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更新日:2012年8月1日

シリーズ現場 4月10日号『~竹ノ塚駅周辺の現状~「開かずの踏切」のいま』

「開かずの踏切」によって人や車の流れが遮断され、まちが東西に分断されている竹ノ塚駅周辺。17年3月15日には、4人の方が死傷するという痛ましい踏切事故が起きた。地元の悲願である鉄道高架化は、区民の安全と地域の発展のために不可欠な事業だ。

3歳の男の子がつぶやいた一言

急いで踏切を渡る人たちを誘導員が見守る

▲急いで踏切を渡る人たちを誘導員が見守る

ある平日の午後、竹ノ塚駅南側の踏切前には人ごみができていた。いつもの光景だ。皆、「開かずの踏切」が開くのを待っているのだ。母親が運転する自転車の後部座席に乗った3歳の男の子が、たまりかねたようにつぶやいた。

「やっと開いた」

ラッシュ時ではない日中でも、5分近く待ちぼうけ。その間、男の子の目の前を何本もの電車が通り過ぎた。男の子のつぶやきは、踏切前にいた群集の気持ちを代弁していた。

その踏切の正式名称は、伊勢崎線第37号踏切。東武伊勢崎線の線路5本と区道足立第2号線(赤山街道)が交わるその踏切は、通過列車が多いため、ラッシュ時には、57から58分間閉まっている場合もある。

踏切の西側にある伊興本町二丁目に住む小山ていこさんは、踏切の東側、竹の塚一丁目の理容店に70歳を超えた今も勤めている。家から職場まで、直線距離では近いが、線路を渡らないと行き来できない。「仕事場はすぐそこなのに、いつもここで待たされる。わたしが生きているうちに何とかしてほしい」と語り、荷物をいっぱい載せた自転車を押しながら踏切を渡った。

約30メートルある踏切を成人男性が渡るのに、早足でおよそ15秒掛かる。しかし、子どもや高齢者はそうはいかない。

「カンカンカン」

警報機の音が響き始める。係員に促されながら、歩を速めて渡る人々。列車は待ってくれない。

事故を繰り返さないために

(右)日中でも大勢の人が踏切待ち/(左)駅と踏切の間に架かる歩道橋

▲(右)日中でも大勢の人が踏切待ち/(左)駅と踏切の間に架かる歩道橋

17年3月15日の午後4時50分ごろに起こった踏切事故により、かけがえのない2人の命が失われ、2人が重傷を負った。遺族はもちろん、この事故に関わったすべての人が、辛く、いたたまれない思いに駆られた。

事故で母親の高橋俊枝さんを亡くした加山圭子さんは、「あっという間の5年間でした。でも、何年たとうとも、母がいないという現実は変わらない」と、いまもなお事故で母を失った無念さは強い。

それでも、「毎年3月15日に献花式を開いて、事故が風化しないようにしてくれるのはありがたいです」と、東武鉄道や区による事故後の対応を評価してくれている。「寒い中でも踏切に立っている誘導員の方々にも感謝しています。あの方たちがいなかったら、無理に渡る人も出てくる。そうすれば、また…」

「国や都に積極的に訴え掛けている区の姿勢も、ありがたく感じています」と感謝の言葉を何度も繰り返しながら、「一刻も早く高架化して、事故の原因そのものをなくしてほしい」と加山さんは静かに語った。

3月15日の早朝、始発が動き出す前に、根津嘉澄社長をはじめとする東武鉄道の役員たちが踏切事故現場を訪れ、献花台の前で犠牲者の冥福(めいふく)を祈った。同社の広報は今後の対策について「抜本的な安全対策である立体化に以前から取り組んでいます。竹ノ塚駅付近の立体化についても、17年6月からの新たな検討会に参加し、事業主体の足立区とともに事業を積極的に推進します。足立区や近隣地域の皆さまの熱意とご努力による立体化手続きの順調な進捗(しんちょく)に感謝し、『安全対策に終わりはない』と役職員全員が心に刻み、安全かつ安心できる鉄道会社をめざしています」とコメントした。

区民の想いが国を動かした

3月15日の献花式。事故が起きた4時50分ごろに合わせて黙祷する。遺族ら約200人の前を列車が通り過ぎる

▲3月15日の献花式。事故が起きた4時50分ごろに合わせて黙祷する。遺族ら約200人の前を列車が通り過ぎる

事故から半年、区長を会長とする竹ノ塚駅付近鉄道高架化促進連絡協議会が結成された。

横山敏夫副会長は、「踏切待ちの車が意外に少ないでしょう。初めからあきらめているんですよ。ここで待つより、遠回りしたほうが早いですからね」と語る。

事故が起こる前の13年に区長に提出された鉄道高架化への要望書は、5万4千人弱の署名であった。

しかし、事故を受けて「地域の想いを区などへ伝えることは、一地域の問題でなく、区全体の問題だ」と強調したのは、古庄孝夫副会長だ。

13年当時は、竹ノ塚駅付近だけで署名活動を行っていたが、「足立区全体の問題」とするべく、署名活動を足立区全域に広めた。その結果、事故から5カ月たった17年8月には、13年当時の4倍以上にもなる、21万人以上の署名を集めた。

「一地域の想い」ではなく「足立区の想い」となったこの署名は、国を動かした。署名を提出した翌年の18年度に連続立体交差事業の採択基準が緩和された。これにより竹ノ塚駅付近は、連続立体交差事業の実施が可能となった。まさに「足立区の想い」が「開かずの踏切」を開かせたのだ。

初めて竹ノ塚駅の高架化の請願が採択されたのは昭和55年のこと。30年来の悲願がいよいよ実現に向けて動き出した。

鉄道高架化という大規模事業は、区と鉄道会社だけでは、なしえないものだ。区民の方の鉄道高架化に対する想い、そして国・東京都の財政的・技術的支援があってここまできた。もう立ち止まる必要はない。前へ進むだけだ。

22年度に都市計画決定、23年度に高架事業に着手することを、区はめざしている。

関連情報

問い合わせ先

  • 竹ノ塚付近の鉄道高架化…立体化担当 電話番号03-3880-5484
  • この記事…報道広報課広報係 電話番号03-3880-5815

(平成22年4月10日号)

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