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公開日:2012年3月12日 更新日:2022年10月3日

平和と安全の都市宣言(20周年)


「平和と安全の都市宣言」記念碑

足立区は、平成14年10月1日に「平和と安全の都市宣言」を行いました。
この宣言は、足立区議会の決議を受けて、区制70周年記念事業の一環として宣言したものです。

平和と安全の都市宣言

平和と安全は、私たち共通の願いです。
かけがえのない、美しい地球に住む私たちには、この星を大切に守り、水と緑に囲まれた歴史と伝統のある郷土を次の世代に引き継ぐ責務があります。
区制70周年にあたり、「人間の安全保障」の考え方に立って、足立区は、平和で安全な都市であることを宣言し、区民あげて国際社会の平和と安全を維持するために貢献することを誓います。
平成14年10月1日
足立区

平和と安全の都市宣言に関する決議

二十世紀は、科学や文明が飛躍的に発展を遂げた一方、二度の世界大戦を経験した不幸な世紀であったともいえる。
二十一世紀を、真に平和な世紀とするためには「国家の安全保障」はもとより、個人が互いに生命と基本的人権を尊重し、日々の生活を通じて豊かで創造的な営みができる社会を目指す「人間の安全保障」の考え方に立たなければならない。
具体的には、地球規模で進めなければならない環境の保全、貧困の解消、エイズ等病気の撲滅、テロの根絶、麻薬など国際犯罪の防止などに、広く世界の国々、諸都市、NGO及びNPO等民間団体と連携して取り組むことが緊急の課題である。
足立区議会は、区制70周年にあたり、こうした思いを広く区民と共有し、「平和で安全な都市」であることを目指し、区に対し平和と安全の都市宣言を行うよう強く求めるものである。

右、決議する。
平成14年6月27日
足立区議会

また、この宣言の元となった「人間の安全保障」の考え方は、次のとおりです。

「人間の安全保障」について

「人間の安全保障」の考え方が生まれた背景

冷戦後の国際社会においては、貿易、投資の自由化や情報通信技術の飛躍的発達とも相まって、人間活動、経済活動のグローバル化が急速に進展した。グローバル化は世界経済の成長、生活水準の向上といった恩恵をもたらした一方で、そうした恩恵は必ずしも全ての国や人々によって等しく共有された訳ではないため、各国間あるいは一国内の貧富の差が拡大している。
現在、世界人口の約5分の1にあたる実に13億人が1日1ドル以下の生活を余儀なくされている。ヒト、モノ、カネ、情報の大量かつ迅速な移動の裏側では、人や武器、薬物の密輸をはじめとする国際組織犯罪やHIV・エイズ等の感染症といった国境を越える問題が深刻化し、経済活動の高度化・拡大は、地球温暖化、オゾン層の破壊等の地球環境問題やエネルギー問題を加速させている。
また、冷戦構造の崩壊を契機として、宗教的、人種的、民族的その他の歴史的、文化的要因を背景とする紛争が頻発し、人権侵害や難民・国内避難民の発生、対人地雷や小型武器を巡る問題等が各地で顕在化している。

「人間の安全保障」とは何か

このような人間一人ひとりの生存、生活、尊厳を直接に脅かす深刻かつ広範な問題を克服するためには、一国の政府が国の安全と繁栄を維持し、国民の生命、財産を守るという伝統的な「国家の安全保障」の考え方のみでは、対応することが難しくなりつつある。それぞれの国が「国家の安全保障」を確保することは国民国家としてのその国民に対する責任であり、国家単位の安全保障政策や経済政策の重要性はいささかなりとも減ずるものではないが、それに加え、人間個人に着目した取組、つまり「人間の安全保障」視点に立った取組が重要となってきている。
現下の国際社会は貧困、環境破壊、紛争、地雷、難民問題、麻薬、HIV/エイズ等感染症などの様々な脅威に直面している。「人間の安全保障」とは、これら人間の生存、生活、尊厳に対する脅威から各個人を守り、それぞれの持つ豊かな可能性を実現するために、一人ひとりの視点を重視する取組を強化しようとする考え方である。
人は誰もが等しく豊かな可能性を持つ存在であり、国籍や人種、性別等に関わらず、個人として尊重されるべきものであり、自由な個人の創造的な営みの積み重ねが人類の発展を支えてきた。しかし、個人の生存や生活が脅かされ、その尊厳が冒されるとき、個々人が自らの可能性や能力を発揮することは著しく困難となり、それは個人のみならず、社会全体の未来を損なう危険性がある。
このような冷戦後の国際社会における多様化した脅威に対処していくためには、各国政府のみならず、国際機関、非政府組織(NGO)を含む市民社会等の様々な主体が協力し、人間個人の潜在力が現実化するような社会を造り、持続させていくことが重要である。このことが、まさに日本外交の重要な視点の一つである「人間の安全保障」の考え方が目指すものである。

資料提供:外務省

 

記念碑設置場所のご案内

宣言から20周年を迎えて

「平和の安全の都市宣言」から令和4年10月1日で20周年を迎えます。

区では20周年に合わせ、啓発のための取り組みを強化しました。

横断幕の設置

「平和と安全の都市宣言」を周知・啓発するための横断幕を作成し、令和4年7月19日から10月31日までの期間中区役所アトリウムに設置しています。

平和と安全の都市宣言横断幕

あだち広報への掲載

「区制90周年記念企画 語り継ぐーあだちの戦争ー」という特集が組まれた「あだち広報」8月10日号12面にて「平和と安全の都市宣言」記念碑を紹介しました。

下記リンクからご覧いただけます。

あだち広報2022年8月10日号(デジタル版)

パネル展示

本庁舎アトリウムでのパネル展示のほか、アリオ西新井で開催された「原爆・平和・戦争を考える展示会」においても啓発パネルを展示しました。

アトリウム展示
アトリウムでの展示(令和4年7月19日から8月15日)

アリオ西新井展示
アリオ西新井での展示(令和4年8月9日から8月15日)

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お問い合わせ

総務課人権推進係(区役所南館9階)
電話番号:03-3880-5497
ファクス:03-3880-5609
Eメール:soumu@city.adachi.tokyo.jp

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