザイン関連製品の普及を支援する」、3−A「ユニバーサルデザイン出張講座を実施する」、これは一般のほうです。3−G「ユニバーサルデザイン啓発用パンフレットの作成し配布する」というところで、普及啓発の項目と考えております。 枝番2としましては、「差別の解消に対する理解」ということで、障がい者差別解消の住民への理解、それから性の多様性ということで、LGBTなどの関連のところに関する理解、それから国際まつりの実施というところが事業と考えられるのではないかと思っています。 旧施策としては、3−F「国際交流イベント「あだち国際まつり」を開催する」が、今現在ある施策の中では対象になってきます。ですので、全体的には事業として拡大というところで考えている内容になっております。 枝番3です。「児童へのユニバーサルデザインの意識啓発」になります。こちらは、ユニバーサルデザインの小学生向けの出張講座の実施を内容として考えております。それ以外には、今、オランダ連携プロジェクトというのを、オリンピック・パラリンピックを契機に実施していますが、パラアスリートの講演をやりながら、障がい者の理解を実施、評価していただくということで考えております。 枝番4に入ります。「学習環境におけるユニバーサルデザインの推進」というところで、従前の「ユニバーサルデザインに配慮した学習環境を整備する」という内容をそのまま継続して実施する内容になっております。 枝番5は、「児童や生徒への国際理解への支援」ということで、今現在としては、児童や生徒に対して国際教育等の学習を支援するということで、ゲストティーチャーといって、外国出身の方を学校に招いて文化の説明とか音楽を実施していただいて、子どもたちに外国に興味を持っていただく事業がありますが、そういう事業に加えまして、ちょっと内容としては拡大させていただいて、今、足立区の姉妹都市として、オーストラリアのベルモント市との交流、その辺の内容についても個別施策の評価の対象にしていければと考えている内容になっております。 枝番6につきましては、「高齢者の支援団体の育成」。こちらは、今、新規の事業ということで考えております。この枝番6、7につきましては、実は枝番8の「外国出身者等の支援団体の育成」というのを、今現在、ユニバーサルデザイン推進計画の中で皆さんに評価していただいているかと思います。そちらの内容の障がい者版、高齢者版も今後増やしていければということで、新たな枠組みをつくっていければと考えているところです。 今現在、所管課とヒアリングを行っている最中のため、もしかすると、事業として入るものが出てこないかもしれないのですが、枠組みとして、ここの部分については今現在、検討している最中です。 それでは、枝番9に入ります。「ユニバーサルデザインに配慮できる職員の育成」となっております。今現在の旧施策の中では、ユニバーサルデザインの意識向上ということでパンフレット、チラシなどを作成する際のアドバイス、カラーユニバーサルデザイン研修を実施しているという報告が今までなされてきました。それに加えてユニバーサルスタイル研修や、人材育成の関係の研修が、その他にもいろいろとありますので、その内容も加えていければと考えております。 こちらが「ひとづくり」になります。 ○八藤後会長 途中で申し訳ないのですが、こういう感じで、全部で4つあるとすると大分長くなりますので、1つ区切って議論する方法もあるのではないのではないかと思うのですが。 あるいは、少し全体像を見てから改めて審議したほうがいいという考え方もあるかと思います。何かご提案ございますか。 ○山田副会長 少しスピードアップして全体像を確認できればと思います。 ○八藤後会長 そうですね、もう少しスピードアップしていただき、分からないことは後でどんどん聞くということにしたいと思います。それでは、少しスピードアップして2枚目以降をお願いします。 ○林田UD担当係長 承知いたしました。 それでは、簡単な概略になってしまうかもしれませんが、その点はご了承ください。後ほどご質問等はいろいろと受けさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、「くらしづくり」に入りたいと思います。こちらについても4つの枠組みと考えております。 「いろいろな人の移動手段の確保」、「コミュニケーション手段の確保」、「住宅の確保」、「ユニバーサルデザイン製品の普及啓発、ユニバーサルデザイン製品の開発支援」の4つの項目を考えております。 「くらしづくり」の全体的な内容としては、ソフトの施策内容をまとめていきたいと考えています。 枝番1、2、3、4の対象者は一般の方々、高齢者、障がい者、外国出身者という枠組みの分け方で施策が成り立っております。 2番目の枠組み「コミュニケーションの充実」の中では、「要介護者や障がい者等のコミュニケーション手段の支援」。これは従前あったものです。それから「外国出身者等の相談支援」、これも従前あったものになっております。 3番目の枠組みの住宅確保については、枝番7の「住宅の改良支援」で補助金を出されている内容が従前のものになっております。枝番8、9は、「高齢者や障がい者等」、「外国出身者等」の住居支援。こちらは新規事業ということで、今現在、高齢者、障がい者などという方々が、賃貸住宅を借りることが難しいという社会問題となっている状況があります。その対策として、何か区で事業を実施している内容があれば、追加できればと考えております。 最後の「ユニバーサルデザイン製品の普及啓発、開発支援」については、従前のものになっております。 それでは、もう1枚めくってください。こちらが「まちづくり」の施策です。 こちらも4つの枠組みと考えております。 まず1つ目の枠組みは、「区が建設する公共建築物の整備」ということで、枝番1、2、3、4は、一般の公共建築物、小中学校、保育園、区営住宅という区分です。 2つ目としましては、道路、公園等の整備ということで、「建築物以外の区が整備する公共施設」という枠組みで考えております。枝番5としては、道路。枝番6としては公園。枝番7は駐輪場、駐車場。枝番8は新規になりますが、区がいろいろなお祭りとか花火大会などを実施するときの会場のユニバーサルデザインの実施を1つ個別施策として追加できればと考えております。 続きまして、3つ目の項目は、「区以外の者が公共的建築物を整備する」に当たっての区からの指導・誘導という内容で考えております。枝番9の内容は、「国や東京都が実施する公共建築物のユニバーサルデザインに関する指導・誘導」です。枝番10に関しましては、「国や東京都が整備する道路や公園など、建築物以外のユニバーサルデザインの整備の誘導」です。枝番11は「民間の建築物に関するユニバーサルデザインの指導・誘導」と考えております。 4つ目の項目は、公共交通で、「駅舎やバス停などについてのユニバーサルデザインに関する指導や誘導、その他の支援」という枠組みとしてつくっております。 最後に4ページをご確認ください。「しくみづくり」ですが、こちらは3つの枠組みとなっております。 まず1つめの項目が「ユニバーサルデザインのスパイラルアップ」で、PDCAサイクルを回すしくみづくりの話になっております。 枝番1につきましては、「ユニバーサルデザイン推進計画の適切な進捗管理」ということで、この推進会議の有効な実施を考えております。 枝番2としましては、「区民の意見を区政へ反映させる体制の充実」で、パブコメや区民の声の実施、通学路点検などの施設点検というものを入れていければと考えております。 次の項目は、「だれもが分かりやすい情報づくり」で、冊子やパンフレット、電子情報などのユニバーサルデザインの推進などの枠組みです。 それから枝番3は、新規施策として、その基準がユニバーサルデザインとなっているかどうかを判断する個別施策になっております。 最後の項目は、「非常時に必要な情報発信」ということで、これをちょっと別に枠立てしたいと考えている項目です。 