公開日：2015年12月22日　更新日：2015年12月22日

郷土博物館のデザインアイデア合戦大賞は？

「郷土博物館（大谷田5-20-1）をより身近に感じてもらうために、所蔵品を使った商品のデザインコンテストを開催してはどうか」というアイデアが担当から寄せられ、今年の「千住酒合戦200年記念」とタイアップした「デザインアイデア合戦」の開催となりました。
遠く大阪や愛知などからも寄せられた応募総数84点の中から、大賞に選ばれたのは中村美里さんのコースター図案です。平面的なコースターではなく、浮世絵部分をグラスのこちら側と向こう側に折って立ち上げる形です。グラスの中の氷越しに浮世絵の風景が浮かび上がるため、審査委員からは「グラスの向こうの遠景がお酒にゆらゆら浮かんで見え、手前にはインパクトのある近景。浮世絵の楽しみ方の現代的流儀ですね」と高く評価されました。
他にも延々と続く日光道中の大名行列をあしらったガムテープ、琳派の美しいデザインを使った髪留め、大胆な浮世絵デザインのカーシェード（自動車用の日よけ）、芭蕉の横に吹き出しを描いたふせんなど、すぐにでも商品化してもらいたいようなアイデアがたくさん寄せられました。ある企業からは「このまま商品化していいか」との確認もあったそうですから、実現されればうれしいですね。
最近の発見と調査で、にわかに脚光を浴びつつある足立の貴重な美術資料ですが、御存じなのはまだまだ専門的な知識をお持ちの方に限られています。美術資料の調査は緒に就いたばかりで、これからが本番と言えます。文化や美術を尊んだ足立の先人たちの思いを、広く区民の皆さんと共有できることが大切ですから、展示方法や情報発信にも細心の気配りで臨んでいきたいと思います。

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