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公開日:2015年8月7日 更新日:2015年8月7日

あなたはどの地口(じぐち)で笑いますか?

狐の豆入り(所沢市 ますだや)

【狐の豆いり(所沢市 ますだや)】

9月27日(日曜日)まで郷土博物館(大谷田5-20-1)において、「地口絵紙(じぐちえがみ)コレクション-言葉遊びと笑いの精神-」を開催しています。地口とは、ことわざや有名な芝居のセリフなど、よく知られた文句を音のよく似た別の言葉に置き換えて、その滑稽(こっけい)さを笑い、楽しむ言葉遊びのことです。地口に合わせた絵をかき、行灯(あんどん)に仕立てたものが「地口行灯」といわれ、江戸時代にはお稲荷さんの初午祭(はつうままつり)に、神社の参道や氏子の家の門口に飾られました。ちなみに、千住四丁目には手書きの小絵馬とともに、現在では都内でも希少となった伝統的な地口絵を伝える吉田絵馬屋さんがあります。
郷土博物館の展示会場では、地口絵とともに、その元となった文句も書き添えられているのですが、歌舞伎(かぶき)や浄瑠璃(じょうるり)に題材をとったものが多く、内容を知らないとなぜおかしいのかがまったく分からないということになります。当時の人々にとっては常識だったのでしょうが、現代の私たちにとっては、笑うのにも教養が必要とは笑えない話です。
比較的分かりやすい地口の例をあげると、「恵比寿 大根 くう」は「恵比寿大黒」から、「わらふかどには ふぐ 来る」は「笑う門には 福来る」からという具合です。考える人がいるんですね、こういうのを。私が大笑いしたのは、真剣に豆を煎(い)っている狐(きつね)の地口絵付きの「狐の嫁入り」ならぬ「狐の豆煎(い)り」。えっ?全然おかしくないですって?
笑いのストライクゾーンがどこなのか、チェックできる好機かもしれません。ご夫婦やカップルでお出かけになると、相手の意外な反応に新しい面を発見できておもしろいでしょうね。

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