こちらは災害時とか災害前に、災害情報ということで区民の方々に知っていただきたい内容のユニバーサルデザインの実施ということで、項目を1つ別につくらせていただいております。 簡単な説明になりましたが、以上がユニバーサルデザイン推進計画をまとめていく内容になっております。 ○森田UD担当課長 恐れ入りますが、少し補足をさせていただきたいと思います。 ただいまの推進計画の概要ですが、この推進計画を見直すきっかけについてですが、もともとのユニバーサルデザイン推進計画は平成26年に策定されました。当初の予定では平成28年度ごろ、3カ年ぐらいこの計画を進めた後に見直しする予定でございました。ところが、区の事情で、平成29年に足立区基本計画の見直しが行われ、資料3の4つの視点、「ひと」、「くらし」、「まち」、「行財政」の柱で区の基本計画を進めていくことになったので、今回の見直しにつきましては、基本的にはこの4つの柱を遵守する形で、事務局の案として、この施策体系をつくらせていただいております。 また、こちらの具体的な行動計画、アクションプランにつきましても、同様な視点から、この4つの柱に合致する形で、内容も見直しております。 さらに個別施策、主な事業の位置づけ、内容の見直しにつきましては、できる限り、施策の内容を具体化する内容で、主な事業を提案させていただき、施策と個別事業のレベリングが明確に区別できて、内容が具体的に分かりやすいように、留意させていただいております。 また、資料3の目指すべき将来像、「「思いやり」と「こころづかい」があふれるまちづくり だれもが安心して暮らせるまち あだち」につきましては、現況のユニバーサルデザイン推進計画と全く同じ内容になっておりますが、委員の皆様方にご審議していただいて、よりよい内容があれば、変更させていただきたいと思っております。 繰り返しになりますが、4つの柱につきましては、今現在、基本的には区の施策体系全体におきまして、基本計画の内容を遵守する形になっておりますので、その辺だけご留意をしていただければと思います。 委員の皆様方の活発なご意見、ご提案をよろしくお願いいたします。以上です。 ○八藤後会長 ありがとうございました。 それでは、ただいま事務局からご説明をいただきました内容について、これから皆様から意見をいただきますが、ただいま補足で説明していただいた内容は大変重要なことだと思います。タイムリーに説明していただきまして、よかったと思います。 この4つの視点にするという大前提があるということで全てが進んでいることを、まずご理解いただければと思います。 資料3を見ると、4つの柱の下にある行動計画とか、区が実施する個別施策の具体例ものに段階がそれぞれ落ちていく。それらのより詳しい内容は資料4ということになると思います。 議論ですが、まず資料3あたりの全体的なところで、何か最初に気がついたこととか、あるいはご質問などがあれば受けて、資料4の個別のほうに行きたいと思います。場合によっては資料3の内容に戻る場合もあるかと思います。まず、資料3の全体的なことについて質問やご意見などありましたらお願いします。 ○山田副会長 質問と意見が混ざっていると思うのですが、まず1つ。資料2の足立区基本計画の「4つの視点」は、この順番の通りに出てくるのでしょうか。足立区基本計画で示されている事柄と、資料3で出てきている4つの行動計画、「ひと」、「くらし」、「まち」、「行財政」の仕組みづくりになっていますが、これは内容的にも一致しているものでよろしいですか。 ○林田UD担当係長 まず1つ目の質問として、基本計画で出てきている順番につきましては、「ひと」、「くらし」、「まち」、「行財政」という順番になっております。 順番としては、区が重要と考える項目を前から順番に並べたと聞いております。 ○森田UD担当課長 基本的には今のご説明と重複してしまうのですが、見ていただくように、「ひとづくり」に対して「ひと」、「くらしづくり」に対して「くらし」、「まちづくり」に対して「まち」、「しくみづくり」に対して「行財政」ということで、最後の「しくみ」と「行財政」は字面だけ追うとちょっと違うような感じがするのですが、基本的には、「しくみ」ですので、区役所の組織や施策を上手に回していくことによってユニバーサルデザインを進めていくという観点から組み立てさせていただいております。そういう意味では、基本計画の4つの柱に準拠させていただいているような感じでございます。 ○山田副会長 アクションプランにある内容は、もともとの基本計画と一致しているものですね。では、「しくみづくり」のところはいろいろと、ほかのところに合わないものが入っている可能性はあるということですか。 また、例えば「まちづくり」の行動計画Cが「くらしづくり」に入るとまずいことがありますか。 ○林田UD担当係長 説明させていただきます。まず、基本計画のお話をさせていただきたいと思います。 基本計画は、この枠組みに合わせて、実は予算と関連があります。ですので、実は基本計画で「行財政」の枠組みに入っているものが、ユニバーサルデザイン推進計画の中では「くらしづくり」の施策に入っているものがあったりします。「まちづくり」に入っているものも実はあります。それは予算組みの関係上、基本計画の中で「行財政」という体系としてつくってしまっているのですが、その内容の趣旨として、「まちづくり」なり「くらしづくり」に入ってくる内容があります。 ですので、全てが全く同じラインに来ているものではありません。趣旨が同じであれば、少しずれていても問題はないと所管では考えております。 ○森田UD担当課長 つまり、多少の組み替えが可能ということです。 ○山田副会長 分かりました。その上でですが、いわゆる「まちづくり」と言われて、我々のような者が思い浮かぶのは、ハードの部分とソフトの部分が融合した形で皆さんの暮らしを支えようという理念としての「まちづくり」です。 一方で、今、つくられているこの行動計画の枠組みは、ハードとソフトを切り分けて、ハードを「まちづくり」側に、ソフトを「くらしづくり」側に振っています。 ということで、この考え方で行くのか、この言葉を生かすとして、まちづくりってどういうものなのかと考えていくのかによって、大きく方針が違うと思います。 区として「変えられません」ということでしたら、それはしようがないということで、理解の側を変えて、まちのベースをつくる部分と、そこに命を吹き込むような形でくらしをつくるのだとように、理解を変えて対応していくのかとも思います。ここは結構大きな違いだと思うのですが、委員の皆さんはいかがですか。 ○工藤委員 私も、今、山田先生のおっしゃったとおりの感覚的なものを、見た瞬間思いました。私は、足立区内でずっと地域活動をしておりまして、今、表現の仕方にはすごくこだわって映像表現を行っています。 その中でずっと考えていたのは、この委員会の発信していることは、すごく意義がありすばらしいことなのですが、このままだと、本当にこれを届かせたい人には届かない。それは自分が身近で続けていてそのように感じていることなのです。 特に届けるところに届いていないというのが正直な現状なので、そこをもっとほかの自治体より先に進めていきたいというのであれば、前々回ぐらいに、ちょっと私は言いましたが、グリーフケア、グリーフワークという考え方がやはりあります。ただ「こういう活動支援します」というのではなくて、心のサポートをしていくというか、そういうところの両輪というのが、すごく大切だと思いますし、ほかの23区内でも、そこは手をつけられないので、つけて真正面から検討委員会と出しているのは世田谷区ぐらいだと思うのです。 足立区自身は、見られ方としては、自殺者も多いし、いろいろな方たちがいらっしゃいます。ここで掲題に挙げられている支援を団体にするというのはもちろん大切ですが、それ以上に、暮らしているほかの人たちのそういったものもフォローできるような包括的な計画ができたらいいのかと感じました。 ○八藤後会長 区の担当課にお答えいただく前に関連した質問があれば、お受けします。 ○川口委員 先ほど、この枠組みが予算の関係も含まれているとお話があったのですが、今、我々が議論することで、仕組みなり、この枠組みを変更することで、今後の予算関連に何らかの変化を及ぼすことはないということでよろしいでしょうか。 ○森田UD担当課長 はい、そうです。 ○徳山委員 意見というか、感想に近いのですが、今のお二方の意見と多分同じことになると思うのですが、この計画として進めていくにあたり、何かしら分類しないと計画を進めにくいだろうと思いつつ、ただ、副会長がおっしゃったように、この全部を統括するような仕組みはどこが担うのだろうというのは、一番最初に感じたことです。ソフトとハードの関係にかなり近い感覚を持ちました。 ○八藤後会長 ちょっと議論してみましょうか。ほかにはいいですか。 では、今までのところで、結論を出さなくてもいいのですが、区のほうからコメント等ありましたら。 ○森田UD担当課長 先ほど委員の方からご提案がありました私たちのユニバーサルデザイン推進計画に命を吹き込んで、より具体化していくというご提案は、大変もっともなことで、貴重なご意見ありがとうございました。 また、山田先生からお話がありましたご意見につきましては、まさにそのとおりなのですが、私たちのイメージとしては、「くらしづくり」についてはソフト面のものを入れさせていただいて、「まちづくり」についてはハード面的なものを入れさせていただきました。 その背景といたしましては、やはり何らかの考え方を持って整理しないと施策体系ができないものですから、一番分かりやすい方法として、一応そういう形をとらせていただいております。これは単純に私たちの計画を生み出した背景のご説明でございます。 また、「ひとづくり」というのですか、先ほど徳山委員からもお話がありました、人の心をより、ユニバーサルな心を根づかせているという内容につきましては、「思いやりのある「ひとづくり」」という中にまとめさせていただいて、具体的には資料4の1ページ目の中で、「ユニバーサルデザインの普及啓発」、「ユニバーサルデザインの教育」、「多様な人々との連携」、私たち「職員のユニバーサルに対する意識の向上」のような項目をつけて、ユニバーサルに対する思想を皆さんに広めていきたいという形になります。 ○八藤後会長 ありがとうございます。資料2にありますが、区のほうで4つの視点を挙げたわけなので、この委員会というか、あるいはこの所管課だけではなくて、ほかのところも同じようなことをやっているのでしょうか。 ○森田UD担当課長 おっしゃるとおりです。ユニバーサルデザイン推進計画以外にも、福祉に関する計画や、就労に関する計画など、区はいろいろあるのですが、基本的には全て基本計画の4つの視点を踏襲しています。具体的には、基本計画の中では「行財政」になっているのが、私どもの計画では「しくみづくり」と言葉は変わっていますが、そういうマイナーチェンジはありますが、基本的には会長のおっしゃるとおりです。 ○大山委員 例えば、今、私の所管しているところでは、総合交通計画の改訂版をつくるために審議会をやらせていただいているのですが、それもやはりこの4つの視点で切り分けて、体系づけていくということをやっておりますので、区の計画については全てこういう形で行っております。 計画によっては厳しいのではないかというものもあるのですが、こういう区分けで施策を組んでいくという形でやらせていただいています。 ○八藤後会長 分かりました。そうしますと、山田副会長がおっしゃったように、我々のほうで、そのような考え方に切り分けるというか、考え方を変えるということも、ある程度必要なのかというような感じはしました。 本当は、一つ一つ全部独立しているわけではないのだけれども、私なりに解釈すると、こうやって分けて配置しておくと、何か漏れたものがないかとか、これで一応、このタイトルの部分は漏れなくできているのだろうかというのが、まずはチェックできるというメリットは確かにあるのかとは思います。 ただ、今までご発言された委員の方々の共通した意図としては、やはり相互に影響を及ぼしていたりしているので、これ1個の中に入ると、その中だけでしか物事が進んでいかない、あるいはそこの所管課だけがそれを一生懸命やることになってしまわないかという懸念があるのではないかと思います。 ちょっと難しい質問をしてしまいましたが、一旦分けられたら、これは自分の仕事といって、ほかのところとは連携しないで進んでしまうようなことはないのかということを確認したいのですが、いかがでしょうか。 ○大山委員 この「新旧相関図」もご覧いただいて、旧の計画についても、「くらしの場づくり」、「ものづくり」、「ひとづくり」というような形で分類されておりましたが、これはユニバーサルデザイン推進計画という大きな考え方の中で、こういう区分けをさせていただいております。当然、道路部隊は、道路の段差をなくすなどといったところにはなりますが、やはり本来的な考え方に基づいてやっていくということになります。 常に全体を見ているかというと、なかなかちょっと断言はできませんが、基本的には全体の考え方に基づいて、自分の分野ではそういうことを考えていこうというような発想になっていると思っています。 ○山田副会長 一つ間をとったみたいな話なのですが、今、「くらしづくり」のほうにあります「@だれもが円滑に移動できる手段を確保する」は、移動系が多い「まちづくり」のほうに行くというような話ですといかがかと。 これが例えば、放置自転車の対策をしますよということで、「くらし」のほうには「撤去と指導をする」と書いてあります。撤去と指導だけでは対症療法で、根治療法にはならない。ですから、当然ながら「ほかに駐輪場を整備しますから、そちらにとめてください」というような誘導を行うこともあると思います。 それから、シルバーカーや、オンデマンド交通を支援していくという、高齢者の外出を支援していくとすると、当然ながら、オンデマンドで車が寄せられるような場所をつくるとか、シルバーカーをとめておける場所をつくるというようなハードの話と、どうしても切り分けることはできない。 というと、これが違う柱にあるのは、総合的に政策として展開して、まちをつくっていくという部分だと問題があるのではないかというように思いました。こういったところは連携がとりやすいような配置はどうかと考えました。 考え方ですが、基本的な生活の場として、家、住宅があって、そこで使っているもの、今の製品等があって、そこにコミュニティがある、これが今、青で示されている「くらし」の部分。 そこから少し出たところに移動の空間や設備があり施設がある。こういったものが「まち」であると。 こういう考え方ですと、基本計画とも齟齬がなく、かつ、ある程度総合的にものを考えていくというところにもなるのではないかと思いました。 そのためには、住宅の関係は、緑の「まちづくり」のほうから、青の「くらし」のほうに行けるといいのですが。 公共住宅があって民間住宅があって、民間住宅、公共住宅を含めて、住宅確保要配慮者に向けた住まいの確保。お住まいになりたい方を適切なおうちに結びつけられるような状況があるという形ですと、割に、今までやってきたことともつながりながら、できるのではないかと。 ○八藤後会長 いい案をいただきました。 私からも提案です。緑の中にある「まちづくり」で、住宅系。資料3では、「住宅」とは書いていませんが、細分の中にはあるということなので、区が建設というのか、かかわる住宅施策について、新しい項目を起こして「ひと」のところに入れてみてはどうかということです。 それで、「くらし」の青のところにある「@だれもが円滑に移動できる手段を確保する」を緑のほうの「まちづくり」に入れてはと。そうすると、今まで考えていた、今までやってきた内容とも、ある程度整合がとれるのではないかということですが、いかがでしょうか。 ○大山都市建設部長 ご趣旨についてはよく分かりました。