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公開日:2024年4月18日 更新日:2024年4月18日

たえて桜のなかりせば

 「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」とうたったのは在原業平でした。今年ほど、この和歌を実感した年はありませんでした。

 今年の「舎人公園千本桜まつり」では桜がちっとも咲かず、やきもき。桜の花がなくとも大勢の来場者で大賑わいの舎人公園ではありましたが、主催者としては、満開の桜のもとで楽しんでいただきたかったの一言に尽きます。

 そんなときに目に留まったのが「桜前線北上せず?」という新聞記事でした。桜の開花を追いかけて、北へ北へと旅することを楽しまれる方も多いと聞きますが、記事によると、このまま温暖化が進めば、日本の広範囲で桜はほぼ一斉に開花するとのこと。また、もっとショッキングだったのは「九州では開花に必要な寒さとならないため、咲かない場所が出てくる」と予想するコメントでした。

 春爛漫という言葉は、桜抜きには考えられませんし、「願わくは花の下にて春死なん」と思わせる何かが桜にはあるように思います。

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