第2回 足立区ユニバーサルデザイン推進会議 平成25年9月3日(火)14:00〜16:00 足立区役所 南館4階作業室 《出席者》敬称略 推進会議委員 八藤後 猛、山田 あすか、浅香 孝子、吉原 芳枝、金子 孝一郎、鈴木 圭子、足立 義夫、田中 克己、大津 弘之、石川 和亮、定野 司、西野 知之、岡野 賢二(名簿順) 事務局 (都市建設部ユニバーサルデザイン担当)須藤、小故島、伊勢谷 (総務部総務課)緑川 (福祉部障がい福祉課)近藤、本田 コンサルタント 鰍kAU公共施設研究所)松沼、池田 傍聴者:なし 《次  第》 1.第1回ユニバーサルデザイン推進会議「議事録」の作成について 2.第2回ユニバーサルデザイン推進会議「議事録」署名人の指名について 3.推進会議の議事 1)第一回ユニバーサルデザイン推進会議の委員意見と区の対応について 2)ユニバーサルデザイン推進計画(案)について 3)質疑応答 《事前配布資料》 ○足立区ユニバーサルデザイン推進会議委員名簿 ○資料−1 第一回ユニバーサルデザイン推進会議議事録 ○資料−2の1 第一回ユニバーサルデザイン推進会議の委員意見と区の対応(今後の方向性)について ○資料−2の2 ユニバーサルデザインの認知度調査(足立区政に関する世論調査項目)について ○資料−3の1 足立区ユニバーサルデザイン推進計画・骨子(案)について<全体構成フレーム> ○資料−3の2 足立区ユニバーサルデザイン推進計画・概要(案)について ○資料−3の3 第4章 5つの柱の実現に向けた個別の行動計画 行政のアクションプログラム(一覧表) 《席上配布資料》 ○カラーユニバーサルデザインガイドライン ○あだち防災マップ ○冊子(無料で講師を派遣します「あだち学び応援隊」) 《意見交換》 ●世論調査について (石川委員)問31について、回答の返信が無かった人は「知らない」に含めるのですか。それとも、返信があった人だけを対象に集計を行うのですか。 (事務局) 返信があった回答数をもとに集計を行います。 (大津委員)アンケート対象は無作為抽出とのことですが、年齢別に回答者を抽出することはできないのでしょうか。 (事務局) 回答用紙に年齢を記載するようになっています。 (大津委員)場合によっては、回答者の年齢が偏ってしまう可能性もあると思いますし、年齢別に出せば、分析にも役立つのではないかと思います。 (八藤後会長)3000部配布となると、通常はそれほど対象者が偏らないと思いますが、回収率では若干年齢の偏りが出てくる可能性はあります。比較的高齢者の回答が多くはなるとは思います。 (岡野委員)前回の世論調査は、3,000サンプル発送し、回収した1,999部で集計をしています。年代別、性別、地域別、職業別などに分類し、クロス集計をかけています。 (事務局) 年代別に関しては、20歳代から70歳代以上それぞれから回答いただいています。 (八藤後会長)人口比に対する回答率はどうなっているのでしょうか。 (事務局) 人口比に対する回答率は、この場では分かりません。 (田中委員)世論調査の構成でユニバーサルデザインについては、7項目になっていますが、もっと上位の項目にすることはできなかったのでしょうか。また、「ユニバーサル」と「デザイン」の意味が記載してあれば、より回答しやすいのではないかと思います。また、スペースの関係もあると思いますが、UDと省略することで、読んでいるうちに何のことだか分からなくなってしまうと思います。 (事務局) 世論調査の優先順位もあるかと思いますが、ユニバーサルデザインについては急遽項目を増やしてもらった関係もあり、今回は7項目になってしまいました。UDと略したことに関しては、スペースの関係から致し方なくそのような記載としました。世論調査については、来年度以降も実施していく予定ですので、改善を図っていきたいと思います。 (石川委員)世論調査結果から、ユニバーサルデザインの普及等の目標は立てるのですか。せっかく調査を行うのですから、目標をもって取組むべきではないかと思います。 (吉原委員)世論調査の質問内容は、経年変化を確認するためにも毎年ある程度同じ内容にした方が良いと思います。 (事務局) 世論調査は、毎年実施されていますので、継続してユニバーサルデザインに関する質問を入れていきたいと思います。