ちょっとまた、それも踏まえて検討させていただければと思いますが、趣旨としては、やはり「くらし」というのは、そこが生活の場であるというところを重きに捉えていくということと、「まち」のところについては、その人たちがどうやって町の中を移動できるのかという部分に視点を捉えたらどうかというご趣旨でよろしいですね。 ○山田副会長 移動もそうですし、各種施設を利用されることについてもそうです。 ○大山都市建設部長 その人が、暮らしの場から一歩離れていく場面を想像したときの施策と、暮らしていくときの施策と、ちょっとそういう切り分けはどうかということですね。 ○山田副会長 そうです。 ○大山都市建設部長 理解できましたので、少し検討させていただければと思います。 ○八藤後会長 どうもありがとうございます。引き続き、ご意見ございますか。 ○川口委員 先ほどご説明の中でも、資料3の「目指すべき姿」、将来像については、ここで議論をという話をされていたと思います。 今、拝見する限り、この「「思いやり」と「こころづかい」があふれるまちづくり だれもが安心して暮らせるまち 足立」って、すごくいいことを言っているのは伝わるのですが、ものすごく他人事というように感じております。みんなが思いやりを持って誰かを守っていくというイメージを感じはするのですが、もっと自分事に捉えて、自分達のまちを自分達で良くしていくのだという思いを持って取り組んでもらうのであれば、「私が私らしく暮らせるまち」みたいな将来像のほうが、もっと皆さんに加わっていただけるのではないかと感じています。 ですので、将来像の目指すべき姿を、皆さん、ここの会議の中で、どういうものがいいかというのを、もうちょっと活発に意見を交わしていただけるといいなと感じました。 ○八藤後会長 ありがとうございます。これは、事務局の説明のときには、従前と同じというようなことだったのですが、これは、区としては、変えない方が良いという意味かと私は思ったのですが、いかがでしょうか。 ○森田UD担当課長 基本的には、先ほど大山部長から説明したように、区の施策体系全体を基本計画の4つの柱に合わせるという流れになる前は、推進計画をそんなに大幅に見直す考えはなかったのです。その中で将来像についても、現行どおりでいいと当初思っていたものですから、このようになっているのですが、皆様方のいろいろな活発なご意見の中で、やはり将来像については、他人事ではなくて、私が私らしく暮らせる、よいまちにしたいというお気持ちで、委員の皆様方はお忙しい中いろいろ議論していただいているので、そういう意味では、事務局としては、内容に合わせて将来像の表現を変えるのは当然のことかとは思っております。 ○八藤後会長 ただいま川口委員から出していただいた意見についてはいかがでしょうか。せっかくこの目指すべき姿についてお話がありましたので。 今、私が私らしく生きるというか、暮らせる、そういうまちを目指すみたいな。なかなかこの場で、きれいな日本語は浮かばないかもしれませんが、こういう趣旨にしたらどうだというようなものがあれば、あとは事務局で考えていただいたり、後日、我々のほうで寄せたりしてもいいのではないかと思います。 今の、「私が私らしく暮らせる」というのが非常に完成度は高いので、これ以上のものは出にくいのではないかと思いますが。 ○工藤委員 先ほどの続きにもつながってくるのですが、先ほどから言っているグリーフケアという考え方があるのですが、ただ、それはあくまでも日本的なものではないので、それを日本的に考えるとすると、やはり寄り添うということなのです。 地域活動をしている中だと、寄り添ってあげるとか、寄り添われるというほうの人がやはり多くて、本当の意味の寄り添う、つまり古い言い方で言うと思いやりを持つというのは、川口委員が今おっしゃったような、自分がまずしっかりと立ち上がることができる、届くところまで取りに行くことができる。そういうことができる心のあり方が一番大切だとやはり思っていまして、ではそれをどこにお願いするかというと、やはり住んでいる、こういう計画の中に、この言葉からそういうことが感じられるものが伝わると、一つ前にまた進めるのではないかと思うのです。 私は、一番今に合う言葉というのは、寄り添う視点、これが現状よく使われ始めていると思います。テレビ関係、メディア関係でも少しずつ増えている言葉なので、そういうのを少し組み込んでいただけると、すごくうれしいなと思います。 ○八藤後会長 分かりました。寄り添うというのは、自分が主体的になって、その人のことを考えて自分で行動するという意味が含まれているということですね。 少し余談ですが、最近、ちょっと障がい当事者がいる会議で、「今までは、行政などに、『おれたちのために何をやってくれるのだ』というようなことを言ってきたが、そうではなく、これからは、自分たちはこういうことができる。少しその支援してくれるといい」と、今まで行政、あるいは第三者に求めていたものを、自分が主体となり活動してよくしていこうという発言がありましたので、今の話ととてもつながると思いました。 ○工藤委員 今のお話を受けて、やはりそれが、この基本構想で出てくる「協創」の部分につながっていると思いました。もっと民間の方とともにお互い対等な関係でいられるというのが、そこなのかと思っています。 でも、それでもやはり届かない方たち、手を出そうとしても、そこまで行けないような問題も常にあることなので、せめてそこに踏み込まれれば、今まで頑張って横串をやっていらしたユニバーサルデザインの委員会を含めた行政のご担当者の方たちの思いにも、多分つながっていくのではないかと思い、意見を言わせていただきました。 ○八藤後会長 大変いいご意見ありがとうございます。せっかくなので、このあたりのことで何か追加の意見があれば、伺いたいと思います。 ○山田副会長 今、出ているキーワードは、どれもとてもいいと思います。さらに「くらしづくり」の柱の中には「共生社会のしくみをつくりますと」とあります。これは、今、キーワードになっているところでもありますし、「寄り添う」や、「私が私らしく」がそれぞれ立ってくると、お互いに譲らなければいけない部分があったり、認め合いや、違いも含めて、それぞれしようがないところがある、というところが出ているといいと思いました。 今のタイトルだと、「思いやり」と「心づかい」というのが、どちらもソフトのほうの話だと思っていたので、「心づかい」をハードのつもりで使ったのか分からないのですが、物理的な介入をどのようにしていくのだというところに、多少踏み込めるような言葉があるといいのかと思っていました。 ○八藤後会長 「思いやり」と「心づかい」はどう違うのだと聞かれたときに、もう少し分かりやすくしたいというのはありますね。「心づかい」とおっしゃったのは、ではそのために、いろいろなハードやシステムなどをどのようにしたらいいのかを主体的に考えていく。そういうことがもっと分かるような言葉だといいということですね。 今すぐここでいい一文が浮かばないのですが、もし今日終わるまでに浮かべば、後でご披露いただければと思います。そうでない場合には、事務局に任せて、私や副会長を交えて今日の意見をもとに考えてみたいと思います。とても根本的なところの、いい話ができたと思います。 また、この件についてありましたら、後でお話いただければ結構です。 それでは、資料4の内容について議論を進めていきたいと思います。 この議論に入る前に、私から確認の質問を事務局にしたいと思うのですが、「新規」と書いてあるのは、旧個別施策のような形で、何か新しい項目が立っていくのでしょうか。 もう一つは、旧個別施策の中からなくなったものはあるのでしょうか。 この2点ですが、いかがでしょうか。突然で済みません。 ○林田UD担当係長 旧個別施策の欄に「新規」という記載があるものにつきましては、現在のユニバーサルデザイン推進計画にない個別施策になります。 各所管と意見交換が終わっていない状況なので不明確ですが、事業が入ってこない施策欄がでてくる可能性があります。 