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更新日:2012年8月1日

シリーズ現場 7月10日号『身近にある足立の誇り 足立ブランドが切り開く未来』

19年度に始まった「足立ブランド」認定事業。19年度に11社、20年度に9社、21年度に6社が加わり、現在26社にまで広がっている。今年度の募集を前に、足立区に強い愛着と誇りを持ち、ものづくりの未来を切り開こうとする2つの足立ブランド認定企業を取材した。

足立ブランドとは

優秀な製品や技術などを持ち、足立区を盛り上げる意欲がある区内企業が認定される。認定されると区内外の催しに製品を「足立ブランド」として出展できるほか、異業種やタスク地域企業との交流や、区の事業に参加できる。※注意:タスクとは、台東区(T)、荒川区(A)、足立区(A)、墨田区(S)、葛飾区(K)の5区が協働で地域のものづくり産業の活性化をめざすプロジェクトのこと

「耳かき」で小売に進出 三祐医科工業株式会社

慣れた手つきで作業する小林代表

▲慣れた手つきで作業する小林代表

昭和47年創業の三祐医科工業株式会社は、医療器具の製造を専門に手掛けてきた。体内に挿入する物が多いので、職人の手で丁寧に加工され、その表面は驚くほど滑らかだ。

小林保彦代表は、父の後を継いだ2代目だ。素材を製品にするまでの一連の工程を1人でこなす「多能工」と呼ばれる職人を3人抱えている。

19年度に足立ブランドに認定され、イベントで出展する機会ができた。血管を広げる器具を見た客から、「耳かきですか?」と質問されることが度々あった。それなら、実際に耳かきを作ってみようと小林さんは考えた。一般の消費者を対象にした初めての製品だった。

その名も「医療器具屋さんが作った耳かき」。医療器具の素材と製造ノウハウを生かし、職人が1本1本作る。ある区内イベントで、2日間で販売する予定で40本用意したが、1日で売り切れてしまったそうだ。今年3月には、耳かきを販売する「さんゆう亭」を工場の入り口に開店し、本格的に小売を始めた。

新たな一歩を踏み出した

耳かきはオーダーメイド可能

▲耳かきはオーダーメイド可能

「製品を使用するお客さんから直接ニーズを聞けるのがいいですね。職人さんたちのやる気も上がります」。これまでは、良い物を作ることに専念していたが、今はそれに加えて「どうしたら売れるか」を考える。小林代表は新たな楽しさを見つけた。

昔からの取引先だけにしか卸さない。そもそも販路がない。それが中小企業の弱いところだという。足立ブランド認定は、それらを打開するきっかけになる。「一般の人を対象にするようになって、一気に世界が広がりましたね。どんどん使ってもらって、社会に評価される製品を作っていきたいです」。小林代表は、足立ブランドの責任と愛着を胸に、新たな一歩を踏み出した。

設計図がなくても製品化 株式会社フクムラ

板金の説明をする福村京介さん
▲板金の説明をする福村京介さん

「ザンッ」という高音と、「ダンッ」という低音が同時に響く工場内。通称「タレパン」と呼ばれる「NCタレットパンチプレス」が、金属の型を打ち抜いている音だ。

板金加工を手がける株式会社フクムラ。2代目の福村勝市さんが代表を務める。パソコンや周辺機器の筐きょう体(機器の外箱の部分)などを手掛けていて、設計図がなくても口頭でのやり取りだけで製品化するという、まさに職人技を誇る。その製品は一般の人の目に付くことは少ないが、なくてはならないものだ。

足立ブランドには昨年度に認定された。「展示会に出したり、タスクものづくり大賞に応募したりすると、目標ができるし、製品に対する評価を直接聞ける」と福村代表。「自社の業務だけをこなしていたら、知り合えなかった仲間たちとの交流から新たな発見がある」という。21年度は、足立ブランドの先輩である株式会社安心堂(19年度認定)の丸山寛治さんと共同開発した製品「シルクスクリーン印刷台『じざいくん』」がタスク奨励賞を獲得した。22年度は単独開発部門での受賞を狙う。

足立のものづくりを継ぐ

跡継ぎの福村京介さんがお辞儀する姿は、彼が加工した板金同様にゆがみがなかった。現在26歳。「3歳頃から一緒に遊んでいた」という幼なじみの高橋勇太郎さんと共に入社した。

工場にある加工機械類は、京介さんが「自分が生まれる前からあった」と語る年代物。作業者の感覚によって製品の出来が左右される。逆に言えば、だからこそ最新の機械ではできない微妙な調整が可能だ。後継者不足に悩むところが多い中、ひたむきな2人の若者が、先輩の職人に教えを請いながら修業に励む。

ものづくりが未来を切り開く

戦後、焦土から復興し、世界有数の経済大国へと成長した日本。他国が追従しようにも、まねできないほど高度な技術がそれを支えた。難しいことを当たり前にこなす下町の職人たちは、影の立役者だった。「ものづくり大国・日本」という誇らしい称号は、彼らの活躍なしには得られなかった。足立区には、職人たちを抱えた中小企業が無数にある。どんなに良い物を作ろうとも、収益を上げなくては企業の経営が成り立たない。技術は、あっけなく失われるけれども、よみがえらせることは難しい。足立、というより日本の宝を風化させるわけにはいかない。

足立ブランドとして、自慢の技術を武器にして更に一歩を踏み出した企業。技術はもとより、その志の高さは足立区民の誇りだ。区の代表として歩む彼らを、応援しよう。高度なニーズに応えられる職人たちの技術は、足立の明るい未来を切り開く可能性を秘めている。足立から、胸を張って発信する日は遠くない。「ものづくり大国は、まだまだ健在だ」と。

福村勝市代表(右端)と従業員の皆さん

▲福村勝市代表(右端)と従業員の皆さん

今後の活動予定等

区主催の催しや区外の製品展示会(国際フォーラム)、見本市(東京ビッグサイト)に出展/あだち街めぐり事業の受け入れ/東京電機大学などとの産学公連携事業に参加/タスク地域企業と合同し、近隣区とのネットワーク構築を図る

問い合わせ先

  • 足立ブランド…産業振興課工業係 電話番号03-3880-5869
  • この記事…報道広報課広報係 電話番号03-3880-5815

(平成22年7月10日号)

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