足立区


「現代の名工」に選ばれた川澄巖さんが近藤区長を表敬訪問しました

12月8日(木曜日)、11月21日に「平成28年度 卓越した技能者(現代の名工)」表彰を受賞した、足立区扇の東京都伝統工芸士(東京打刃物)、川澄巖(かわすみ いわお)さん(84歳)が、妻の幹子(みきこ)さん(81歳)とともに足立区長を表敬訪問し、近藤区長に受賞の報告を行った。
「卓越した技能者(現代の名工)」の表彰制度は、厚生労働省が、卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を表彰する制度。技能の世界で活躍する職人や技能の世界を志す若者に目標を示し、技能者の地位と技能水準の向上を図ることを目的としており、28年度は全国で160人が表彰された。
川澄さんはこれまで60年以上にわたり「鋏」(はさみ)作りに従事。50代で先代(父)の銘である「國治」を継承し、今やその手が作り出す鋏は、特に華道・盆栽・園芸・植木などの世界で「切る音が違う」「刃先が指先になる」「刃先に目がついている」などと評され、刃物の特産地である三条(新潟)、播州(兵庫)、堺(大阪)でもその名は知られているという。先代の「國治」も過去に同表彰を受けており、親子2代での受賞となった。
川澄さんの鋏づくりは、切れ味と丈夫さはもちろん、「機能美」を追求し、通常40〜45程度といわれる工程を約80に細分化。そのほとんどを一人で手仕事により行う。惜しまず手間をかけるのは、「長く大事に使って欲しいから」と話す。実際、川澄さんの鋏を40年使用している愛用者もいるという。
現在後継者のいない川澄さんは、10年以上前から小学校を訪問し、子どもたちに伝統工芸の素晴らしさを伝える活動も行っている。「子どもたちに『将来自分もなってみたい』とメッセージをもらうと本当に嬉しい」と笑顔で話す。
この日、川澄さんから「ものづくりに携わる者として最高の賞をいただいた」と報告を受けた近藤区長は、「区民の方がこのような表彰を受けるのは区としても非常に名誉なこと。健康に気を付けて今後も頑張ってほしい」と川澄さんを賞賛。また、同席した妻の幹子さんを「陰の立役者」と呼び、夫を支えてきたこれまでの苦労を労うことも忘れなかった。
川澄さんは、12月16日(金曜日)・17日(土曜日)に足立区役所庁舎ホールで開催される「足立伝統工芸品展」にも出展し、鋏作りを実演する予定。当日は、その卓越した技術の一端を間近で見ることができる。


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