ですので、そこのところについては枠だけつくって、今後何かを入れていければという形になる可能性があるということで、ご了承いただきたいと思います。 もう1点の、今まであったもので、なくなってしまった事業があるかどうかというご質問ですが、現計画には1−Nに「バリアフリーの基本構想を策定する」という個別施策がありました。 個別施策のバリアフリー基本構想自体は策定が済み、今後はその基本構想の内容に基づいて、道路整備、公園整備、施設などの整備に反映していく予定ですので、その施策についてはなくなっております。 それ以外については、なくなっているものはないと思います。 ○森田UD担当課長 補足ですが、皆さんのお手元の「足立区ユニバーサルデザイン推進計画」の20、21ページをお開きいただきたいのですが、こちらがご案内のとおり、現在の推進計画の体系図です。この一番右側の列、区が実施する個別施策、全部足すと38施策ありますが、こちらの内容が、お手元の資料4の旧個別施策の内容になります。 この旧個別施策の内容を、今、私ども事務局で案としてお示しした新しい個別施策のどれに当てはまるのかを具体化したのが、この資料4の内容だとご了承していただきたいと思います。 あと、最後の補足ですが、事務局でご説明しました「バリアフリー基本構想を策定する」という施策ですが、足立区のバリアフリー基本構想は、現在、この本庁舎周辺の基本計画ができております。区内で、全部で5つのバリアフリー基本構想をつくろうと想定しているのですが、現在できているのは庁舎周りだけで、残りの北千住とか綾瀬、竹の塚とか西新井はまだこれからなのですが、まちづくりの動向を見据えないと、いつバリアフリーの基本構想をつくっていいのかという時期が明確にならなかったので、今回は割愛させていただいたということです。 以上でございます。 ○八藤後会長 ありがとうございます。もしご質問があれば、議論のときに言っていただければと思います。 この「新規」と書いてあるだけのものについては、今のご説明では、本当にやる気があるのかとも捉えられかねないのですが、こういう項目がありますから、関係する所管課はちゃんと目標を立ててくださいねという強いメッセージを与えるためのものであるという理解でよろしいでしょうか。 ○森田UD担当課長 はい、おっしゃるとおりです。 ○八藤後会長 そのとおりでいいですか。分かりました。 では、最初は「新規」というだけで、具体的な施策が出ていない状態で出るけれども、その後、これについては速やかに出てくるということですね。 ○森田UD担当課長 申し訳ございません。ちょっと事務局の説明が不足していました。資料4をご覧いただきたいのですが、左から4行目の「ひとづくり」を申し上げたのですが、「ユニバーサルデザインの個別施策(9施策)」がありますが、この新規の施策につきまして、左から数えて5列目に「主な事業」が書いています。具体的に、1つ目は「ユニバーサルデザイン講演会」とか、「社会福祉講座」など、こんな内容が入っていくと考えています。 ○大山都市建設部長 実際、一番右側の「旧個別施策」の新規というのは、旧個別施策ではなかったものが「新規」と記載しております。今、課長よりお話しした主な事業のところで、こういう事業が想定されるだろうというものを記載さていただいてはおりますが、これから各所管とのやりとりによっては、これが増える場合もありますし、また若干違うものになる場合もあります。 ○八藤後会長 分かりました。あくまでも旧施策との比較であり、この「主な事業」と書いてある内容が、おおむね入ると想定されるだろうということですね。よく分かりました。ありがとうございました。 では、早速、議論に入りたいと思いますが、資料4のについて、「ひとづくり」から始めるわけではございませんので、4つの施策、どれでも結構でございますので、質問、ご意見いかがでしょうか。 ○金子委員 質問していいですか。今、課長が言われた38施策ありますよね。その38施策は、資料4の旧個別施策のどこかに必ず入っているということでいいのですか。 ○森田UD担当課長 はい。そういうご理解でいいです。 ○大山委員 さっきの「バリアフリー基本構想」については除かれているのですよね。 ○林田UD担当係長 はい。ここに記載がないものもありますが、「バリアフリー基本構想」以外の現計画に入っている内容については、全て新しい計画の中のどこかに盛り込んであると考えております。 ○八藤後会長 どうぞ、ご質問も含めてご意見いただければと思います。 ○川口委員 「ひとづくり」の中で、今、高齢者、障がい者、外国出身者の団体育成というのが挙がっていますが、社会的弱者と呼ばれる人たちの中には、今、一番重きを置かれているLGBTの支援団体の育成もあると思いますし、どちらかというと、高齢者はもう既に社会的弱者というには数が多過ぎるかと思っているのと、足立区内で老人クラブの活動は物すごく活発で、支援が必要かと言われると、もう既に支援は十分に行き渡っていると、私はすごく感じています。であれば、子育て支援や子ども向けの支援も、ここに加えていただけたらいいと感じました。 ○八藤後会長 記載がないですね。 ○森田UD担当課長 今、ご質問が2つあったかと思うのですが、まず1つ目のLGBTなどの差別解消ですが、一応、事務局の提案といたしましては、資料4の「ひとづくり」の枝番2の「差別解消に対する理解」の主な事業の中で、「性の多様性への理解醸成活動」の中に入れていくというのが事務局の提案でございます。 2つ目の、子育てが何でユニバーサルのほうに入っていないのかというのは、全くそのとおりで、入っていないのですが、これは意図的と言ったら怒られてしまうのですが、これは内部で検討中に子育て支援事業というのは、ひとづくりの面でも、財政面でも、非常に広範囲にわたっており、ちょっとユニバーサルデザイン推進計画では抱え切れないという話が出たもので、あえて割愛させていただいています。 逆に、福祉計画や、子育て支援計画などの方面に入っておりますので、ご理解いただければと思います。 ○田中委員 妊婦さんも子育てのほうですか。 ○森田UD担当課長 例えばマタニティマークをつけている妊婦さんなどは、おっしゃるとおり、当然ユニバーサルの施策の中の普及啓発には入ってくると思いますが、子育て支援そのものを入れてしまうと、ちょっとなじまないのではないかというのが内部でありまして、こんな形になっています。一応提案ではそうなっております。 ○川口委員 子育て支援の中でも、とにかく妊婦さんや、乳幼児を連れているお母さん向けの支援は、この中に入れていただけるといいと思います。いろいろなことはあると思いますが、具体的に言うと、今、妊婦マークをつけているだけで嫌がらせを受けるとか、小さい子どもを連れているお母さんに対して、本当に「ベビーカーが邪魔」と言う人はたくさんいます。そういうものを、まちぐるみで、期間限定ではあるのですが、子育て中の人たちもちょっと大変な思いをしているという事を啓発していただくためには、ここにあるべきだと思っています。 それから、LGBT理解が2番の「差別解消に対する理解」に入るとおっしゃっていましたが、これはどちらかというと、上から、そういう人たちがいるよ、だから理解してねという施策だと思うのです。だけど、本来であれば、本人たちが、私たちこんなふうにしてもらえるといいな、もっと理解してほしいと思っているのですという人たちが実際いるはずで、その人たちが出てこられない理由の1つは、上からの支援しか今ないということだと思うのです。 この支援団体の育成の中に、LGBTの支援団体も育成しますという一言があるだけで、その人たちの活動が活発になると考えられますので、ぜひここにも、やはり子育てとLGBTは入るべきではないかと思います。 ○八藤後会長 ありがとうございます。明記しないと忘れられてしまうこともありますし。 ○山田副会長 当事者団体が見つかれば、きっとそういうところも入っていると思うのですが、それが今、出ていないので、入っていないのではないですか。 ○大山委員 私、前に総務にいるときに、このLGBTの問題については、やはり社会的にもかなり注目されており、身近な例で、アンケートに、男、女、その他と書くのかみたいな話も話題になりました。前の職場では人権擁護委員さんといろいろなお話をさせていただく機会が多く、その中では、今、山田先生がおっしゃったように、具体的にLGBTの方々を支援する団体の方と接触はありませんでした。多分、今もまだないと思うのです。 まず、職員もそうですし、区のいろいろな行政に携わっている皆さんと、今、こういう人たちが、実際に13人に1人ですか、いらっしゃる。こういう現実を受けとめて、共通理解をするところが大事というのが、このLGBTに関しては、今の区の段階です。 ですので、具体的に支援する団体などが出てきて、いろいろなお話をということになると、ここにもそういう団体を支援するということが具体的に出てくるのかと思います。そこまではちょっと、私の知る範囲では至っていないかというのが、今の状況です。 ○山田副会長 この8番の下でもいいのですが、多様な当事者団体の支援とか、もし何か、これから出てくることがあったら私たちは支援する用意があるし、そういう方たちが、支援がほしいという声を挙げやすいような枠組みを一つつくっておくというような考えはいかがでしょう。 ○大山都市建設部長 ありがたいご提案をいただきました。ありがとうございます。 ○工藤委員 今の意見は大賛成でして、川口委員がおっしゃっているのも、私も日常的によく分かっているので、これだけだとおっしゃるとおりで、ほかの団体などの関連もあるし、行政の中でも、子どもということでくくってしまうと、すごく大変だと思います。 同時に、当事者の団体があらわれない限り、それは困っているから、当事者の団体だってあらわれにくいというのが現状でして、そこをここの心の問題として1つ、そこも含めるように、挙げられやすいような器が、この中にあったらいいのではないのかと思いました。今の意見は大賛成です。 ○大山都市建設部長 この資料をご覧いただくと、本当に個別に限定されているようなイメージもお受けになるのかとも思いますので、今、先生のほうからいただいたご意見も踏まえて検討させていただきたいと思います。 ○工藤委員 例えば、震災で被災された方たちも、住みにくいと感じて、結構大変な思いをされていらっしゃる方も、足立区はちゃんと受け入れて、住んでいる方もいらっしゃいます。そこから先、今度は、自殺につながっていたり、犯罪にもつながっていたりして、多様なケースって本当に身近にあるのだというのを痛切に感じていますので、ぜひよろしくお願いいたします。 ○八藤後会長 そうですね。いろいろな方々が今後、ここで想定していないことも出てくることもありますが、いい案を出していただきました。 そういうことで、ご検討いただければと思います。 引き続き、何かあればどうぞ。どのページでも結構です。 ○田中委員 資料3の足立区の基本構想でいう「協創力でつくる」という内容が、「ひとづくり」「くらしづくり」ということだとすると、「協創力」というのが、どのように全体の計画にかかっているのか、教えていただきたいと思います。 ○大山都市建設部長 ここで将来像とうたわせていただいておりますが、どちらかというと今まで私どもは、協働でつくるということで、「協働」という言葉を使ってまいりました。これって、どちらかというと、区のほうが区民の皆さんにお願いをして、何かやっていただくというイメージが非常に強かったわけですが、「協創力」というのは、区もいろいろな問題を抱える、区民の皆さんと同じ目線で、1つの一員として、区民の皆さんのみずからの発想や行動の中で、区も区のできることをその中でやりながら、いろいろな問題解決を図っていくことや、理想に近づけていこうということで、「協創」という言葉を使わせていただいております。 先ほど、お話があったとおり、「寄り添う」とか、「私らしく」とか、「生き生き」ということも、また検討させていただきたいと思います。今、ここでお示ししていただいている中での「協創力」というところでは、やはり「思いやり」、「心づかい」というところで、誰かに言われて何かをやるということではなくて、区民の皆さん一人一人がお互いに、思い合うとか、感じ合うというような、先ほどの「寄り添う」という言葉に代表されるのかもしれませんが、言われて云々ということではなくて、区民の皆さんが自らこういう発想で、安心して暮らせるまちをつくっていこうということで、事務局としてはこういう表現をご提案させていただいたのだと思います。 ですので、もっとその辺のニュアンスが分かりやすい、先ほどいただいたようなキーワードを盛り込んでいくのも大事なことかと感じた次第です。 ○田中委員 イメージは、こういう形で今までの個別施策ともそれぞれ振り分けられているのですが、「協働」が「協創」になったことで、将来像ということではなく、具体的に施策がどのように変わっていっているのか、またそういうところがあるのかどうか。ということです。 ○大山都市建設部長 「協創」が具体的にどこにあらわれているのかということでしょうか。 ○田中委員 これが全体に、スパイスみたいにかかっていなければいけないのではないのかと、そういうイメージはどうなのでしょうかということです。 ○森田UD担当課長 事務局のほうで、よろしいでしょうか。お答えになっているかどうかわかりませんが、「協創力でつくる」ということで、先ほど部長から説明もあったと思うのですが、今までは区のほうからお願いして、ある団体さんに、区政を前に進めるために、いろいろ汗を流してもらうことがあったのですが、今は、団体と区がお互いパートナーとして、対等な立場でやっていきたいという考えに変化しております。それがこちらのユニバーサルの計画で言えば、資料3の4つの柱の、「みんなに役立つ「しくみづくり」」の中で、「共生社会の仕組みをつくります」と書いているのですが、このように皆でお互いに理解し合いながら、よりよいものに進化させていきたい。そこにスパイスのようにかけさせていただいているということです。 ○八藤後会長 具体的にこういうものに、文言でそれが分かるような形で出すというのもありますが、こういう一大テーマですので、行政施策を進めていく中で、それぞれ、そういうつもりで皆さんやってくださいということですね。 最後の評価のときに、そういうつもりで区民と一緒にやったのでしょうかということが問われるということで、必ずしもここに明文化しなくても、実現はできるのかもしれません。ただ、ここに入れられるものは、今、田中委員が言われたように、少し協力してつくるというニュアンスが入るようなものに置き換えられるものはやったほうがいいかと思います。 では、ちょっとこれは、課題として今日ちょっと投げるということで、ご検討いただけますでしょうか。 それでよろしいですか、まずは。どうぞ、議論を続けたいと思います。 ○影山委員 資料3のほうでも、基本計画の4つの視点から、UD推進計画の4つの柱に流れているということでご説明をいただきました。この資料4の「しくみづくり」のところを見ていたのですが、私の理解が足らない部分もあるかもしれないのですが、「しくみづくり」とは具体的に何を指すのか、言葉の定義が難しいと思いました。 「ひと」と「くらし」と「まち」は物すごく分かりやすいのですが、もともと4つの視点だった「行財政」が「しくみづくり」につながっていて、「みんなに役立つしくみづくり」であったり、「みんなが参加できるしくみづくり」と記載があるのですが、言葉の定義として、誰がいつ何を使う「しくみづくり」なのか、もうちょっとご説明をいただければと思います。 ○大山委員 今のお話を聞いてふと感じたのですが、資料3の柱で見ていただきますと、「みんなに役立つしくみづくり」だとすると、ちょっと分かりづらいと思います。資料4の4ページ目の表を見ていただくと、本来合っていなければいけないのですが、「みんなが参加できるしくみづくり」となっています。 