世論調査の結果がまとまるのは来年3月頃ですが、途中段階で単純集計程度はご報告できると思います。その結果から、どの程度の目標設定が可能か、みなさんで議論頂ければと思います。●あだち“学び”応援隊の冊子について (石川委員)講師を要望したところに、講師が派遣されるのでしょうか。ということは、熱心な先生がいる学校には何回も講師が派遣されると思いますが、反対にそうでもない学校には、あまり派遣されず、生徒への対応にむらがでてしまうと思います。 (事務局) 可能性はあります。否定はできません。 (浅香副会長)小学校で授業に組み込むことはなかなか難しいとのことですが、どのような理由からでしょうか。 (事務局) 既に様々な取組みを行っている中で、新たにカリキュラムの1コマに盛り込んでもらうことは、なかなか難しいのが現状です。ただし、現場の先生方に対して区からPRし、利用促進を図っていく必要はあると思います。 (吉原委員)冊子などは、全校に配布することは可能だとは思います。 (事務局) 今年度の実施は難しいですが、子供向けの冊子や映像など様々な媒体は考えられると思いますので、配布するだけではなく、関心をもってもらえるよう、工夫していきたいと思います。 (浅香副会長)小学校6年間のうち、どこかの学年でユニバーサルデザインに関して学ぶ機会を設けてもらえれば良いとは思います。 (事務局) ユニバーサルデザインについて、実際に学校の授業で取り扱われているのか調べました。小学校では、6年生の社会の教科書に記述があります。また中学校では、家庭科や技術の教科書にユニバーサルデザインについての記述があります。 (大津委員)これは、足立区で使われている教科書ですか。 (事務局) はい、現在使用されている教科書です。 (石川委員)バリアフリーの記述であれば、より多くの記載があるのでしょうか。 (事務局) バリアフリーであれば、より多くの記載があります。 (八藤後会長)総合的な学習時間の中で、障がいのある方を招いて授業を実施するなど、先生方がプログラムを組んで実施している場合もありますので、各学校でのユニバーサルデザインの取組み状況については、総合的な学習での取組み内容についても調査してみるのも良いかと思います。 (八藤後会長)あだち“学び”応援隊については、配布先によって例えば表紙を変更した方が良いと思います。学校の先生方を対象にしたものであれば、「学習の中に組み込んでみませんか」など、各対象者が興味をもつ構成にした方が活用促進により効果的だと思います。 (大津委員)この冊子は初めて見たのですが、どこで配布しているのですか。 (事務局) 庁舎内の地域のちから推進部の地域文化課で配布しています。また、インターネットで掲載しています。 (大津委員)マンションの自治会活動に携わっていたが、情報を知っていれば、マンションのイベントに利用することもでき、このような取り組みを知らないことは非常にもったいないことだと思います。 ●推進計画(案)などについて (八藤後会長)資料3−1において「めざすまちの目標像」が一番上にあった方が構成として分かりやすいと思います。 (石川委員)区民に対する取組みとして、「講演会に来てください」「読んでおいてください」など、何々してもらうものばかり。第1回推進会議で、山田委員よりシステムにのせていくのが良いとの意見がありましたが、ある程度強制的にシステムにのせていかないと普及していかないと思います。「講演会に来てください」では、病院関係者や介護されている方ばかりで関係ないと思っている方は来ないと思います。例えば、子どもの健康診断や免許の更新など多くの人が必要に迫られて集まる場所でユニバーサルデザインの話を取り入れることはできないでしょうか。また、そうでもしなければなかなか広まらないと思います。 (吉原委員)例えば、足立区が独自に採用しているマークなど、ユニバーサルデザインであることが分かる認定マークはあるのですか。 (八藤後会長)バリアフリーの建物に関しては、ある一定水準を超えた建物についてはハートマークの認定証が全国にあります。また、カラーユニバーサルデザインに関しては認定機関があり、例えばその認定を受けた印刷物に関しては、認定マークが入ります。 (吉原委員)我々が知らないだけで、実はユニバーサルデザインに配慮されているものというのは身近に数多くあると思いますので、ユニバーサルデザインであることが分かるマークは、PRにも役立つと思います。 (金子委員)足立区では、視力障害の方がトイレを利用する際に、男女の区別が分かるように、トイレの入口にそれぞれ異なる色が塗られた丸・三角・四角のプレートを設置しましたが、区民及び行政内でも広く周知していくのでしょうか。 (事務局) 公園の公衆トイレなどで設置を進めていますが、その意味の周知はきちんと行っていく必要はあると思います。 (金子委員)推進計画では、具体的整備計画は記載されないのでしょうか。 (事務局) 個々の事業の具体的な数値目標を載せることは、難しいと思います。 (岡野委員)子供やお年寄り、事業者などそれぞれに向けた事例集をつくっていくことは考えており、その中で良い事例を紹介し、ユニバーサルデザインの普及を推進していくは可能であると思います。 (西野委員)公共施設であれば、数値目標を立てることも可能かとは思いますが、民間施設に対しては、現存の多くの事例をPRすることで、ユニバーサルデザインの取組みが加速させることが良いのではないかと思います。 (定野委員)ユニバーサルデザインの取組みが行われている施設を紹介するだけでも効果があると思います。また、最終的にはレストランのガイドマップなどに記載することも普及を加速させる一つの方法だと思います。 (八藤後会長)現在のバリアフリー法では、建物の種類にもよりますが、2,000u以上の建物が対象となっており、法律ができたことで、かえって対象外の建物についてはバリアフリーの対応をしなくても良いと思われてしまっているところもあります。例えば、都や区の条例などで規模の小さい建物などを対象にすることも必要だと思います。また、意識の高い施設をどんどん紹介し、より推進されるような動機付けを与えていくこともユニバーサルデザインが促進につながる方法の一つだと思います。(大津委員)ユニバーサルデザインの機運を盛り上げるために、ユニバーサルデザインをモチーフにしたゆるキャラをつくってはどうでしょうか。区の取組みPRにもなるし、ゆるキャラが小学校などに出向いてPRすることも可能です。また、ゆるキャラのシールを作成して、ユニバーサルデザインに取組んでいる店舗に貼るなど、区全体で盛り上げていくことができるのではないでしょうか。 (八藤後会長)世田谷区では、せたっちという名前のユニバーさるという猿のキャラクターがおり、関係するパンフレットなどに登場させています。普及度はいかほどか分かりませんが、一度覚えると確かに忘れません。 (田中委員)ユニバーサルデザインの普及に関して建設の立場から言うと、取り入れた場合の助成金があると良いと思います。 (岡野委員)ユニバーサルデザインに関連した助成が出せるかどうか、他の助成金との調整を図りながら、検討していきたいと思います。 (鈴木委員)環境に優しい製品づくりについても、補助金がでると良いと思います。 (岡野委員)例えば、小さなレストランでもだれでもトイレをつくれば補助金を出すなど、一般住宅や事業者などの取り組みで行政がどのような支援ができるか検討していきたいと思います。 (定野委員)例えば、ミシュランガイドなどでユニバーサルデザインに配慮していれば更に星が一つ付くといったやり方の方が、より効果的ではないでしょうか。税金の使い方として補助金などよりも結果としてメリットがあり、優先的に検討していくべきだと思います。 (八藤後会長)学生に聞いたのですが、「ぐるなび」では既にバリアフリー情報などが掲載されており、車椅子利用の方はそれを参考にお店選びをしているようです。民間の方が先行しているところはありますが、行政による紹介システムがあれば、実施側は取組みの機運も高まるのではないかと思います。 (浅香副会長)施設整備などに限らず、家庭で使える実用的な小物などについても区民からアイディアを募集するのも良いのではないでしょうか。 (八藤後会長)個別の行動計画の「ものづくり」について、関係部署の記載がありませんが、産業経済部が関わると良いのではないでしょうか。 (岡野委員)産業経済部では、足立ブランド認定企業という取組みを行っていますので、ユニバーサルデザイン部門をつくることも考えられます。 (浅香副会長)異なる部署同士が連携して、ユニバーサルデザインに取組むことは可能ですか。 (岡野委員)異なる部署同士でも連携できないことはありません。例えば、全く趣旨の異なるイベントであっても、職員が連携して取組むことは可能だと思います。 (浅香副会長)災害発生時に避難所では、障害のある方にも対応したトイレ設備などの準備は行われているのでしょうか。例えば、アースイントイレは、対応しているのでしょうか。また、障がいのある方は、近くに福祉施設などがあった場合、一次避難所、二次避難所に関係なく避難しても良いのでしょうか。 (定野委員)障害のある方からは、直接福祉施設に避難したいという要望も出ており、検討しているところです。(西野委員)一次避難所では、未対応であったとしても、二次避難所には概ねだれでもトイレが整備してあります。 (八藤後会長)本来は、最初から二次避難所に直行できないと思います。自己判断で、二次避難所に行かれてしまうと、本当に必要な人に対応できなくなってしまう恐れがあります。そういうことも含めて、現在慎重に検討されているのだと思います。 (定野委員)災害により、障害を負う方もいますので、施設のキャパシティの関係もありますので慎重に検討を進めています。 (金子委員)防災マップには、いつ制作したものかはっきりとした表示がありません。防災マップなどは特に重要な情報ですので、なおさら目立つところに制作年の表示があると良いと思います。 (大津委員)スマートフォンのGPS機能を利用して、避難所やトイレ等のユニバーサルデザイン情報を発信することはできないでしょうか。 (定野委員)防災に関しては、スマートフォンへの対応が決定していて年内か年度内にシステムが完成する予定です。そのため、避難所の位置については、スマートフォンでも分かるようになります。 (西野委員)ある自治体では、パソコンでトイレ情報を発信していましたが、しばらくしてそのサービスを中止してしまいました。というのも、対応する施設の増加に対して情報の更新が間に合わなかったからだということです。トイレ情報だけでなく、様々な施設の複合情報の方がより有効的ではないかとも思います。 (八藤後会長)パソコンだけの情報ですと、利用者が限定されますので、最近普及しているスマートフォンへの対応が有効的だと思います。 行政のアクションプログラムにおいて、防災ツイッターでの情報発信との記述がありますが、その他防災に関する事業項目が見受けられません。例えば、一時避難所のバリアフリー化をさらに進め、多くの人が一次避難所ですむようにすべきではないかと思います。地域防災の視点から避難所のバリアフリー化を推進することもぜひ事業項目に取り入れてほしいと思います。 (石川委員)ユニバーサルデザイン啓発用パンフレットはまだ見たことがないのですが、どこかにおいてあるのでしょうか。 (岡野委員)足立区にはまだありません。 (事務局) 次回推進会議で、たたき台を提示したいと考えております。 (浅香副会長)足立区の大きなイベントの一つであるあだち区民まつりで、ユニバーサルデザインの啓発に活用できないでしょうか。 (事務局) 様々なイベント時にユニバーサルデザインに配慮した取組みは行っていますが、そういった視点で観光協会などに考えてもらうことは要望することはできるかと思います。 (吉原委員)ユニバーサルデザインのコーナーをつくりパネル展示や些細な景品がもらえるアンケートなどを実施しても良いかもしれない。 (大津委員)公告トラックを活用して、ユニバーサルデザインの展示スペースをつくり学校や区のイベント会場に出向くのも良いのではないでしょうか。 (八藤後会長)防災教室では、防災グッズを積んで貸し出しなどを行っています。ユニバーサルデザインの啓発セットをつくり、貸し出しなどができると良いと思います。 (浅香副会長)学校の改築の際に、できるだけユニバーサルデザインを取り入れてもらえれば、授業としてもやりやすいのではないでしょうか。 (浅香副会長)足立ケーブルテレビでは、普及啓発はできないでしょうか。 (岡野委員)足立のコミュニティチャンネルを見ている人は数パーセントだと思います。 (八藤後会長)テレビの数パーセントは莫大です。それだけビラを配るとしたら大変な労力です。普及啓発のために様々なメディアの活用は考えられると思います。