ここのところは区政の課題であって、区民の皆さんがいろいろな部分にご参加いただくための、今までなかなか情報がありませんでした、そもそも参加する仕組みがありませんでした、物を言う場所がありませんでしたというところを取っ払って、いろいろなお考えをいただく。こういう審議会ですとか委員会ももちろんそうなのですが、そういったものをつくっていこうというのが、この4つ目の柱でございます。 ○林田UD担当係長 「くらしづくり」の修飾語ですが、まだその辺はいろいろと修正しているので、どちらが正しいというのはないのですが、統一されていなくてすみません。 ○大山委員 何回も直しているものですから、意味合いとしては、「みんなが参加できるしくみづくり」が趣旨としては分かりやすいかと思います。そういう趣旨でございます。 ○影山委員 「みんなが参加できるしくみづくり」だと非常に分かりやすいなと思ったのですが、この資料4の「しくみづくり」の一番下の枝番7の「非常時に必要な情報を発信する」についてですが、実際に、区政に参加できるしくみづくりという点と、まちづくりの防災の観点と両方あるのかと思っていますが、7番が、この「しくみづくり」に入っている理由といいますか、「まちづくり」でない理由というのは何かあるのですか。 ○大山都市建設部長 おっしゃるとおりで、これはどちらかというと、ここで書いてあります趣旨は、ちょっと一方通行の情報の流れで、区民の皆さんからのリアクションは余り想定していないものです。 どちらかというと、ここの「みんなが参加できる「しくみづくり」」では、情報が区から流れており、区民の皆さんからも、それに対する意見や考え方が来るというイメージを想定していましたので、ここに置いてあると、おっしゃるように、ちょっと違和感を覚えるかもしれません。ご趣旨を踏まえて考えさせていただきたいなと思います。 ○八藤後会長 では、ちょっと宿題ということになってしまいましたが、もし住民から主体的にいろいろな情報をもらうシステムを今後、確立するのだとするのであれば、「しくみづくり」という場所でもいいという気もします。それは内容によると思います。 ○大山都市建設部長 今、会長がおっしゃっていただいた趣旨が、枝番の2でございまして、「区民の意見を区政へ反映させる体制の充実」ということで、主な事業でパブコメですとか区民の声ですとか、こういった審議会委員の公募制度などがございまして、区政に反映させるという部分は、ここでカバーができるのかと思っています。 ○山田副会長 今、会長がおっしゃったのは、住民からのフィードバックを得て、より分かりやすい防災や減災のための情報発信とか情報共有をしていこうという内容であったら、まさにここがよいのではないですかという意味ではないでしょうか。 ○森田UD担当課長 貴重なご提言ありがとうございます。まさにそのとおりで、こちらの情報発信が一方通行ではなくて相互通行になれば、こちらの「しくみづくり」のほうに残してもいいのではないかというご提案はもっともだと思います。 実際、災害ではないのですが、千葉市では「ちばレポ」という、職員の方や郵便局の方が道路を走っていて、陥没があれば、役所に情報が行って、すぐ急行して現場の穴埋めをするとか、そういうのもあることはあります。 そういったものがここに組み込めるかどうか、ちょっと事務局としてもう一度検討させていただいて、残せるものであれば、残させていただければなと考えております。 ○八藤後会長 そういう場合には、具体的にどういう参加方法があるかなどを、もう少しイメージしやすいようにしていただけると良いですね。 ○大山都市建設部長 実験的に「ちばレポ」に、足立区も参加をしていたことがあるのですが、それが日常の行政のツールとして、いまだ確立されていない状況です。その辺が本当に、スマホで撮った情報がそのまま行政に集約されてというところまで行っていれば、ここにあっても非常にいいのかと思うのですが、それは確認しつつ検討してまいります。 ○山田副会長 ツイッターなどは、まさにそういう相互のSNSに乗って情報発信ができるものですから。普段フォローしていなくても、誰かがフォローしていれば、情報共有できる仕組みです。そういったものは、既に入っているように思います。 ○八藤後会長 では、それでちょっと、引き続きご検討いただきいと思います。 今、こういう話が出たので、ちょっと私から。黄色い「しくみづくり」の枝番2などに、いろいろな声を寄せてもらうというようなことだと思うのですが、パブコメなどは最も代表的な例ですが、最近、足立区などでも、「不法投棄があったら、すぐここに連絡してください」とか、「何かあったらこちらに連絡してください」みたいなホットラインがあったと思います。それから、最近、国道でも道路の陥没や異常を見つけたら知らせてくださいなど。それで自分たちのまちがよくなっていると実感できるような、日常的な意見を一人一人から吸い上げられやすいようなシステムを、これからちゃんと整備していくというのは、多分、行政としては、今トレンドになっているのではないかと思いますので、このユニバーサルデザインのことについても、ぜひ積極的にお考えいただけるといいという意見です。 ○徳山委員 同じく、「みんなが参加できるしくみづくり」の枝番の1、「ユニバーサルデザイン推進計画の適切な進捗管理」ですが、事業として、PDCAサイクルに基づく評価とありますが、どうしても個別施策がたくさんあるため、淡々と評価していくという印象があります。そこを横串で評価するだけではなく、調整や全体のコーディネートの役割をユニバーサルデザイン担当課が担っていると思います。 評価というだけではなくて、コーディネート、連携するというようなニュアンスを加えていただくと、事業としては変わらないのかもしれませんが、「連携」、「コーディネート」という言葉を入れていただくといいと思います。 ○八藤後会長 今までも確かにそういう役割は担っていただいていたとは思いますが、明文化して、より責任の所在をはっきりさせるということは、今のご意見のように必要かとは思いますので、ご検討ください。 ○田中委員 「くらしづくり」のところで、行動計画の「安心」のところには枝番5、6しかなく高齢者が入っていなかったりしています。「だれもが」なので、対象となる人が、さっきの妊婦さんや、お子さん連れなどという切り口で言うと、同じように並ばなければいけないと思いますので、見直していただければと思います。 それと、その中に、ペット連れというのも対象にしてはどうかと思います。僕は犬を飼うようになりましがた、意外と連れて行けるところは限られている。これは考えてもらえないかと、思うようになりまして、家族と一緒、家族以上ではないのかと思うくらいご執心している人もいると思うので、ペット連れも入ってもいいのかと思いました。 それと、そもそもではないのかもしれないが、「環境」というキーワードは、ユニバーサルデザインの中には出てこないのでしょうか。 それと、もう一つ。今の中で、「まちづくり」の12番に入るのかどうか分かりませんが、タクシー乗り場というのも入ってもいいと思いました。 ○八藤後会長 ありがとうございます。「環境づくり」とか、「何とか環境」というのは、実際にユニバーサルデザインを実施する場合に、ほぼ同義語なのだと思います。ハードだけでなく、施策や人の心、気持ちなどものも含めて、自分から見て周りは全て環境ですので、そういう意味で幅広く使うことが多いです。そのため、「環境」という言葉を使うと、何でもありということになるので、こういうのには使わないほうが、対象がはっきりしていいと、個人的には思っています。 あと、今のペットの話は、避難所などで問題になっていますね。ああいうこともありますが、日常生活の中で、もう少し重視しているようなところも出てきているようです。 ちなみに、飼い主からすると、「ペット」という言われ方は、いろいろと後で文句が出てくる場合があると聞いております。 多様な意見が出ましたが、いかがでしょうか。 ○大山都市建設部長 先ほどお話がありました「多様な」という部分は、先ほどの件も含めて考えさせていただきたいということと、ペットについても、少し考えたいと思います。 あと、タクシー乗り場については、タクシー乗り場という個別で出すのがいいのか、駅ということで考えるのがいいのか、少し考えさせていただければと思っております。 ○八藤後会長 ペット共生住宅などというのもありますが、ほかの自治体の様子をちょっと調べてみてください。 ほかにございますか。 ○山田副会長 恐らく田中委員がおっしゃったことと重なるのですが、所管を教えていただきたいのです。例えば母子家庭の方の支援というのは、何課になるのですか。 ○大山委員 子育て支援課ですかね。いろいろな面で、例えばその方が生活保護を受けていらっしゃれば、当然、福祉事務所の職員も担当しますが、特に母子家庭ということであれば、子育て支援課になります。 ○山田副会長 そうしましたら、「くらしづくり」の枝番の8の居住支援のところに、福祉事務所と子育て支援課さんを入れていただきたいと思います。今は「高齢者や障がい者等」となっていますが、母子家庭も入居拒否がすごく多いです。どういう方がお困りになっているかということを、まず把握するところから協議会は始まりますので、福祉事務所なども入られるとよさそうです。 ○工藤委員 うちは猫が4匹おりますが、もう家族ですね。 「まちづくり」の12番、「駅舎やバス停のユニバーサルデザインの支援」というところですが、主な事業に「駅舎サインの整備支援」とあります。竹ノ塚駅は、今、高架化でどんどん変化していて、ここに数日前にエレベーターを利用される外国人の方がいらしたのです。今、工事中なものですから、おじいちゃま、おばあちゃまもたくさん並んでいるし、大きなバッグを持っている人たちも並んでいる。だけど問題は、あの竹の塚という地域は、非常に多様な方たちがお住まいのエリアですので、大きなピクトグラムやサインがあっても、分からないのです。 狭いので、エレベーターの中もいっぱい入っていて、それも杖をついて歩かなければいけないようなおばあちゃまが出てくる。バギーを持ったの外国人の人は意味が分からないためか、すぐ乗ったほうがいいのだと思い、エレベーターの真正面で待っているため、いつまでたっても出られない状態になってしまっている。 西新井にも、エンブレムホステルがあり、観光客の方も含めて、すごく外国人の方が多くなってきています。だから千住以上にグローバルな対応をしていかなければいけない。 ですので、サインのあり方一つにしても、ただサインを設置するだけではなく、人の力で何とかカバーをしていかなければいけないと感じています。 ○八藤後会長 ありがとうございました。私からも追加で、一言。 サインというのは、看板だけではないのです。いろいろなインフォメーション、音響サインなど、いろいろあると思います。 最近、ちょっと話題になっているのは、恐らく中に入っていらっしゃるのだと思うのですが、発達障がいの方は、少し並び方が複雑だと、どこに並んでいいのか分からなくて、結果的に割り込んだ感じになってしまう。でも、例えばラインが一本引いてあるだけで、それが解消したという例もございます。広い意味でサイン計画なのだと思うのですが、つくり方で、まだまだ我々がこれから取り組まなければいけないことがあるのではないかと思わせられる事案でした。 ○大山都市建設部長 区には鉄道立体推進室という部署があり、東武鉄道と日常的にやりとりしております。 エレベーターには、今は仮設ですので、あの大きさですが、本設の場合には15人以上乗れるようなものになるということですが、今、先生からもお話しいただいた、立ち位置に印をつける工夫など、なるほどと思う部分がありました。 今、いただいたお話については、そういうお声があったことで所管にお伝えさせていただければと思います。 ○工藤委員 あそこは結構な利用者の方がいらっしゃるので、ぜひよろしくお願いします。 ○金子委員 竹ノ塚駅のエレベーターを利用している車椅子の方がいらっしゃって、いつでも、バギーの人とか、あるいは普通の人、お年寄りでも、結構並んでいる。乗りたいと思っても、2?3回待たないとだめだと言っていたのを聞いたことがあります。それはなぜかというと、11人乗りだからなのです。11人乗りでは狭くいため、本設の時には、15人乗り以上ということを何回も区や東武鉄道に要請したりしましたが、今、部長さんがおっしゃった15人以上というのは、ほぼ決まりですか。 ○大山都市建設部長 また次回、確認してお答えはしたいと思いますが、15人以上乗れるようなエレベーターを設置するということを考えているという話を、聞きましたので、ほぼ確定なのではないかと思います。 また次回にでも、確認した情報をお話しさせていただければと思います。 ○八藤後会長 推進会議の席でも意見があったということを、何らかの形で伝えていただければと思います。 時間がちょっと迫ってまいりましたが、ほかにございますか。 ○川口委員 繰り返しになるのですが、「ひとづくり」と「くらしづくり」の中で、たくさんの「児童」とか「高齢者」、「障がい者」、「外国出身者」という言葉が出てくるのですが、「ひとづくり」と「くらしづくり」のところは、どの項目も共通して、子どもとか、このくくりに入らない人たちへの支援も一つ柱として入れるか、もしくは、例えば「ひとづくり」の枝番6、7、8の、「高齢者」、「障がい者」、「外国出身者」の支援団体の育成を全部まとめてしまって、そういう社会的に支援が必要な人たちの団体の育成みたいな形にしていただければ、もうちょっといろいろな方が入りやすいかと思うので、「ひとづくり」と「くらしづくり」の中で、さっき先生がおっしゃっていたように、「だれもが安心できるコミュニティを充実させる」のところに、子どもがないなどということも含めて、一度見直しをしていただけるとありがたいと思います。 ○八藤後会長 ありがとうございます。そういう意味で、「多様な人々」という記載が、それぞれのページに出てくることになると思うので、整合性を確認していただきたいと思います。 ありがとうございます。ほかにご意見は、ございますか。 では、よろしいでしょうか。今日も活発な意見をありがとうございました。 それでは、さまざまなご意見ありましたが、事務局は今回の意見を参考に改定作業を進めていただきまして、必要に応じて、私や山田副会長、関係委員などにもご相談の上、改定していただければと思います。 では、本日の議事は終了しました。委員の皆様においては、活発なご議論、ご意見をありがとうございました。 それでは、進行を事務局にお返しいたします。 その他(1)ユニバーサルデザイン推進会議の区民委員の公募について ○林田UD担当係長 それでは、簡単に説明させていただきたいと思います。 資料6をご覧ください。来年度からまた新規体制ということで、委員を改定ということになりますので、今年度中に新規委員の募集を始めたいと考えております。 公募要領としては、表記のとおりになっておりまして、応募資格は今まで25歳以上となっていたのですが、18歳以上ということで、年齢制限を下げさせていただいております。 会議の開催回数も、今までは年4回という計画でしたが、とりあえず前回ご提案させていただいたタイムスケジュールから検討させていただきますと、年3回程度と、1回減るような形になるかと思います。その旨もご連絡させていただきたいと考えております。 今後、あだち広報12月25日号の掲載から募集を開始させていただきたいと考えております。募集期間としましては、来年1月31日までとし、その間に必要な書類をご提出いただくということになります。 例年どおり、経歴書、応募理由、論文を、あわせて提出していただくことなっております。以上がご報告になります。 ○森田UD担当課長 それでは、第19回足立区ユニバーサルデザイン推進会議を閉会とさせていただきます。本日は貴重なご意見を多数賜りまして、誠にありがとうございました。 次回の第20回ユニバーサルデザイン推進会議は、2月中旬ごろに予定。 閉会